フルーツトマトの育て方
普通に育てても甘いフルーツトマトのアイコ
フルーツのような甘さを持ったトマト、栽培したことがありますか?
凝縮された甘みが、とってもおいしいですね。
最近ではフルーツトマトと呼ばれるようになりました。
家庭菜園でも甘いトマトを収穫したいですね。
こちらでは、フルーツトマトを育てるのに、
お勧めの栽培方法や肥料の選び方、品種を紹介していきます。
*甘いトマトを育てるには? と合わせてご覧したください。
[フルーツトマトの育て方]
◎フルーツトマトとは?
フルーツトマトとは、ある品種を指すものではなく、
特定の糖度を保つよう栽培されたトマトのことです。
農林水産省では、一般的なトマトの栽培の際に、
水やりを控え、糖度を高くしたもの、としています。
具体的な糖度の数値はありませんが、
県によって8度以上が目安となっています。
8度、9度以上になるととても甘く感じます。
では普通に栽培した場合、どのくらいの糖度になるのでしょう?
大玉トマトは大体6度前後。
食べていて、そこまで甘いとは感じにくいですね。
一般的な中玉トマト、ミニトマトは大体7度前後です。
十分美味しいですが、フルーツトマトより少し物足りないです。
これらはフルーツトマトとしては、糖度が足りないです。
品種によっては普通に栽培していても8度を超えるものがありますが、
水を控えて、甘いトマトができるわかりやすい育て方をご紹介します。
[フルーツトマトの育て方]
■栽培の準備
フルーツトマトを作るには、
プランター、鉢栽培、ハウス栽培が向いています。
地植え栽培にはやや不向きです。
お勧めは、プランター、鉢栽培です。
お勧めする理由として、土が乾燥する状態を保つことができるからです。
地植え栽培だと、雨などでどうしても水分が余りがちです。
プランター、鉢栽培でも雨の日だけ、雨が当たらない場所に移動させましょう。
雨が当たらないことによって、トマトのペースに合わせて水やりができます。
ペースに合わせて水やりができるので、甘いトマトが作りやすいです。
美味しくて育てやすいイエローアイコ、赤のアイコと育てると楽しいです
ハウスで育てる場合にも土が乾燥する状態に持っていけるので栽培が可能です。
ハウスは地面が浸水しないことが重要です。
土が乾燥しやすい状態を作っておきましょう。
傾斜があったりして浸水しやすい場合は、
溝を掘っておいて溝へ水が流れるようにして、
ハウス内が浸水しないようにすることが大切です。
もう一つ、プランター、鉢栽培をお勧めする理由があります。
栽培後半になってくると、プランターや鉢の中は根でいっぱいになり、
土が硬くなって、土と容器の間に僅かに隙間ができます。
すると水やりをしてもうまく吸水せずにそのまま流れてしまいます。
プランターでは、最低限の水しか吸水できないのでこれは短所に思えますが、
フルーツトマトを作るためには長所となります。
去年栽培したシンディオレンジは、甘く美味しかったです!
■栽培の方法
フルーツトマトの土作り、水分管理、肥料や追肥のタイミング
の3つがとても重要になります。
基本は普通のトマト栽培と変わりませんが、
フルーツトマト栽培には特に水分管理がポイントです。
水分管理の仕方ですが、
定植してから第1花房に実をつけるまでに水を切ると枯れてしまいます。
第1花房に実をつけることはとても重要なので、それまでは水やりをします。
*一番花の重要性については、トマト 一番花 をご覧ください。
その後の水やりはトマトが少ししおれるくらい、
先端が枯れる前にたっぷりと水やりをするようにしてください。
追肥の肥料の選び方に一つ、ポイントがあります。
肥料はN(チッソ)、P(リン酸)、K(カリ)の三要素があります。
チッソは葉を、リン酸は実を、カリは根に作用します。
特にリン酸はトマトなど果菜類の実や花にとても重要な成分です。
追肥の時は葉に作用するチッソを控えめにして、
リン酸成分を含むものを与えるようにしましょう。
トマトの肥料と成分表 ↑クリックで拡大
市販のトマトの肥料には、リン酸成分が多いものがあるので、
チッソ成分よりリン酸成分が多いものを選んで与えるのが良いです。
■栽培後半の水管理
・プランター、鉢栽培
前述しましたが、プランター、鉢栽培では、
栽培後半になってくると根が詰まってきて土が硬くなります。
硬くなった土と容器の間に僅かですが隙間ができます。
こうなると、すぐに土が乾きますので、朝と夕、2回水やりをしてください。
隙間があるので多くの水はそのまま流れ、
最低限の水しか吸水できないの水やりを忘れないようにします。
・ハウス栽培
こちらは後半になっても同じように管理します。
目安は同じ、トマトが少ししおれるくらいになったら水やりをしましょう。
フルティカは、水を切らなくても糖度が高くおいしいです
■フルーツトマト向きの品種
水を切る、追肥に気をつけることなどで、
糖度8度以上の状態に持っていけるトマトはいろいろとあります。
選択肢が多いので、好みのトマトでフルーツトマトを育ててみましょう。
*青のリンクから各品種の詳細説明がご覧になれます。
・大玉トマト
ぜいたくトマト
*こちらは大玉トマトですが、フルーツトマト系の大玉トマトです。
品種の特性上、糖度が上がりやすいです。
その分、尻腐れ果になりやすいので注意が必要です。
・中玉トマト
アマルフィの誘惑
レッドオーレ
フルーツゴールドギャバリッチ
フルーツルビーEX
シシリアンルージュ
シンディースイート
シンディーオレンジ
フルティカ
ルビーノ
・ミニトマト
ロッソナポリタン
ルージュドボルドー
フルーツイエローEX
イエローアイコ
ハニーイエロー
ピッコラルージュ
ピッコラカナリア
ブラッディタイガー
ブラックチェリー
小桃
トスカーナバイオレット
プリンセスロゼ
CF千果
アイコ
純あま
トスカーナバイオレットも抜群においしい♪
■普通に栽培しても糖度8以上になるトマト
水を切る育て方はまだ難しい、という方にはもともと甘い品種をお勧めします。
普通に育てていても、糖度8以上になるトマトは多いです。
好みのトマトでおいしいフルーツトマトを栽培してみてください。
・中玉トマト
アマルフィの誘惑
レッドオーレ
シンディースイート
フルティカ
ルビーノ
・ミニトマト
ロッソナポリタン
ルージュドボルドー
ハニーイエロー
ピッコラルージュ
ピッコラカナリア
ブラッディタイガー
ブラックチェリー
小桃
トスカーナバイオレット
プリンセスロゼ
CF千果
アイコ
純あま
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方