トマト ベランダの育て方
ベランダで完熟したトマトを収穫してみたい!
ベランダの高層階や狭いスペースでトマトが栽培できるでしょうか?
はい、いくつかの点に気をつけて栽培すれば、
必ず、美味しくて立派なトマトを収穫できます!
ベランダでは、、鉢やプランターなどでトマト栽培をします。
ベランダでトマトを育てる時の注意点とコツを、
わかりやすくご紹介していきます。
[トマト ベランダの育て方]
■トマトの種類を選ぶ
トマトにはたくさんの種類があり、
大きく分けて、大玉トマト・中玉トマト・ミニトマトの3つがあります。
環境さえ整っていれば、もちろんどのトマトも育てることが可能です。
ただ、日当たりが少し悪い場合や、初心者の方は、
ミニトマトから始めるのがお勧めです。
大玉トマトと中玉トマトは、少し気難しいところがあるため、
日当たりが十分でなかったりすると、大きな実が育ちにくいです。
その点、ミニトマトは着果率もとてもよく、
着果してから収穫までの時間も短く手軽に育てることができます。
ミニトマトが上手に育ち、たくさん収穫できたら、
次は中玉、そして大玉と挑戦してみるのも楽しみです。
ミニトマトといっても、小さいのは実だけで、
基本的には大玉トマトや中玉トマトと同じくらい草丈が高くなります。
できるだけ省スペースで育てたい場合は、
ミニトマトの中でもコンパクトに育つ品種を選びましょう。
中でもレジナが、お勧めです。
草丈がとても低いため、かなりコンパクトに育てることができます。
レジナは、鉢が小さくても良いですし、
草丈も低く支柱も不要なので放任栽培ができます。
株が小さくても、意外と実はしっかりとした大きさがあり、
おいしいミニトマトとして食べることができます。
レジナは、草丈が小さいまま自然に止まるので、収穫期間が短いですが、
植え付けの時期をずらして育てれば、連続して収穫できます。
小型で育てやすい、パティオ、タイニーティムも栽培管理が楽で美味しいです。
日照の確保を
■日当たり良く
トマトは太陽の光を、とっても好みます。
夏の強い直射日光も平気ですが、西日だけは避けるようにします。
ベランダでは屋根がついていることが多いため、
太陽の傾きがある程度ないと、直射が当たりにくくなります。
また、ベランダの囲いが柵か塀かにより、光の当たり具合が違ってきます。
特に塀になっている場合は、柵のように隙間からの日差しがないため、
日の当たる高さに、鉢やプランターを配置することがポイントです。
また、直射ではないけれど南向きという場合も、
できるだけ直射日光が当たるように工夫しましょう。
人間の目ではあまり差が分かりませんが、
直射日光がきちんと当たっている時といない時とでは、明るさが違います。
トマトは光の明るさの蓄積で実に色をつける特徴があります。
直射日光がよく当たる株は、実に色がつくまでの時間が早いのです。
日照の良いところでは、トマトの生育スピードや健康状態も良好になります。
一日のうちで、どの時間帯にどのあたりの日当たりが良いのかを、
前もって観察し、確認しておきましょう。
できれば時間ごとに日当たりの良い場所に移動させたいくらいですが、
一日で一番直射日光が当たる時間が長い場所に置くと、失敗が少なくなります。
アイコも育てやすい美味しいミニトマトです
■強風に注意
風通しが悪く湿度が高いと、植物の生育が鈍ります。
トマトを育てる時も、もちろん風通しの良い場所で育てます。
ただし、ベランダは場所によってはとても強い風が吹くことがあります。
海際や高層階などは、特に強い風が吹きやすいため、
背が高くなるトマトを栽培する時には注意が必要です。
トマトは意外と背が高くなる野菜です。
200cmくらいの支柱を立てて、しっかりと誘引しておかないと、
自重で垂れてしまったり、折れてしまうこともあります。
強風が吹くようなベランダでは、合掌式に支柱を組むと安定します。
台風でなくても、強風が吹きそうな日は容器ごと避難させておきましょう。
◎茎が折れてしまったら
もしも強風で枝が折れてしまっても、すぐには諦めてはいけません。
折れた場所を、じっくり見てみると、
ぼっきりと中の組織と表層部分まで折れてしまっている場合と、
折れてはいるけれど表層はつながっている場合とがあります。
表層がつながっている場合は、支柱に誘引しなおして、
枝が折れてしまわないようにまっすぐにしておきます。
表層部分までぼっきり折れている場合は、
折れている場所をまっすぐにした状態で、テープをぐるぐる巻いておきます。
テープを巻いた後は、自重で折れたりしないよう、
支柱にしっかりと誘引しておきます。
100%がもとに戻るわけではありませんが、
意外とこれだけのことでまた育つことが多いです。
>>トマト 茎が折れたら?
もしどうしても再生できなかった場合は、
折れた部分よりも下から伸びるわき芽を育て、そこに実をつけて収穫します。
今まで主軸だった部分が折れたので、
そこを切ってわき芽から伸びたものを主軸とする方法です。
どうしても折れたりして枯れることが多い場合は、
まだシーズン初めのうちに、わき芽を少し伸ばしてから切り、
挿し木にして育てることで、予備の株を作ることができます。
>>トマト 挿し木方法
■室外機に注意
夏野菜であるトマトを育てている時、
夏の暑い時期にはエアコンを使うこともあるでしょう。
そんな時に、ベランダに置いてある室外機の前に、
トマトの容器を置いていると、熱風が直接当たってしまいます。
トマトは暑さにも乾燥にも強いイメージがありますが、
どちらかというと真夏よりも初夏や晩夏くらいの気温を好みます。
また、確かに乾燥には強いですが、それは土の状態です。
樹は、ある程度の乾燥には耐えられますが、熱風が鉢などの容器に当たると、
乾燥が早まる上に、容器の内部が高温になります。
乾燥が早まると水やりのタイミングが遅れてしまうこともありますし、
内部が高温になると根が傷む原因になります。
また、葉や枝に熱風が当たって乾燥すると、
高温乾燥の環境を好む病害虫が発生しやすくなります。
室外機の周りでの栽培は、できるだけ避けるようにしましょう。
人工授粉すると着果しやすいです
■人工受粉する
マンションのベランダなどだと、受粉を手伝ってくれる虫がこないことがあります。
トマトは虫による受粉でなくても、風に揺れるだけでも受粉します。
ただし、一番最初の花は確実に受粉させるため、人工受粉を行います。
トマトは最初の花に着果すると、その後も着果しやすくなる性質があります。
もちろん最初の花も、風で受粉することが多いです。
それでも確実に受粉させるため、人工受粉が必要となります。
人工受粉といっても、特別難しいことはありません。
最初の花が咲いたら、指で軽く弾くだけです。
これだけで花粉が舞って、受粉しやすくなります。
また、トマトトーンというホルモン剤を使用するのも効果的です。
>>トマト 受粉のコツ
■床熱を下げる
ベランダの床は意外と熱くなりやすいため、
直接トマトの栽培容器を置くと、熱が伝わって鉢の内部も熱くなります。
室外機の前に置くのと同じように、
熱い床の上に置くと、鉢の中まで熱くなってトマトが弱ります。
トマトをベランダの床に置く時は、鉢やプランターと床の間に、
木やゴムの板、レンガなどを挟みましょう。
ホームセンターや100円均一などでも手に入りやすい、スノコもお勧めです。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方