トマト栽培 12月
ハウス栽培のトマト
トマト栽培では、12月はほぼ休みの期間となっています。
スーパーなどでは年中、国産のトマトが出回っていますが、
これはハウス栽培で低温に備えた栽培法を用いているからです。
家庭菜園では、寒さによって露地栽培のトマトもほぼ枯れているはずです。
12月中、トマト栽培のためにできることはあるのでしょうか。
[トマト栽培 12月]
■12月のトマト
初夏に定植した露地栽培用の株は、
すでにたくさんの実をつけ、体力的にも疲れています。
それに加わり、11月からの冷えによって、ずいぶんと元気をなくしている頃でしょう。
何度も霜に当たっている株などは、すでに枯死しているかもしれません。
そんな中、冬トマトとして屋内やハウス内であれば、トマト栽培を継続できます。
ただし、低温期のトマト栽培はかなり難易度が高いため、初心者にはかなり難しいです。
また、露地栽培していたトマトが、最後の力を振り絞って着果したものの、
まだ着色していない実が残っている場合もあります。
最後の最後まで、大事に育てたトマトを楽しむために、できることはあります。
さらに、次の栽培に向けての片づけや準備も進める時期です。
シーズンが終わっても、また次のシーズンのための作業が続きます。
■12月の作業
・追熟、保存
栽培終了間際、まだ着色していないものの、
状態の良い実があったら、すべて収穫しておきましょう。
青い状態のまま食べるのはお勧めできませんが、トマトは追熟が可能な野菜です。
収穫した後も追熟することで、着色して実も柔らかくなり、
緑色のまま食べるよりも甘みが増します。
気温が低い時期なので、常温でもある程度長く保存できますが、
暖房の効いた部屋ではどんどん実が柔らかくなっていくので、
適した保存方法を選ぶのがお勧めです。
そのまま保存するなら野菜室やカットして冷凍するのも良いでしょう。
すぐにパスタ料理などに使えるよう、ソースやペースト状にしておくのもお勧めです。
トマトの追熟や保存については、こちらで詳しく書いています。
・冬トマトの管理
冬トマトの栽培にチャレンジしている場合、12月はまだ栽培中となるため、
健全に育てるための手入れが必要になります。
土栽培の場合は、水やりや追肥などを忘れずに行いましょう。
水耕栽培の場合は、定期的な水やりや追肥の必要はありませんが、
使用している養液の交換は、定期的に必要となります。
冬は夏よりも日差しが斜めに入るため、
南向きの窓辺などであれば日照を確保しやすく置き場所としてお勧めです。
ただし、夕方以降は冷え込みやすくなります。
窓際は外気の冷えが伝わりやすいので、日が暮れたら厚手のカーテンをひくか、
窓とトマトの間に段ボールを挟むなどして、冷気を防ぎましょう。
可能であれば、窓から離すのも有効です。
日差しが入りやすいとはいえ、夏よりは日照時間そのものが短いため、
やや徒長気味になることが多いです。
徒長した分、節間が広くなってひょろりと伸びやすくなるので、
伸びたらその都度誘引しておきましょう。
・畑の整理
トマト栽培が終わったら、お次の栽培に向けて畑の整理や片づけをしましょう。
地植えで育てていたトマトは、根ごと引き抜いて適当なサイズに切り、焼却処分します。
枝や葉を堆肥にすることもできますが、
病害虫の心配がある場合は焼却処分した方が安全です。
また、トマトの根は広く深く張るので、地下に伸びた根もできる限り取り除きます。
深く掘り上げた土を一度ふるいにかけ、トマトの根や他の植物の根、
次の栽培で邪魔になりそうな小石などを取り除いておきます。
鉢やプランターを使って栽培していた場合も、トマトの残渣は焼却処分します。
土は処分するか再利用するかを決め、再利用するのであれば手順を踏んで再生させます。
使っていた容器は、必ず一度は洗っておきます。
容器の側面に付着した土などには、病害虫が潜んでいる可能性があるためです。
洗ったら干して乾かし、次の栽培まで置いておきます。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方