トマト栽培 7月
7月のアイコ
トマト栽培も7月に入ると、かなり生育が進んでいるはずです。
トマトが生長すれば、それとともに必要となる作業も増えてきます。
7月に必要となるトマト栽培作業には、どのようなものがあるのでしょうか。
[トマト栽培 7月]
■7月のトマト
7月前半は、まだ梅雨が明けずに雨や曇りの日が続きます。
気温は5月より高い日が続いていても、雨や曇りの日が続くことによって、
日照時間が減るので、生育スピードが少し落ちることもあります。
また、着果した実が順調に肥大していていも、なかなか着色しないことも多いです。
トマトの着色は、当たった光の量の蓄積によって起こるので、
日照量が減れば、それだけ着色にも時間がかかります。
実に乱形や虫食いの穴、裂果、病斑などの異常が見られず、
ただ単に着色しない状態なのであれば、時間がかかっているだけなので気長に待ちましょう。
また、植え付けをしたばかりの頃と比べると、主枝もかなり長く伸びてきています。
大きく生長してきたトマトには、摘芯やわき芽かきといった作業も必要になります。
こういった作業を怠ると、枝葉が繁茂してしまい、着果率や肥大性に影響します。
細々とした作業が増えますが、1つずつ確実にこなしていきましょう。
■7月の作業
・摘芯
早めに苗を植え付けた場合や、生育の早い品種の場合、
7月中に草丈が人の背丈を超えてきます。
栽培しているトマトの種類にもよりますが、一般的には180cmほどの高さになったら、
生長点を摘む摘芯という作業を行います。
生長点を摘むことで、トマトの主枝はそれ以上伸びることができなくなります。
できるだけ長く栽培したくはなりますが、
大玉トマトなどはある程度の高さまでの実を育てることで、株にかなりの負担がかかります。
あまり欲張ってたくさんの花房に着果させても、終盤は良い実が期待できません。
適度な段数や高さに達した時に摘芯しておくことで、
摘芯した高さまでにできた実に栄養を回すことができます。
ただし、トマトの中には、芯止まりという摘芯が不要な品種もあります。
また、ミニトマトなどツルおろし栽培が可能な品種の場合も、摘芯は不要です。
摘芯の詳しいやり方は、こちらを参考にしてください。
>>トマト わき芽かき・摘心の方法
>>トマト何段まで育てて良い?
・わき芽かき
主枝がどんどん長く伸びてくる方に気が向いてしまいがちですが、
葉の付け根にもわき芽と呼ばれるものが発生します。
わき芽をそのままにしておくと、こちらもどんどん伸びて花房が発生します。
花房がたくさん発生するなら、それだけ着果して収量が増えるように思えますが、
トマトはわき芽を各葉の付け根ごとに発生させます。
そのため、わき芽をすべて放っておくと、どんどん枝が増えて繁茂します。
その分、花房の数は増えますが、生長に栄養をとられてしまうため、
着果不良や肥大不良が起こり、結果として収量が落ちる結果となります。
基本としては、主枝以外の不要なわき芽は、すべて摘み取るようにします。
指でつまめる程度に生長したわき芽を見つけたら、摘むようにしましょう。
わき芽の生長スピードはかなり早いので、見落としがないようこまめに見回りをします。
わき芽かきの詳しいやり方は、こちらを参考にしてください。
・誘引
本支柱はすでに設置しているはずなので、
主枝が伸びてきたら、それに合わせて誘引を行います。
8月以降は台風がやってくることも増えるので、
ここできちんと誘引しておくことは、台風被害の予防にもつながります。
また、うっかり誘引し忘れると、長く伸びた主枝がぐにゃりと曲がってしまいます。
この曲がりは矯正してすぐに直るものではありません。
曲がってしまった後は管理がしにくく、栄養や水分の流れも悪くなります。
最盛期のトマトの生育スピードは、目を見張るものがあります。
特に梅雨明けの晴れが続いた気温の高い日などは、
日に日に生長していくのが分かります。
毎日トマトの様子をチェックし、誘引が必要であればすぐに行いましょう。
・収穫
7月に入ると、収穫適期を迎える株も出てきます。
出荷用のトマトの場合、早いタイミングで収穫し、
輸送や店頭に並ぶまでの間に追熟するのを考慮しますが、
家庭菜園ではその必要はありません。
完全に熟すまで枝につけておき、全体が色づいたところを収穫しましょう。
もちろん、トマトは収穫後に追熟が可能な野菜なので、
何かの都合で早めに収穫を行うのも悪くはありません。
けれど、熟すまで枝につけておいたトマトは、風味や旨みが変わります。
完熟トマトを収穫できるのも、家庭菜園の魅力でもあるので、
ぜひ完熟した実から順次収穫して楽しんでください。
トマトの収穫に関する詳しいことは、こちらに書いています。
・水やり、追肥
7月前半は梅雨がまだ明けておらず、湿度の高い日も多いです。
そのため、水やりは過湿に注意しながら行います。
反対に7月後半になって梅雨明けすると、
今度は晴れた日が続いて気温も高くなり、乾燥しやすい環境になります。
雨が多く湿度の高い時期と、晴れが多く乾燥しやすい時期に同じ水管理のまま育てると、
生育不良が起こりやすくなります。
土が乾いたらたっぷり与えるという基本は、どの栽培段階においても変わらないので、
土や葉などの状態を見ながら、必要な時に水やりを行います。
また、日中の気温がかなり上がってくるので、水やりは朝のうちに済ませます。
追肥は、地植えや容器栽培かによってタイミングが変わります。
地植えの場合は3段目の開花時、5段目の開花時、
7段目の開花時という具合に追肥を行います。
容器栽培の場合は、液体肥料なら1週間に1回、
粒状の肥料なら2週間~3週間に1回のペースで与えます。
・秋トマトの種まき
7月は秋トマトの種を播く適期です。
寒い時期に種を播くのとは違い、
気温が十分に上がっているので、育苗が比較的簡単です。
秋トマトの種まきの詳しいやり方は、こちらを参考にしてください。
・病害虫
5月に引き続き、様々な害虫や病気の被害が出る可能性があります。
被害が気になる場合は、予防も含めて専用の薬剤も利用しましょう。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方