トマト 育て方

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トマトの病気

読了までの目安時間:約 9分

 

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tomato
病気にかからない健康な株に育つよう環境を整えます

 

 

トマトがかかりやすい病気の症状と対策をまとめました。

 

もし病気にかかってしまっても、
環境改善や薬剤を使用して治せる場合もあります。

 

トマトにはどのような病気があるのかを知り、
どのように病気に対処するのかも知っておきましょう。

 

 

■トマトの病気

 

●萎ちょう病 
萎凋病(いちょうびょう)は、株のどちらか片側の葉が萎れ、
夜間にもとに戻っては、また昼間に萎れる、
といった状態が繰り返されます。

 

症状が出る葉は徐々に上部まで広がり、
初期に症状が出始めた葉はだんだん黄変して枯れ落ちます。

 

そのうち片側だけでなく、全体の葉に同じような症状が出て、
最終的には枯れてしまいます。

 

病原菌は土壌に潜んでいることが多く、
しかも土の中での生存年数が長いため、
トマトを育てて一度発症した場所には消毒が必要となります。

 

症状が出た場所で何度も繰り返しトマトを育て、
その度に症状が出続けると、菌は土の中で増えていくばかりです。

 

他にも、根腐萎ちょう病や半身萎ちょう病などがあります。
根腐萎ちょう病は、名前の通り根が腐ったようになり、
そのため水分を吸い上げることができなくなり、葉が萎れてしまいます。

 

半身萎ちょう病は、萎ちょう病と症状は似ていますが、
萎ちょう病ほど進行が速くなく、症状の出方も緩やかです。

 

◎対策
抵抗性品種や抵抗性接ぎ木苗を利用すると発病しにくくなります。
保水性や通気性を良くし、元肥、追肥を規定以内に抑えます。

トマトを育てて一度発症した場所は、消毒が必要となります。

 

●根腐病
根腐病は、主に水耕栽培でトマトを育てている時にかかる病気です。
初期の頃は、一部の根が褐色に変わります。

 

そのまま放っておくと、どんどん変色する根が増え、
地上部の葉も萎れるようになってきます。

 

まず頭頂部の葉が萎れるようになり、夜間になると戻り、
また昼間になると萎れる状態が続きます。

 

その後、全体の葉が萎れるようになり、
葉が黄変して枯れ落ちてしまいます。

 

この病気の菌は、水カビの一種であるため、
水耕栽培によって起こる可能性が高まります。

 

◎対策
抵抗性の台木を使い、連作を避けます。
植え付け前に専用の薬剤で消毒すると効果的です。

 

苗を定植する際、スポンジや容器を消毒するだけでも、
菌の増殖を防ぐことができるので、
できるだけ消毒したものを使うようにしましょう。

 

 

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マルチを敷いてどろ跳ねを防止するのも効果的

 

 

●疫病
葉、茎、果実に病斑ができ、徐々にその病斑が大きくなって、
最終的には白いカビが生じます。

 

良く似た症状の病気に、褐色腐敗病がありますが、
こちらは主に実に症状が表れるのに対し、
疫病は葉、茎、果実と広い範囲に症状が表れます。

 

株の下方から病変し、だんだん上部にも症状が表れます。
冷夏で雨が続いた時にこの病気にかかることが多く、
雨の時のどろ跳ねが原因で起こることもあります。

 

◎対策
株元にはマルチを敷いてどろ跳ねを防止するようにしましょう。
また、雨除けやハウス内での栽培も予防になりますが、
窒素分の多い肥料を与えていても、かかる確率が上がるので注意します。

 

●青枯病
突然、地上部が萎れて枯れてしまう症状が出ます。
病原菌はトマトの根から侵入し、まず根を腐らせます。

 

根が腐ったことにより、水を吸うことができなくなって、
トマトは急速に萎れてしまうのです。

 

萎ちょう病は萎れては戻り、戻っては萎れを繰り返し、
だんだんと葉が黄変して枯れていきます。

 

しかし、青枯病の場合は萎れては戻りを何度か繰り返した後、
黄変もせずに枯れてしまうことがほとんどです。

 

葉が青いうちに萎れて枯れてしまうため、
青枯れという名がついたのでしょう。

 

◎対策
抵抗性品種や抵抗性接ぎ木苗を利用すると、
かなり、発病しにくくなります。

 

一度この病気にかかったトマトを栽培した土地には、
菌が数年の間は土に残ります。

 

さらにナス科の野菜には感染する可能性が高いため、
症状が出た土地には消毒が必要となります。

 

 

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茎に傷が! もう少しやさしく世話をします……

 

 

●軟腐病
茎がだんだんと腐ったようになり、
最終的には茎の内部は腐り落ちて空洞になってしまう病気です。

 

病原菌は脇芽かきや支柱誘引の紐で結んだ場所、
害虫の噛み傷などから侵入し、軟腐病の症状を起こします。

 

◎対策
傷口から菌が入らないように、できるだけ傷口を作らず、
できた場合にはできるだけ早く乾くようにすることが重要です。

 

傷口ができた後、雨が続くとさらに感染の確率が高くなります。
脇芽を摘んだりする時は、よく晴れた日の午前中に作業を行い、
支柱に誘引する際は、茎が傷つかないよう、締めすぎないようにします。
害虫駆除も、しっかり行います。

 

●モザイク病
株の上部に生える新しい葉がモザイク柄になり、
だんだんと葉が細くなっていきます。

 

最終的には葉は糸のように細くなり、
それより上には実がほとんどつかなくなります。

 

◎対策
モザイク病には2種類の菌があり、1つはアブラムシによって媒介されます。
病害虫はできるだけ防除するよう、
防虫ネットや防虫用マルチを使用するなど工夫をしましょう。

 

もう1つは感染した株との接触による感染です。
こちらの方が感染力が強いため、発症している株を発見したら、
他に育てているトマトに触れないよう、早急に処分する必要があります。

 

●炭そ病
実が熟してくると、実の表面に水浸状の小さな斑点ができることがあります。
この斑点はだんだんと大きくなり、
大きくなるにつれ中心が凹んだようになってきます。

その後、腐ったようになって自然と落果してしまいます。

 

◎対策
病原菌は被害にあった実の近くに残り、
雨水に当たることで飛散して他の実に感染します。
初期症状が出た頃であれば、ダコニール1000などの、
専用の薬剤を散布して消毒することにより、防除することが可能です。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方

 

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トマト 病害虫 生理障害

トマト 鉢の育て方

読了までの目安時間:約 7分

 

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tomato05
ミニトマトはもちろん、大玉トマトも鉢栽培ができます

 

 

大玉トマトは、少し難しい部分もありますが、
こちらをご覧になって実践すれば大丈夫!

 

 

■トマト 鉢の育て方

 

1.鉢の選び方
立派なトマトを育てるためには、鉢も容量があるものを選びます。
鉢栽培は、地植えに比べると鉢は土の量が限られています。

 

土の容量が限られているということは、
根が張れるスペースも少ないということです。

 

トマトが伸び伸びと根を張り、元気に育つような鉢を選びましょう。
鉢のサイズは10号(直径30㎝)に1株が目安です。

 

浅い鉢より、深型の鉢を選びましょう。
ホームセンターや園芸店などでは、野菜用深型の鉢が売られています。

 

材質は素焼きやプラスチック、陶器などがありますが、
プラスチック製のものが軽くて扱いやすいのでおすすめです。

 

見た目や質にも配慮するのであれば、少し重いのですが、
通気性のよいテラコッタ、素焼き鉢などでも良いでしょう。

 

 

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今年は、10号(直径30㎝13リットル)を使いました

 

 

2.用土は?
用土は、市販されている野菜用培養土で充分です。

 

自分で用土を作る場合は、
小粒~中粒の赤玉土7、腐葉土2、バーミキュライト1を混ぜたもの使います。
元肥は、規定量よりやや少なめに調節します。

 

トマトは水はけの良い土を好みます。
市販の培養土であっても、水はけが悪いときは、
パーライトや川砂、赤玉土などを足して調整をしておきます。

 

また、トマトは生育途中でカルシウムが不足すると、
尻腐れ病という、実のお尻が腐ったようになる症状が出ることがあります。

 

植え付ける前に、苦土石灰を加えておくことで、
カルシウム不足になるのを予防することができます。

 

培養土の中には、すでに苦土石灰が加えられているものもあるので、
表示をよく確認しましょう。

 

また、最近ではトマト専用の培養土も市販されています。
そちらは、水はけや酸度の調整がされ、元肥も含まれていて便利です。
>>トマト栽培の用土

 

3.水の与え方
トマト栽培において、水の管理はとても重要です。
水が少なすぎると枯れてしまいますし、
反対に多すぎても過湿状態になってしまいます。

 

鉢で育てる時、苗を植え付けた時には苗に対して鉢がとても大きい状態です。
小さな苗に対して、土の量が多いため、土が乾きにくい時期です。

 

植物を育てる時の基本としては、
鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。

 

けれどその方法だと、まだ鉢の中心では土が湿気ているのに、
また湿らせてしまうことになってしまいます。

 

そうなると過湿になり、根が傷んでうまく育たなかったり、
最悪の場合は、枯れてしまうことにもなります。

 

土の表面が乾いているなと感じたら、
鉢の中心まで乾いているかを確認しましょう。
指や箸などで、少し表土を掘り返して乾き具合を確認します。

 

乾燥していたら、鉢底から水が出てくるまで、
たっぷりと水を与えておきましょう。
慣れてくれば、表土を見ただけで乾き具合がわかるようになります。

>>トマト 水やりのコツ

 

4.支柱の立て方
鉢植えでトマトを育てるのにも、支柱は必ず立ててあげます。
苗を植え付けてすぐは、まだ根付いていないため、
風であおられやすくなっています。

 

根付くまでは、仮支柱を立てて風から守りましょう。
30cmほどの短い棒を用意し、苗に斜めになるようにさします。

 

紐やテープなどを使って支柱と苗を固定し、
茎がぐらぐらしないようにしておきます。

 

 

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仮支柱の立て方

 

 

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支柱の立て方の例

 

 

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あんどん仕立て

 

 

苗が根付いて育ってきたら、本支柱を立てます。
オーソドックスな仕立て方だと、真っ直ぐの長い支柱を1本から4本、垂直に立てて、
それに沿って誘引して、要所を紐で留めていきます。

 

支柱を立てる時には、立てる場所に注意します。
植え付ける時に、すでに一段目の花芽がついている場合、
花芽のついている方向と反対側に支柱を立てるようにします。

 

トマトは花芽を同じ側につけるので、花芽と反対側に支柱を立てることで、
実が大きくなった時に、支柱が邪魔にならないようにできます。 

 

また、株元すぐ近くに支柱を立てると、根が傷むことがあります。
株元から5cmほど離れた場所に支柱を立てると安心です。

 

他にも、あんどん仕立てや、らせん支柱で仕立てたり、

U字型の支柱を組み合わせてオベリスク風に、
仕立てる方法などもあります。

 

 

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トマト用らせん支柱 C)第一ビニール(株)

 

 

5.雨除け

雨除けをすることで、水分調整をしやすくし、
甘い実にでき実割れを防ぐことができます。

 

鉢植えは、鉢ごと軒下などの雨の当たらない場所に移動させるのが、
一番簡単な雨除けです。

 

鉢の移動が難しい場合は、支柱の上からビニールなどをかぶせて
雨が当たらないようにすることもできます。

 

支柱に透明のビニール傘をくくりつけても、雨除けにできます。
ただし、強風に弱いので注意して使います。

>>トマト 雨よけのしかたは?

 

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トマト 育て方

野菜栽培の道具

読了までの目安時間:約 8分

 

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野菜栽培の道具たちです

 

 

さあ、これからトマトや夏野菜を育てようという時、
そして、できれば秋植え野菜も育てたいとき、
いったい何が必要なのか迷います。

 

全部そろえたと思っていても買い忘れがあったり、
必要かと思ったものがいらなかったり……。

 

苗、培養土、肥料以外に必ず必要なもの、
持っていると便利なものを集めました。

 

 

[野菜栽培の道具]

 

 

■必ず必要なもの

 

・鉢、プランター
鉢やプランターなどで容器栽培を行う場合は、不可欠なものです。
トマトやナス、キュウリ、夏野菜全般に大きく育つものが多いので、
鉢なら8号以上、プランターなら大型で深い野菜用プランターを用意しましょう。

 

・鉢底石
鉢やプランターで育てる場合、容器の底に鉢底石を敷きます。
発泡スチロールを大きめに砕いたものでもかまいません。

 

鉢底石を敷くことにより、排水がよくなり、
根腐れなど過湿によって起こる障害を軽減できます。

 

他にも植物を育てるのであれば、
大袋を購入しても無駄にはなりません。
少量で済む場合は、100円均一などで少量入りのものが販売されています。

 

 

FISKARS
FISKARSのスコップは使い勝手が良いです C)ブルーミングスケープ

 

 

・スコップ
培養土を鉢に入れたり、苗を移植したりする際に必要になります。
1つあると他の植物を育てる時にも使えるので、用意しておくと便利です。

 

最近では軽くて丈夫なプラスチック製のスコップもあります。
ただし、直射日光に弱かったり、ふとしたことで割れることがあるので、
金属製のスコップよりは耐久性に劣ります。

 

金属製のスコップは丈夫ですが、
時々洗って手入れをしてやることをおすすめします。
定期的に手入れをすることで、錆が出にくくさらに長持ちします。

 

・ハサミ
野菜は、生長してくると枝も太くなってきます。
あまり固い枝ではありませんが、太さがあって繊維が強くなるので、
剪定用小型ハサミを準備しておきましょう。

 

さらに、誘引する際に紐などを切るための、
園芸用のハサミも準備しておくと便利です。

 

・ジョウロ
野菜の種や苗にに水を与えるのに、必ず必要なのがジョウロです。
ホースがあっても、シャワーがついていない場合は、
ジョウロで水を与えた方が無難です。

 

ホースから直接水を与えると、
水の勢いが強すぎて土がえぐれてしまったり、
花や小さな実が飛んでしまったりすることがあります。

 

水栓にシャワー付ホースをつないで使う場合は、
ジョウロはなくても構いません。

 

・支柱
野菜が生長して背が高くなってくると、支柱が必要になってきます。
支柱をせずにそのままに放任しておくと、
風にあおられたり、自重で折れてしまうことがあります。

 

真っ直ぐの棒状の支柱でも良いですし、
あんどん仕立て用の輪のついた支柱でもどちらでも使えます。

 

夏野菜たりは、意外と背が高くなる野菜です。
いずれの支柱を用意するにしても、
充分な長さのものを準備するようにしましょう。

 

 

binitai
こちらのビニタイは30m、カッター付きで300円台でした

 

 

・麻紐、ビニタイ
背丈が伸びてきたら、支柱に誘引するようになります。
誘引する際は、麻紐などの紐で結ぶか、園芸用のビニタイを使います。

 

他にも、大きな洗濯バサミのようなクリップ式のものもありますので、
値段や使い勝手で選ぶようにしましょう。

 

・クワ
地植えにして野菜類を育てる場合、
土を耕して畝を作るのに必要になってきます。

 

敷地が狭く、大きなクワは持て余す場合は、手グワを使っても構いません。

 

ただし、手グワは通常のクワに比べて金属部分が短く、
一回で深く掘ることができません。

 

耕す際には注意して、しっかりと土をほぐすようにしましょう。

 

 

■あると便利なもの

 

・防虫ネット
苗を植え付ける頃、アブラムシなどの害虫が飛来することがあります。

 

見つけ次第捕殺する方法でも良いですが、
防虫ネットをかぶせておくことで、害虫の侵入を防ぐことができます。

 

また植え付け直後に気温が下がることがあっても、
防虫ネットで覆うことで多少の寒さから苗を守ることができます。

 

・薬剤
病害虫の予防や治療のための薬剤、
実付きをよくするための薬剤など色々あります。

 

必ず必要というわけではありませんが、
総合的に効く病害虫用の薬剤スプレーは1本あると便利です。

 

 

FISKARS (2)
FISKARSのガーデンクマデは、お子さんがいる家庭では安心です

 

 

・小さいクマデ
野菜を育ててしばらくすると、最初は柔らかかった土の表面が、
だんだんと締まって固くなってきます。

 

特に容器栽培をしていると、土の表面が硬くなると、
必要な水分や空気が土の中にうまく入らなくなってきます。

 

また、野菜の追肥を行う時にも、土と肥料を軽く混ぜてなじませた方が、
土の上にただ乗せるよりも効果があります。

 

そんな時に、小さなクマデがあると、
小さなスペースでも気軽に土の表面を耕すことができます。

必ず必要なものではありませんが、あると便利です。

 

また、ガーデニング手袋もいくつかあると、
作業が楽にできて、傷や荒れから手を守ってくれます。
100均のガーデニング手袋は、良くできていて気軽に使えます。
 
>>トマトのお勧め種と苗を見てみる

 

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