トマト 育て方

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トマトの病気

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tomato
病気にかからない健康な株に育つよう環境を整えます

 

 

トマトがかかりやすい病気の症状と対策をまとめました。

 

もし病気にかかってしまっても、
環境改善や薬剤を使用して治せる場合もあります。

 

トマトにはどのような病気があるのかを知り、
どのように病気に対処するのかも知っておきましょう。

 

 

■トマトの病気

 

●萎ちょう病 
萎凋病(いちょうびょう)は、株のどちらか片側の葉が萎れ、
夜間にもとに戻っては、また昼間に萎れる、
といった状態が繰り返されます。

 

症状が出る葉は徐々に上部まで広がり、
初期に症状が出始めた葉はだんだん黄変して枯れ落ちます。

 

そのうち片側だけでなく、全体の葉に同じような症状が出て、
最終的には枯れてしまいます。

 

病原菌は土壌に潜んでいることが多く、
しかも土の中での生存年数が長いため、
トマトを育てて一度発症した場所には消毒が必要となります。

 

症状が出た場所で何度も繰り返しトマトを育て、
その度に症状が出続けると、菌は土の中で増えていくばかりです。

 

他にも、根腐萎ちょう病や半身萎ちょう病などがあります。
根腐萎ちょう病は、名前の通り根が腐ったようになり、
そのため水分を吸い上げることができなくなり、葉が萎れてしまいます。

 

半身萎ちょう病は、萎ちょう病と症状は似ていますが、
萎ちょう病ほど進行が速くなく、症状の出方も緩やかです。

 

◎対策
抵抗性品種や抵抗性接ぎ木苗を利用すると発病しにくくなります。
保水性や通気性を良くし、元肥、追肥を規定以内に抑えます。

トマトを育てて一度発症した場所は、消毒が必要となります。

 

●根腐病
根腐病は、主に水耕栽培でトマトを育てている時にかかる病気です。
初期の頃は、一部の根が褐色に変わります。

 

そのまま放っておくと、どんどん変色する根が増え、
地上部の葉も萎れるようになってきます。

 

まず頭頂部の葉が萎れるようになり、夜間になると戻り、
また昼間になると萎れる状態が続きます。

 

その後、全体の葉が萎れるようになり、
葉が黄変して枯れ落ちてしまいます。

 

この病気の菌は、水カビの一種であるため、
水耕栽培によって起こる可能性が高まります。

 

◎対策
抵抗性の台木を使い、連作を避けます。
植え付け前に専用の薬剤で消毒すると効果的です。

 

苗を定植する際、スポンジや容器を消毒するだけでも、
菌の増殖を防ぐことができるので、
できるだけ消毒したものを使うようにしましょう。

 

 

maruti

マルチを敷いてどろ跳ねを防止するのも効果的

 

 

●疫病
葉、茎、果実に病斑ができ、徐々にその病斑が大きくなって、
最終的には白いカビが生じます。

 

良く似た症状の病気に、褐色腐敗病がありますが、
こちらは主に実に症状が表れるのに対し、
疫病は葉、茎、果実と広い範囲に症状が表れます。

 

株の下方から病変し、だんだん上部にも症状が表れます。
冷夏で雨が続いた時にこの病気にかかることが多く、
雨の時のどろ跳ねが原因で起こることもあります。

 

◎対策
株元にはマルチを敷いてどろ跳ねを防止するようにしましょう。
また、雨除けやハウス内での栽培も予防になりますが、
窒素分の多い肥料を与えていても、かかる確率が上がるので注意します。

 

●青枯病
突然、地上部が萎れて枯れてしまう症状が出ます。
病原菌はトマトの根から侵入し、まず根を腐らせます。

 

根が腐ったことにより、水を吸うことができなくなって、
トマトは急速に萎れてしまうのです。

 

萎ちょう病は萎れては戻り、戻っては萎れを繰り返し、
だんだんと葉が黄変して枯れていきます。

 

しかし、青枯病の場合は萎れては戻りを何度か繰り返した後、
黄変もせずに枯れてしまうことがほとんどです。

 

葉が青いうちに萎れて枯れてしまうため、
青枯れという名がついたのでしょう。

 

◎対策
抵抗性品種や抵抗性接ぎ木苗を利用すると、
かなり、発病しにくくなります。

 

一度この病気にかかったトマトを栽培した土地には、
菌が数年の間は土に残ります。

 

さらにナス科の野菜には感染する可能性が高いため、
症状が出た土地には消毒が必要となります。

 

 

tomato (2)

茎に傷が! もう少しやさしく世話をします……

 

 

●軟腐病
茎がだんだんと腐ったようになり、
最終的には茎の内部は腐り落ちて空洞になってしまう病気です。

 

病原菌は脇芽かきや支柱誘引の紐で結んだ場所、
害虫の噛み傷などから侵入し、軟腐病の症状を起こします。

 

◎対策
傷口から菌が入らないように、できるだけ傷口を作らず、
できた場合にはできるだけ早く乾くようにすることが重要です。

 

傷口ができた後、雨が続くとさらに感染の確率が高くなります。
脇芽を摘んだりする時は、よく晴れた日の午前中に作業を行い、
支柱に誘引する際は、茎が傷つかないよう、締めすぎないようにします。
害虫駆除も、しっかり行います。

 

●モザイク病
株の上部に生える新しい葉がモザイク柄になり、
だんだんと葉が細くなっていきます。

 

最終的には葉は糸のように細くなり、
それより上には実がほとんどつかなくなります。

 

◎対策
モザイク病には2種類の菌があり、1つはアブラムシによって媒介されます。
病害虫はできるだけ防除するよう、
防虫ネットや防虫用マルチを使用するなど工夫をしましょう。

 

もう1つは感染した株との接触による感染です。
こちらの方が感染力が強いため、発症している株を発見したら、
他に育てているトマトに触れないよう、早急に処分する必要があります。

 

●炭そ病
実が熟してくると、実の表面に水浸状の小さな斑点ができることがあります。
この斑点はだんだんと大きくなり、
大きくなるにつれ中心が凹んだようになってきます。

その後、腐ったようになって自然と落果してしまいます。

 

◎対策
病原菌は被害にあった実の近くに残り、
雨水に当たることで飛散して他の実に感染します。
初期症状が出た頃であれば、ダコニール1000などの、
専用の薬剤を散布して消毒することにより、防除することが可能です。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方


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タグ : 

トマト 病害虫 生理障害

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