育苗ポットの管理
育苗ポットは、様々な植物を育苗する時に使われます C)楽天市場
店舗に並んでいる苗が黒やシルバー、黄色などのポリポットに、
植えられているのを、見たことがある方も多いでしょう。
たくさんの苗が必要になる場合や、種の流通しかない植物、
種からの育苗にチャレンジしたい方は、育苗作業が必要になります。
この時によく使われるのが、育苗ポットです。
育苗中のポットの管理法を覚えれば、初めての育苗の成功率が高くなります。
こちらでは、育苗ポットの選び方と管理方法をご紹介します。
[育苗ポットの管理]
ポリポット黒丸 9.0cm 100枚入 190円 C)日本農業システム
*管理人はこちらを愛用しています。色違いもあり品種を区別するのに便利
ジフィーポット 丸型8cm 30個入り 500円前後 C)赤松種苗
■育苗する容器の選び方
育苗する時に使える資材は、育苗ポットだけではありません。
育苗する容器を選ぶ時、ポイントとなるのは大きさと形です。
苗を育てる容器の代表としては、
プランター・鉢・ポリポット・箱・セル(プラグ)トレーなどがあります。
トマトの育苗には、どの容器、どの大きさが適当なのでしょうか。
・育苗する容器の種類
トマトの育苗にお勧めなのは、プラポットとジフィーポットです。
ポットタイプは、2号くらいの小さなサイズから、
植木でも植えられそうなとても大きなサイズまであります。
ポリポットは、名前の通り薄い素材でできていて、柔らかく扱いが簡単です。
ジフィーポットは、土に還る素材で、定植時にポットごと植えられるのが特徴です。
箱やプランターなどでも育苗はできますが、
プラポットとジフィーポットは、
種まき~定植まで、ポット上げなしで育てられる点と、
1株ごとに独立させて育苗できる点で、トマトの育苗に向いています。
株ごとに分けられているという点では、セル(プラグ)トレーも使えますが、
1区画が小さいので、定植までポット上げなしで育てることは、
プロの方はしますが、初心者ではやや難しい作業です。
途中でポット上げをするのであれば、セル(プラグ)トレーも使えます。
・育苗する容器の大きさ
育苗する期間や、定植時の苗の大きさによって、容器の大きさも異なります。
トマトの場合、育苗期間は2ヶ月ほどと長めです。
一般にトマト育苗のポットの大きさは、3号(9㎝)を用います。
定植する時も、1段目の花芽がついた状態で定植するので、
大きくなるまでしっかりと育苗していく必要があります。
それだけ大きくなるまで育苗するとなると、
小さな容器ではすぐに根詰まりを起こしてしまいます。
容器の中は根でいっぱいになり、苗の老化がどんどん進みます。
老化の進んだ苗は、定植後の生育も悪くなりがちなので、避けたいものです。
ホームセンターで販売されている苗は、3号ポットに植えられていることが多いですが、
根が回っていて植え付け時期より早い場合には、
4号~5号サイズのポットや鉢に植え替えても良いです。
こうすると、大苗となり根張りも良く、
定植後も根付きが良く、収量が上がりやすくなります。
ポットを置く場所、置き方で、生長が良くなります
■育苗ポットを置く場所
育苗中は、置く場所に気をつけると、苗の育ちが良くなります。
置く場所の傾きと、育苗ポットの水抜けが悪くならないように注意します。
・平らな場所に置く
育苗ポットを置いておく場所が、斜めになっていたり、ガタガタだと、
水を与えた時にバラつきが出やすくなります。
また、光が当たる方向もバラバラになり、管理が難しくなります。
育苗ポットを置く場所は、できるだけ平らな場所を選びます。
戸外のトンネル内などで育苗する時は、地面を平らにならして、
育苗ポットを置いても凹まないように、地面を固めておきましょう。
地面に直接置くと、根が地面に伸びてしまったりするので、
薄いフィルムを一枚挟んでおくようにします。
・水抜けをよくする
育苗ポットを置く場所は、斜めにならないよう平らにしますが、
そこに直接置くと、容器の水抜け穴がふさがり、水はけが悪くなります。
できるだけ水抜け穴をふさがないようにするために、
置き場所の上に隙間ができるものを載せ、その上に育苗ポットを載せます。
苗の数が少ないのであれば、四角い水切りカゴのようなものがお勧めです。
100円均一などで売られているものであれば、
ザルと水受けがセットになっているものもあります。
戸外のトンネルで育苗する場合は、フィルムを地面の上に載せた後、
さらに波板やワラ、スノコなどを敷き育苗ポットを載せると、隙間ができます。
育苗ポットは、幼苗のときは、詰めて置きます
■育苗ポットの並べ方
育苗している間の、温度や水管理などに気を配る人は多いですが、
育苗ポットの並べ方まで気にする人は少ないかもしれません。
実は並べ方によって、苗の育ち具合に差が出てきます。
適当に苗を置くだけでも、もちろん育つ時は育ちます。
けれど、少し気を付けると、地温の変化を減らし、水やりのムラを減らすことができます。
その方法はとても簡単で、苗が小さいうちは、容器を詰めて置くという方法です。
ポットを使っての育苗では、ポットを離さずに容器同士が接するように並べます。
ポットとポットの間に隙間を作ってしまうと、
ポット内の土が外気の影響を受けやすく、地温が下がりやすくなるためです。
また、隙間ができることで、水やりをした時に、ムラができやすくなります。
水やりにムラが出ると、水の量が少ないポットは乾きやすく苗が傷みます。
苗が育ってきたら、間隔をあけるようにします
ある程度まで苗が生長し、しっかりとしたら、今度は間隔をあけるようにします。
葉と葉が触れあわない程度の間隔を作ることで、
風通しを良くし、病害虫の発生を減らすことができます。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方