トマト 発芽をそろえる

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トマト 発芽をそろえる

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トマトの発芽とそろいには、工夫が大切ですね

 

 

トマトを種から育てる時、第一の大きなハードルは発芽です。
第二のハードルは、発芽不良による芽の不揃いです。

 

なんとか発芽をしても、同じ日に播いた種の発芽のそろいが悪く、
間引きやその後の育苗と定植に悪影響を与えることがあります。

 

トマトの発芽をそろえるためには、
どのような工夫やコツがあるのかをご紹介します。

 

 

[トマト 発芽をそろえる]

 

 

■トマトの発芽条件

 

トマトなど植物にはそれぞれ発芽する条件があります。
土の湿り具合、光の当たる加減、温度がおもな条件となります。

 

トマトは収穫間近くらいの大きさまで育ったものは、ある程度の高温と、
やや乾燥した環境を好み、日光が大好きなので日当たりの良い場所を求めます。

 

ところが、発芽条件は生育条件とは違っています。

 

◎トマト3つの発芽条件

1. 適度な湿り具合
定植後は乾燥気味でも元気なトマトですが、
種まき~発芽までの間は、乾燥は禁物です。

 

土が乾燥して種も乾くと、発芽しにくい状態となります。
部分的に湿り気の状態が異なることでも、発芽のそろいが悪くなります。

 

2. 暗い場所
生育中のトマトは、日当たりの良い場所を好みますが、種は実は光を嫌います。

 

覆土がほぼない状態だと、光が当たりすぎて、発芽が遅れたり、
発芽に失敗することもあるので注意しましょう。

 

3. 比較的高温
定植後のトマトは、やや高温を好みます。
それと同じように、トマトの種が発芽するには、ある程度の高温が必要です。

 

一般的には、トマトの発芽温度は10度~30度と言われていますが、
これは最低と最高のギリギリを示したものなので、適温とはいえません。

トマトが好む温度を維持することで、全体的に発芽がそろいやすくなります。

 

 

水やりと温度に特に注意します

 

 

■トマトの発芽をそろえるには?

 

トマトの発芽は、ポイントをおさえれば、そろいやすくなります。
種まきの時から発芽まで、芽の出やすい環境を整えてあげることが大切です。

 

◎トマトの発芽をそろえるポイント

1. 水やりは均一に
種を播く時はもちろん、発芽するまでの間も、
過度に乾燥したり過湿になったりしないようにします。

 

また、セルトレーなどを使って育てる場合は、
湿り具合にバラつきがないようにするのも、発芽をそろえるポイントです。

 

種を播く時は、種を播くプランターや箱、セルトレーなどに用土を入れて、
あらかじめ、十分に湿らせておきます。

 

種を播いて覆土した後に水を与えますが、この時ジョウロや水差しなどを使うと、
水流が強すぎてしまい、覆土した土が流れることがあります。

土が流れてしまわないように、底面給水によって水を吸わせるか、
霧吹きなどで優しく水分を足すようにしましょう。

 

2. 覆土は均一に
種を播いた後にかぶせる土は、均一な厚さになるようにします。
種の上にかぶっている土の量がバラバラだと、
土の中で種が感じる温度が違ってくることがあります。

 

また、同じタイミングで芽を出し始めたとしても、
土の厚みが異なることで、地上に芽が出てくるまでの時間に差ができます。

 

育苗する容器に土を入れる時、入れた土の量に偏りがなければ、
覆土した時の土の厚さも均一にしやすくなります。

 

覆土した後は、適度な力で鎮圧することも大切です。
鎮圧することで、種が土と密着して落ち着き、地温や湿気を感じやすくなります。

 

セルトレーなど、小分けになっている容器を使う時は、
覆土の後に同じサイズのセルトレーで上から鎮圧すると、
一度に全体を鎮圧できる上に、力が均等にかかりやすくなるので便利です。

 

 

セルトレーで、上手に鎮圧できます

 

 

3. 温度管理のコツ
トマトの発芽温度は、10度~30度とされていますが、
発芽に最適な温度は20度~30度くらいです。

 

低温でも発芽しますが、発芽までに時間がかかることが多いことと、
発芽にバラつきが出やすくなるので、最適温度を保つことが必要です。

 

トマトを種から育苗する場合、気温が十分に上がって種を播く人は少ないでしょう。
まだ寒い時期に種を播くこととなるので、最適温度に達していないことが多いです。

 

そのため、温度を最適温度に保つ工夫が必要となります。
さらに、発芽後の徒長を予防したり、定植後の生育を良くしたい場合は、
日中と夜間の温度差を作ることも重要です。

 

種まきをした後から、日中と夜間の温度差を作って育苗することで、
生育状態の良い苗を作ることができます。

 

温度差がほとんどない環境でも、見た目上は良い苗を作ることができます。
ところが温度差のある環境で育った苗の方が、
定植後の初期生育も良く、花付きや実付きが良いとされています。

 

日中と夜間の温度の目安は、日中が24度~28度、夜間が18度です。
夜間の温度が意外と低いので驚きますが、この温度差が良い苗を作ります。

 

 

卵の容器とトロ箱で簡易な保温ができます

 

 

■発芽をそろえる工夫

 

まだ気温の低い時期に種を播くことの多いトマトなので、
温度管理に失敗すると、発芽がそろいにくくなります。

 

最悪の場合は、いつまで経っても発芽しないこともあるので、
少し工夫をして発芽率を上げるようにしましょう。

 

・体温で発根
トマトの種は、まず種から根を出してから芽を出します。
この最初の一歩でもある発根を確実にさせておくことで、発芽率が上がります。

 

簡単な方法としては、人の体温を利用したものがあります。
湿らせたキッチンペーパーにトマトの種を並べ、キッチンペーパーで挟みます。

 

口をぴったりと閉じられるチャックつきの小さな袋に、
種を挟んだキッチンペーパーを入れます。

 

その袋を、シャツの胸ポケットなどに入れておくと、人肌で温まり発根が促されます。
数日経つと、種から小さな根が出ているので、発根した種のみを種まきに使います。

 

すでに発根しているので、休眠が破れて発芽体勢に入っているため、
発芽しやすくそろいも良くなります。

 

・保温器を使う
日中と夜間の温度を一定に保つことが、発芽をそろえるポイントです。
一番楽なのは、育苗用の保温器具を使うことです。

温度設定ができるものであれば、なお良いでしょう。
日中はビニールなどで覆うことで保温できますが、問題は日の光のない夜間です。

 

一定の温度に保つことができる、電気毛布がお勧めです。
ただし、高温になりすぎないように調整が必要ですし、
あらかじめどのくらいの温度になるのかをチェックしておく必要があります。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方

・ミニトマト わき芽かき


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トマト 種からの育て方

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