麗月

トマトの育て方.com

麗月

読了までの目安時間:約 7分

 

スポンサードリンク

麗月

 

 

麗月(れいげつ)は、サカタのタネが改良した、
2017年1月から発売された大玉トマト品種です。

 

麗月の特徴と育て方のコツをご紹介します。

 

◎裂果が少ない
麗月の最大の特徴は、果肉がしっかりと硬く裂果しにくいという点です。
今までの大玉トマトの中にも、裂果が少ないタイプのものはありましたが、
麗月は裂果しやすい秋口にも、裂果が少ない品種として注目されています。

 

秋口の9月頃に収穫できる実は、着果が7月頃です。
ちょうど真夏の日差しの一番強い時期が、実の肥大時期と重なるため、
本来であれば、直射日光にさらされた皮は硬化していきます。

 

強い日差しに耐えられるよう皮を硬くした後、
秋に移行するにつれ降雨量が増し、気温が下がります。

 

雨が多くなってくると、どうしても水分の吸収量が多くなり、
実が多量の水分を含んでしまうため、裂果が多くなります。
麗月は盛夏から秋の裂果が少なく、秋にも良い状態の実を収穫できます。

 

農家の場合は、この裂果が多くなると秀品率が下がり、
出荷できるトマトが減ってしまいます。

 

家庭菜園でも、裂果した実はなんとかなく食べるのを避ける方が多いです。
育てたトマトを収穫し食べることが家庭菜園の醍醐味ともいえるので、
せっかく育てた大玉トマトを食べられないと、とても残念な気持ちになります。
家庭菜園を楽しむ場合も、麗月はとてもありがたい品種といえます。

 

◎秋トマトにも最適
トマトは夏野菜のイメージが強く、暑い気候を好むと思われていますが、
実は初夏や秋口など、少し涼しい気候の方が調子よく生育します。

 

秋トマトは、夏に収穫するものよりも食味が良いといわれるほどです。
しかし、一般に秋トマトは裂果が増えるので敬遠されることもあります。

 

裂果が少なく実の硬いタイプの品種は、食味が悪いことがありました。
裂果しないように実や皮を硬くしているため、
硬いトマトを好まない方には、おいしいと感じられません。

 

麗月はその点もクリアした品種です。
裂果しにくい硬く締まった実ですが、生食をしても食べやすいのが特徴です。

 

糖度上がりもよく、ほどよい酸味も含んでいて、
トマトらしい風味や濃い旨みも含んでいるため、食味がとても良い品種です。

 

1玉が200g~220gと立派な大玉品種なので、食べ応えもあります。
ややピンクがかった赤い豊円型の実は、見るからにおいしそうです。

 

色まわりもとても良く、赤く熟した状態で収穫しても、輸送に耐えられます。
サカタのタネオリジナルの「王様トマト」というブランドトマトがあります。

 

王様トマトは、実を樹につけた状態で赤くなるまで熟させ、
収穫・出荷するトマトのブランドです。

 

麗月は赤く熟すまで樹につけておくことができるため、
この王様トマトとして販売することができます。

 

◎スタミナがあり病害虫に強い
麗月は栽培が特別難しくないという点も、嬉しい特徴となっています。
スタミナがあるので、栽培後半になっても着果率が落ちず、
コンスタントに収穫することができます。

 

スタミナがあるものの、樹勢自体は中程度なので、
樹が暴れてコントロールできなくなるということもありません。

 

萎凋病、根腐萎凋病、モザイクウィルス、半身萎凋病、葉かび病、斑点病など、
トマトがかかると厄介な病気に抵抗性があります。

 

さらにセンチュウにも耐虫性があるため、安心して育てることができます。
病気に強いので栽培途中で病気感染により収量が激減するのを防ぐことができます。

 

トマトを出荷目的で育てる方にとって、
チャック果や窓あき果、空洞果、筋くされ果の発生も極めて少なく、
さらに裂果も少ないので、秀品率が100%近くなることも夢ではありません。

 

 

右側が麗月、着果が良いです

 

 

[麗月]

 

 

■特徴

 

・1玉200g~220gの大玉品種です。

 

・ほんのりピンクがかった赤いトマトです。

 

・甘みが強いですが、ほどよく酸味もあり、果肉にはトマトの旨みが凝縮されています。

 

・果肉は硬いばかりではなく、口に含むと食味の良さに驚かされます。

 

・果肉が硬く、裂果に強いです。

 

・果肉が硬いため、赤熟収穫後の輸送にも耐えられます。

 

・スタミナがあり、栽培後半まで着果率が落ちません。

 

・裂果に強いため、樹上で完熟まで育ててから収穫することができます。

 

・天候の悪い日が続く梅雨時期や、気温の高い真夏でも着果率が落ちにくいです。

 

・チャック果、窓あき果、筋くされ果などの発生が少なく、秀品率がとても高いです。

 

・萎凋病、根腐萎凋病、モザイクウィルス、半身萎凋病、葉かび病、
斑点病に抵抗性があります。

 

・センチュウに耐虫性を発揮します。

 

・裂果しやすい秋にも裂果が抑えられ、味わい深い秋トマトの収穫も可能です。

 

 

■栽培のコツ

 

・スタミナはあるものの、樹勢は中程度なので、扱いやすい品種です。

 

・梅雨時期、夏の高温時の着果率も良好なので、夏秋トマトとして優秀です。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・ミニトマト わき芽かき


スポンサードリンク

 

タグ :

トマト 品種

この記事に関連する記事一覧

■人気の記事!