ボンジョールノ
ボンジョールノ
ポモドーロ(Pomodoro)という名前のトマトがあります。
ポモドーロといえば、トマトを使ったとてもシンプルなソースも、
同じくポモドーロと呼ばれています。
料理のポモドーロは、少ない材料でシンプルに作られたソースで、
イタリアのトマトを使った基本のソースともいわれています。
ポモドーロソースがあれば、パスタはもちろん、
マカロニやグラタン、ピザなど、様々な料理に変身させることができます。
イタリアでも人気のソースと同じ名前のついたトマト=ボンジョールノには、
どのような特徴があるのでしょうか。
また、育て方には何かコツがあるのでしょうか。
[ボンジョールノ]
◎イタリアではポモドーロ、日本ではボンジョールノ
イタリアではポモドーロと呼ばれているトマトも、
日本ではボンジョールノ(buon giorno)という名前で販売されています。
ボンジョールノはトキタ種苗から販売されていて、
インターネットなどであれば種や苗を購入することができます。
ポモドーロは、一般的な日本のトマトに比べると、水分が少ない肉質です。
そのため、生で食べるとジューシーな食味がなく、やや魅力にかけます。
ところが、火を通して食べてみると、生の時とは全く違う食味になります。
水分の少ないポモドーロは、焼いても煮崩れしにくく、
しかもさらに余分な水分が抜けるため、濃厚な味わいになります。
また、生の時にはあまり感じることができなかった甘みを感じられ、
程よい酸味がアクセントとなります。
この甘み、酸味、旨みのバランスが、火を通すことで素晴らしい味になり、
様々な料理に使えるようになるのです。
◎中大玉で多収穫
ポモドーロは、1個が100g~140gと、
中玉~小さめの大玉くらいのサイズに育ちます。
そのため、扱いやすく料理にも使いやすいのですが、
一度に収穫できる数が少ない品種だと、ソースを作るのが難しくなります。
けれどポモドーロの場合は、安定して多く収穫できる多収品種のため、
数株植えておけば、家庭用の1回分のソースを作るのに、
十分な数の実を収穫することができます。
また、ポモドーロは水分が少なく、肉質が硬いため、
収穫後も劣化が遅いのが特徴です。
熟したものから収穫し、ある程度溜まってから、
まとめて調理するということも可能です。
ポモドーロ
◎病気に強い
ポモドーロが育てやすい理由の1つとして、病気に強いことがあります。
現在、日本で問題となっているトマト黄化葉巻病に対して、
特に強い耐病性を持っています。
他にも、萎凋病や半身萎凋病、モザイクウィルス、
サツマイモネコブセンチュウに抵抗性があるので、
出荷用としても、家庭菜園で育てるにも、安心して育てることができます。
育て方も育苗以外は特に難しいこともなく、
一般的なトマトの育て方と同じで問題ありません。
育苗中は、昼夜の温度差が少ないと、徒長しやすい性質があるため、
無理な早播きは禁物です。
作型としては、設備によって2月の播種が可能ですが、
昼夜の温度管理が難しい場合は、3月中旬以降の播種がお勧めです。
追肥は、1段目の実が着色してくる頃に開始します。
その後は、20日~30日おきに1㎡20gを目安に化成肥料を与えます。
裂果は早くに起きることは少ないので、
枝につけた状態で十分に熟してから収穫しましょう。
シャクシュカに挑戦したら、美味しかったです
■特徴
・1個100g~140gほどの中玉~大玉サイズのトマト品種です。
・イタリアではポモドーロ、日本ではボンジョールノ、
という名前で販売されています。
・生では甘みと旨みが薄く、酸味が強く、ジューシーさもありませんが、
火を通すと甘みと旨みが増え、酸味がアクセントとなって、
とてもおいしいトマトとなります。
・火を通す調理用に向くトマトで、
イタリアの基本のトマトソースであるポモドーロに適しています。
・皮は赤い色をしていて、卵形をしています。
・果肉が硬く劣化が遅いので、日持ち性が高く使い勝手も良いです。
・1個が大きめで、しかも多収穫な品種です。
・トマト黄化葉巻病に特に強い耐病性を持っています。
・萎凋病、半身萎凋病、モザイクウィルス、
サツマイモネコブセンチュウに抵抗性を持っています。
■栽培のコツ
・基本の育て方は、一般的なトマトと同じです。
・育苗中、昼夜の温度差が少ないと徒長しやすくなります。
・2月播種が可能ですが、温度管理が難しい場合は、
3月中旬以降に播種した方が無難です。
・プラグトレーに播種後、双葉が展開したら昼間25度、夜13度前後に管理します。
・本葉2.5枚くらいで、3.5号~5号のポット(鉢)に鉢上げし、
開花直前まで育苗します。
・基本の仕立て方は、主枝一本仕立てです。
・株間は地植えで40cmが目安となります。
・プランター栽培の場合は、60cmプランターで最大2株まで植えられます。
・主枝一本仕立てとなるため、必ず支柱を立てて支えるようにします。
・1段目の実が色づき始めたら、追肥を開始します。
・追肥開始後は、20日~30日おきに1㎡あたり20gの化成肥料を与えます。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・トマト わき芽かき・摘心の方法
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・ミニトマト わき芽かき