エスクック・トール
エスクック・トール
エスクック・トールは、サカタのタネが改良販売している、トマト品種です。
普通のトマトとは少し違ったタイプのエスクック・トールとは、
どのような特徴を持ったトマトなのでしょうか。
また、育て方に何かコツはあるのでしょうか。
[エスクック・トール]
◎ゼリー質が少なく調理向きのトマト
日本で一般的なトマトとは、洗って生で食べられるタイプのトマトです。
けれど、実はトマトは加熱調理をしてもおいしい野菜なのです。
ただ、日本で主流の品種は生食に向くように改良されているため、
加熱調理には向かないことがあります。
エスクック・トールは、生食よりも加熱調理に向くトマトです。
加熱調理に向くかどうかは、肉質とゼリー質で決まることが多いようです。
加熱しても煮崩れしにくく、
水っぽくなる原因のゼリー質が少ない品種の方が、加熱調理に向いています。
エスクック・トールは、見た目はやや腰高の形をした、普通のトマトに見えます。
1玉の重さが100ｇほどなので、中玉サイズのトマトとしては普通です。
色も赤くてつやがあり、生食でも十分おいしく食べられそうです。
ところが、実際に実を切ってみると、果肉は肉厚で硬く、
ゼリー質が少なくジューシーさはあまり感じません。
生で食べても特別おいしいとは感じないでしょう。
ところが、加熱をすることにより、エスクック・トールの魅力が爆発します。
煮ても煮崩れしたり、水っぽくべちゃべちゃになることがありません。
生の時にはあまり感じることができなかった強い旨みが、
熱を加えることで引き出されます。
加熱調理したエスクック・トールを食べると、きっと調理トマトファンになります。
◎夏秋栽培で家庭菜園にも向く
エスクック・トールは、一般的なトマトの作型である夏秋栽培に適した品種です。
中間地（温暖地）の場合、3月上旬から播種が可能になり、
育苗して5月上旬に定植すれば、6月末頃から収穫を始めることができます。
この作型は、一般的な家庭菜園で育てられるトマトと同じ作型です。
そのため、出荷用としてプロの農家が育てるだけでなく、
家庭菜園でも無理なく育てることができます。
エスクック・トールのタイプは中玉なので、1段に6個ほど実がつきます。
1段に6個と聞くとちょっと少ないような気がしますが、
サイズが中玉サイズで100ｇほどになるので、
6個でも十分な量のトマト料理を作ることができます。
ケチャップなどを作る場合は、添加物を入れないため、日持ちがしません。
そのため、6個くらいからの少量で作った方が、早く使い切れるので便利です。
◎病気に強く育てやすい
エスクック・トールは、萎凋病と半身萎凋病に対して抵抗性があるため、
病気にも強い性質を持っています。
育て方も標準的なもので十分栽培が可能なので、
調理用のトマトだからといって構えることはありません。
家庭菜園で育てたトマトを使って、
自家製のケチャップやトマトソースが作れたら、
それだけでおいしさが何割も増しそうです。
ピザ、パエリアに美味しいですよ♪
エスクック・トールは果肉が硬く、裂果の発生が少ない品種です。
真っ赤に熟すまで枝につけておき、完熟になったら収穫しましょう。
枝につけた状態で熟せば、それだけ旨みが強くなります。
■特徴
・1玉100ｇほどの中玉サイズのトマトです。
・やや縦長の卵形をしていて、色は濃い赤色でつやがあります。
・肉厚で肉質が硬めです。
・ゼリー質が少ないので、加熱調理に向きます。
・加熱調理することにより、旨みが増します。
・萎凋病、半身萎凋病に抵抗性があります。
・草勢がコントロールしやすく、育て方も標準的なもので良いので、
家庭菜園にも向きます。
・6月下旬頃から収穫を開始する、夏秋栽培に適しています。
・1段に6個ほど実がつくので、家庭でトマト料理を楽しめます。
・果肉が硬く裂果の発生が少ないです。
■栽培のコツ
・基本の育て方は、一般の中玉トマトと同じです。
・枝につけた状態で熟すと旨みが強くなるので、樹上完熟させて収穫します。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・トマト わき芽かき・摘心の方法
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・ミニトマト わき芽かき
