こいあじ
こいあじ
こいあじは、サントリーフラワーズの本気野菜シリーズで、
販売されている大玉トマトの品種です。
大玉トマト品種とはいっても、1個が80g~120gと小ぶりです。
本来は150g以上のものを大玉トマトと呼ぶことが多いのですが、
サントリーフラワーズでは、大玉トマトとして販売しています。
大きさは、一般的な大玉トマトと中玉トマトの中間くらいです。
ころりと丸い形をしていて、ヘタの際まで真っ赤に色づく実は、
見るからにおいしそうな雰囲気があります。
つやつやと輝いているこいあじは、まるで太陽のようにも見えます。
一般的な大玉トマトに比べると小さいですが、
その果実の中に、旨みがぎゅっと濃縮されています。
◎こいあじ糖度試験
サントリー本気野菜の紹介ページに、比重を見る実験の動画があります。
ある一定の濃度に作った塩水に、一般的な大玉トマト、
一般的な中玉トマト、こいあじを入れた時にどうなるかを見る実験です。
大玉トマトを入れると、ほとんど沈むことなく、すぐに浮き上がります。
中玉トマトも、一度は沈むものの、ゆっくりと浮き上がります。
ところが、こいあじを入れてみると、沈んだままほとんど浮き上がりません。
塩水は真水に比べて浮力が強くなるため、物を浮かす力が強くなります。
この「こいあじ糖度試験」、別の濃度の塩水に入れたのかと疑いたくなりますが、
実際の動画では、3種類のトマトを同じケースの塩水の中に入れています。
塩水の浮力にも負けず、下に沈むということは、
それだけ旨みや甘みが詰まっているということになります。
この実験によって、一般的な大玉トマトよりも一回り小さいこいあじが、
どれだけ旨みが詰まっているかということが分かります。
旨みと甘みが詰まったこいあじですが、調理用ではなく、
生食することを前提に作られている品種です。
そのため、実際に食べてみると、甘みだけが強いわけではなく、
酸味もほどよく含まれ、生でもおいしく感じられる味わいにできています。
トマトの中でも、大玉トマトは少し難しいといわれています。
実際に、ミニトマトと大玉トマトを一緒に育ててみると、
ミニトマトは成功しても、大玉トマトは思ったより収穫できなかった、
という方も多いようです。
サントリーの本気野菜シリーズは、収穫した野菜がおいしいのはもちろん、
家庭菜園で育てた時にも、育てやすいように作られているのが特徴です。
こいあじも、大玉トマトながら、育てやすさも兼ね備えた品種になっています。
畑での地植え栽培はもちろん、プランターなど容器栽培にも向いているので、
庭や貸農園だけでなく、ベランダなどでも栽培が可能です。
◎裂果に気をつける
また、大玉トマトは実が大きくなる分、
栽培後半になると成り疲れを起こしやすいことが多いのですが、
こいあじは後半になっても実付きが良い状態を維持できます。
収穫の目安は、1株で15個~20個なので、初心者の方でも収穫しやすいです。
ただ、生食用なので、皮が少し薄めなのか、裂果が多くなることがあります。
急な雨など、水分を急に吸い上げたり、
雨が実に当たるような環境は避けた方が安心です。
簡単にでも、雨除けをしておくと良いでしょう。
完熟したままで置いておくのも、裂果の原因となります。
少し早いかな、と感じるくらいで収穫し、
必要であれば追熟させるようにすると、裂果せずに済みます。
[こいあじ]
■特徴
・1個が80g~120gと小ぶりな大玉品種です。
・実の形はやや腰高の豊円で、色はツヤのある赤色です。
・甘み、旨み、酸味のどれもが濃く、強い味わいを楽しめます。
・糖度は7度~9度くらいです。
■栽培のコツ
・成り疲れしにくいので、栽培後半まで収穫できます。
・収穫数は、1株で15個~20個が目安になります。
・完熟すると裂果しやすくなるので、早めに収穫しましょう。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・ミニトマト わき芽かき