トマト栽培 土壌消毒
毎年トマトなど夏野菜を同じ場所で育てている、
またはスペース的に育てるしかない方は、
土壌消毒を試してみてはいかがでしょうか?
連作障害は土の中の病害虫が偏ることで起こる障害です。
これを防ぐためにも土壌消毒は大切な作業です。
[トマト栽培 土壌消毒]
■土壌消毒とは?
文字の通り、土を消毒するということです。
具体的には、土壌に潜む細菌、カビ類、害虫を取り除くことで、
殺菌殺虫剤など土壌消毒剤を使用したり、
太陽熱消毒法、土壌還元消毒法、焼土などがあります。
土を消毒して、病原菌をある程度死滅させることで、
連作障害などの病気を防除したり、軽減することができます。
具体的に対象とする病害は、根こぶ病、青枯病、萎凋病、軟腐病、
立枯病、根腐病、白絹病などです。
トマトの場合、連作障害による主な病気は「青枯れ病」と「萎凋病」です。
>>トマト 連作障害
■土壌消毒の必要性は
土を簡単に入れ替えることのできない地植え栽培にも効果的です。
特に、どうしても連作さざるを得ない場合は特に必要になります。
また、プランター栽培でも同じ用土で同じ作物を育てると、
病害虫に遭いやすくなるので、用土を消毒することをお勧めします。
土壌消毒のやり方にも3種類程度あります。
各種特徴について説明していきます。
■土壌消毒の方法
代表的な土壌消毒の方法としては、
土壌消毒剤による消毒や太陽熱消毒法、土壌還元消毒法があります。
1.土壌消毒剤による消毒
農薬を使う方法です。
土と混ぜた際にガスが発生し、
土壌消毒に使う薬剤は毒劇物に指定されているものが多く、
購入するときには印鑑が必要です。
毒劇物指定農薬は、取り扱いの際には適切に扱うようにしてください。
また、刺激臭がするものが多く、
使用する際も、防毒マスクやゴム手袋、保護メガネなどが必要になります。
家庭菜園の場合は、取り扱いの難しさなどから、
土壌消毒剤を使うより、他の消毒法を使用したほうが安全です。
区画ごとに連作にならないよう、土壌消毒もしていきます
2.太陽熱消毒法
文字の通り、太陽光の熱を使って消毒をする方法です。
真夏に土壌にたっぷりと水を与え、ビニールマルチなどでしっかりと被覆し、
密閉して土の中の温度を上げることで病害虫を死滅させます。
だいたい、50~60度で多くの病害虫は死滅します。
土壌温度を上げて死滅させるので、
地植え栽培で効果が期待できるのは、
夏場の日射量が多い地域に限られてしまいます。
土をビニールで覆った上から更にトンネルを被せることで、効果が期待できます。
だいたい、20~30日程度、覆っておくようにしましょう。
3.土壌還元消毒法
こちらは太陽熱消毒法と違い、比較的低温でも効果があります。
太陽の光、水、米ぬかまたはフスマというものを使います。
土の中で分解されやすい有機物をよく混ぜて、
あとは太陽熱消毒と同じようにたっぷりと水を与えてビニールを被せます。
太陽熱消毒に比べて温度が低い30度程度でも効果があります。
20日程度そのまま覆っておくことで消毒完了します。
土壌還元消毒を行った後は土をよくかき混ぜましょう。
*フスマ
小麦を製粉したときに出てくる皮の部分のことです。
■土壌消毒後にすること
まず、病原菌を持ち込まないようにしましょう。
土壌消毒後は、土中の微生物も減るので、微生物を増やすために堆肥を入れます。
この時に使う堆肥は、完熟堆肥を使うようにしてください。
■参考