トマト 連作障害
トマト、ナス、ピーマンなどナス科の植物は、連作障害が起きやすく、
3~5年くらいは、同じ場所でナス科の野菜を栽培しないほうが良いです
こちらでは、トマトなどナス科の連作障害のしくみ、症状と対策について、
わかりやすくご紹介していきます。
◎連作の例
同じ野菜、もしくは同じ科の植物を同じ場所に連続して植えることを言います。
1.トマトを育てた場所で、次の年もトマトを栽培する
2.プランター、または鉢で前年にトマトを育てた同じ土でトマトを栽培する
*トマトと同じナス科の植物(ナス、ピーマンなど)を植えた場合も該当します。
[トマト 連作障害]
■連作障害のしくみ
同じ場所にトマトなど同じ野菜を栽培すると微生物が減り、
その野菜の病害の原因になる病原菌や害虫が多くなってしまいます。
また微量要素と呼ばれる作物の栽培に少しだけ必要な養分である、
「ホウ素」「鉄」「マンガン」などの不足(微量要素欠乏)が起こります。
その結果、生育不良、ネコブセンチュウの増加など病害が増えます。
トマトの場合、主な連作障害による病気は「青枯れ病」と「萎ちょう病」です。
接ぎ木苗を使うと、かなり安心です
■連作障害の予防対策
・地植えの場合
畑をいくつかに区切って、この年はここ、次の年はここ、
と区画を回るように輪作することで連作を回避することができます。
畑の土づくりを念入りに行うことも大切です。
例えば、新しい土、客土、堆肥を十分に漉き込みます。
さらに、耐病性を持ったトマト品種や接ぎ木苗を使を使うのが効果的です。
・プランター栽培の場合
土を使いまわしにしない。これが一番です。
常に新しい土を使うのがベストですが、
〇〇を育てた用土と明記して、連作を防ぐのも有効です。
・コンパニオンプランツを利用する
トマトとバジルは一緒に植えると両方がよく育ちます。
>>トマト栽培とバジル
苗のようすを観察して早めに対処しましょう
■連作障害の症状と対策
トマトの収穫量が減ったり、品質の劣化することがあります。
また、次のような病気にかかりやすくなるので気をつけましょう。
◎青枯れ病
今まで元気だった株が青々としたまましおれる、
または枯れてしまうことからこの名前がつきました。
青枯れ病の症状は夏の暑い時期に栽培して水をあげていても、
しおれてしまっている場合が多いです。
日中にしおれて夜に回復するときもこの病気の可能性があります。
またこの青枯れ病の菌は地中深くに何年も生き残るため、
一度発生してしまうと、対処することが難しくなってしまいます。
・青枯れ病対策
青枯れ病が発生した株と周囲の土を取り除き、他の株に感染しないようにしします。
ほとんどの農薬が劇物となり扱いが難しくなりますので発生させないことが一番です。
………………………………………………………………………………
トマトの株に異常がないか、日々見回りします
◎萎ちょう病
作物の片方の下の葉から症状が出ます。
青枯れ病に似て日中はしおれていて夜に回復する状態を繰り返します。
この症状が序々に上部の葉に及び、葉が黄色に変わります。
トマトの生育が遅れて実のつきも悪くなります。そのうち葉が枯死します。
こちらも土の中に何年も生き残るため一度発生してしまうと対処が難しくなります。
・萎ちょう病対策
青枯れ病と同じように病気が発生した株と周囲の土を取り除き、
他の株に萎ちょう病を感染しないようにしてください。
農薬のベンレート水和剤が使えますので、
希釈倍率や回数を守って散布するようにしてください。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方