トマト 無農薬栽培
桃太郎のいちばん大きな実をタバコガにやられました(6月6日)
トマトを育てていると、
どうしても農薬を使う場面が出てきてしまいます。
無農薬で、なるべく農薬を使わずに栽培することはできます。
そのためには、何をするべきなのでしょうか?
無農薬栽培の方法についてご説明します。
[トマト 無農薬栽培]
■無農薬栽培とは?
名前の通り、農薬を使わずに栽培することです。
近年、野菜の残留農薬について注目されていて、
無農薬で栽培し、販売されている作物もあります。
農薬は毒劇物に分類されるものもありますが、
希釈倍率や散布回数を守れば影響はありません。
それでも不安な方や、どうしても農薬を使いたくないという方は、
無農薬で栽培してみましょう。
いきなり農薬をゼロに減らすのは難しいです。
自分で工夫して、だんだんと農薬を減らし栽培するのも楽しみです。
■無農薬栽培の準備
・苗の準備
苗を用意するときは、なるべく接ぎ木苗を使いましょう。
病気に耐性がありますので、病気にかかりにくくなり、
農薬を撒く回数がかなり下がります。
また、近くに草が生えていたり、
残さ置き場、資材置き場がある場所は避けるようにしましょう。
・畑、土の準備
病気の原因となるので、植え付け場所の連作は避けるようにします。
地植え栽培では、ワラやマルチを敷いて泥はねを防いだり、
前年に、畑を冬の霜と寒さで凍らせたり、
太陽熱で、土の消毒ができていればさらに良いです。
また、簡易ハウスなど作れるようであれば用意します。
・コンパニオンプランツの用意
トマトの株と株の間にコンパニオンプランツの植物を植えて病害虫を予防できます。
アスパラガス、ニラやネギ、マリーゴールドなどを用意しましょう。
キュウリにうどんこ病が出てきました
■無農薬栽培で使えるもの
無農薬栽培で、活用できるものは何でしょうか?
・コンパニオンプランツ
病害虫の予防になります。
・天敵
テントウムシはアブラムシを食べます。
アブラバチ、ヒラタアブも効果があります。
・粘着補虫テープの利用
コナジラミ、アブラムシがくっつきます。
・粘着くんを使う
農薬に分類されますが、人体に影響がないデンプンを主成分とした農薬です。
アブラムシ、コナジラミ、ハダニなどに効果があります。
■栽培方法
基本的な栽培は一般的なトマトと同じように行います。
トマトの苗の株間は、やや広めにとって、風通しの良い環境を作ります。
日当たり、排水性なども、できるだけ良い状態にしてください。
わき芽かきなど、傷口から菌が入るような作業は慎重に行います。
清潔な手やハサミを使い、使った後はよく洗い流しましょう。
肥料は、与えすぎに気をつけ適切な量を与え、病害を防ぎます。
また、収穫が終わった花房の下までの葉は全部切り取るようにします。
トマトの苗を元気に育て、病気の発生源を作らないことが、とても大切です。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方
ぜいたくトマト
ぜいたくトマト
デルモンテの野菜苗から発売されているぜいたくトマトをご紹介します。
これまでご紹介したデルモンテのトマト品種は、
・フルーツイエローEX
・フルーツゴールドギャバリッチ
・フルーツルビーEX
これらは中玉トマト、ミニトマトですが、
ぜいたくトマトは大玉トマトです。
大玉トマトといえば桃太郎、強力米寿、おどりこなどがありますね。
この大玉トマトより、ぜいたくトマトはサイズが小さいです。
ぜいたくトマトは、大玉トマトよりは小さめ、中玉トマトよりは大きめで、
ちょうど大玉トマトと中玉トマトの中間くらいの大きさです。
ぜいたくトマトと、一般の大玉トマトと大きな違いは、
もともと甘みが強い、フルーツトマト系の大玉品種であることです。
普通に栽培していて糖度が自然に上がるという特徴を持っています。
一般のトマトは、栽培過程で、水を切ることによって甘く育てますが、
ぜいたくトマトは、もともと甘い品種なので簡単に甘いトマトができるんです。
食味ではコクのある甘みと、滑らかな果肉が特徴で、美味なトマトです。
品種特性で糖度が自然に上がることから尻腐れが起こりやすいですが、
甘みも生育も実のつきも良い、大玉トマトを育ててみませんか?
[ぜいたくトマト]日本デルモンテ
■特徴
・他のデルモンテ苗と同様、
キュウリモザイクウイルスの予防接種をしているので抵抗性があります。
・大きさは中玉トマトと大玉トマトの中間くらいで、100gくらいです。
・糖度は6~8度くらいです。
・甘みが強く、滑らかな果肉で食感も食味も良いです。
・生育が良く、実のつきも良いです。
■栽培のコツ
・根の張りが良く、根の量も多いのでチッソ肥料は控えめにします。
・葉が茂りすぎないようにしてください。
・糖度が上がりやすい一方、尻腐れ果になりやすいので
カルシウム欠乏、水不足、乾燥、チッソ過多には気をつけてください。
・プランター、容器栽培では肥料の過不足、水不足には気をつけます。
・そのほか基本的な栽培は、普通の大玉トマトと同じです。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
おどりこ
おどりこ
大玉トマトのおどりこを紹介します。
サカタのタネのサイトでは「おてがる大玉トマト」と紹介されています。
桃太郎と並んで代表的な品種です。
人気が集中しているのは桃太郎ですが、こちらも育てやすくファンが多いです。
サカタのタネのサイトで「とてもおいしいトマト」と紹介されており、
たくさん収穫できて甘みと酸味のバランスが良く、おいしい大玉トマトです。
収穫量が多く食味も良いので生産者にも家庭菜園の方にも人気のある品種です。
さまざまな病害に抵抗性や耐病性を持っていて
病気に強いので農薬を減らしての栽培ができますし、育てやすいです。
他に病気に強い品種として、サターン、強力米寿などがありますが
完熟しても傷みにくい、傷みが少ない品種は桃太郎と、このおどりこです。
食味も良く、たくさん収穫でき、桃太郎に劣らない人気品種のおどりこ。
初心者でも育てやすいので、育ててみませんか?
*余談ですが、桃太郎は、タキイ種苗会長の孫の名「太郎」が由来だそうですが、
おどりこ(踊り子)は、調べてみても名の由来が分からなかったです。
ホーム桃太郎EXも育てやすく美味しい
[おどりこ]サカタのタネ
■特徴
・萎ちょう病、斑点病、トマトモザイクウイルスに、抵抗性があります。
・サツマイモネコブセンチュウ、半身萎凋病にも耐病性が強いです。
・病害にとても強く農薬を減らして栽培できます。
・品質が高く、たくさん収穫でき作りやすいです。
・桃太郎と同じような大きさで、普通の大玉トマトと変わらない色、形です。
・甘みと酸味の釣り合いが良く美味。
・樹上完熟してからの収穫に向いています。
・完熟してから収穫しても傷みが少ないです。
・肉質は硬めですが、生食でも加熱調理でもおいしく食べられます。
・段数が上になるにつれ、収穫までの日数が短期になります。
■栽培のコツ
・施肥は控えめにして、追肥は第1果が直径4cmくらいになったら追肥をします。
・アブラムシ、コナジラミ、アザミウマなどの虫は防除してください。
・その他基本的な栽培は桃太郎トマトや普通の大玉トマトと同じように行います。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
トマト 育て方 イエロー
シンディーオレンジは、綺麗でおいしいです!
トマトは赤い色だけではなく、
鮮やかな黄色のイエロートマトも人気でです。
イエロートマトの育て方は、どのようにすれば良いのでしょう?
基本的な育て方は普通のトマトと変わりませんが、
品種ごとの特徴を知っておくと便利です。
同じ系統でオレンジ色のトマトも魅力的、ご紹介していきます。
[トマト 育て方 イエロー]
■イエロートマト・オレンジトマトの特徴
黄色のトマトは赤いトマトより酸味が少ないのが特徴です。
品種によっては赤いトマトより糖度が高いものがありますが、
あまり変わらないか、やや低いです。
その分酸味が抑えられているので、糖度以上に甘みを感じます。
赤いトマトと違ってイエロートマトとオレンジトマトは、
ベータカロテンとリコピンの含有量が多く、栄養的にも注目されています。
しかしイエロートマトにも弱点があります。
実が割れてしまうことが多く、水やりの管理が難しいことです。
普通に水管理をしていればおいしいイエロートマトができます。
基本的な施肥量や追肥、育て方は普通のトマトと同じです。
さて、イエロートマト、どんな品種があるのでしょうか?
イエローアイコは育てやすいですね
■イエロートマト・オレンジトマトの品種
[イエロートマト]
・初心者向け
いずれも病害に耐性を持っていますので
初心者でも簡単に栽培することができます。
イエローアイコ(ミニトマト)
イエロートマトの王道!アイコの黄色版です。
アイコとほぼ同じ育て方で良く、栽培しやすいです。
皮がやや硬く、実が割れる心配がありません。
アイコよりやや糖度が落ちます。
ハニーイエロー(ミニトマト)
地植え栽培、プランター栽培の両方の栽培に適していますので、
初心者のかたには育てやすい、美味な品種です。
栽培は普通のミニトマトと同じように栽培してください。
フルーツイエローEX(ミニトマト)
普通のミニトマトより小さく、実も割れにくいです。
・中級者向け
トマト栽培に慣れてきて、もっといろいろなトマトに挑戦してみたい!
という方にオススメです。
桃太郎ゴールド(大玉トマト)
桃太郎シリーズ唯一のイエロートマト!
大玉トマトの中でも食味が良いです。
こちらも桃太郎シリーズと同じ育て方で、栽培がしやすいです。
場所によっては、栽培がやや難しいので注意が必要になります。
クックゴールド(中玉~大玉トマト)
果肉が厚く、加工に適しています。
生食、加熱処理のどちらでも美味しく食べられます。
・甘いトマト品種<
ハニーイエロー
フルーツイエローEX
桃太郎ゴールドも大玉種のなかでは栽培しやすいです
[オレンジトマト]
・初心者向け
シンディーオレンジ(中玉トマト)
サカタのタネから発売されており、入手が容易で、
いろいろな病害に耐性を持っているので栽培がしやすいです。
皮がややしっかりしていますが、甘みが強いのでフルーツ感覚で食べられます。
フルーツゴールドギャバリッチ(中玉トマト)
GAVAが多く含まれている唯一の品種です
日本デルモンテから販売されています。
皮がややしっかりしているので実が割れにくいです。
・中級者向け
バレンシア(大玉トマト)
入手するのが難しく、病害に対して弱いので栽培に気配りが必要です。
皮が薄く、甘みと酸味のバランスがとれているのが特徴です。
・甘いトマト品種
ピッコラカナリア(ミニトマト~中玉トマト)
トマトモザイクウイルスにしか耐性を持っていないので栽培には注意します。
オレンジ色のトマトの中でも酸味が少なく、甘みが強いのが特徴です。
■収穫時期
・イエロートマト
青いうちに収穫してしまうと若干の青臭さが残ります。
ヘタの際までしっかり黄色になってから収穫しましょう。
・オレンジトマト
こちらもヘタの際まで着色するまで待ちます。
オレンジトマトは緑から黄色、黄色からオレンジ色に着色してから収穫します。
色の変化も楽しめます。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
強力米寿
強力米寿
昔から家庭菜園している方は、こちらをご存知なのでは?
「強力米寿」
古い品種で、1970年に発表されました。
強力米寿→サターン→桃太郎、
とトマトは移り変わってきました。
強力米寿は1970発売、サターンは恐らく1980年代前後発売、
その後、桃太郎(桃太郎自体は1985年発売)の改良品種に移行します。
桃太郎は当時甘いトマトとして売っていたので、
昔ながらの酸味のある味で主流だったのは、
この強力米寿とサターンだったと思われます。
また、桃太郎は甘みを目指した品種ですので、
強力米寿とサターンの二つはまったく別の方向性だと考えられます。
強力米寿は酸味がしっかりしていて、
サターンよりも昔ながらのトマトという感じです。
市場に回っていたのも、強力米寿が主流でした。
その後、似た風味のサターンを経て、
改良を重ねて酸味を抑え、甘いトマトの、
桃太郎ファイトが主流となっています。
市場に出回るトマトのほとんどが青い時期に収穫して、
追熟で赤色にさせています。
このため、味、風味がないトマトが回っていたとのこと。
しかし現在、各種苗メーカーが改良に改良を重ね、
青いまま収穫しても美味しく食べられるようになっています。
この強力米寿も、今はほとんど流通していません。
なぜなら、酸味が強いものを売るくらいなら、
桃太郎などの甘い品種を作ったほうが消費者に喜ばれるからです。
しかし強力米寿の種、苗は、今でも売られています。
懐かしい昔ながらのトマトを栽培してみませんか?
知らない方は日本トマトの歴史を味わってみませんか?
[強力米寿]タキイ種苗
■特徴
・夏秋トマトの名品種です。
・トマトモザイクウイルス、萎ちょう病、斑点病に耐病性を持っています。
・耐暑、耐病性で作りやすいです。
・サターンよりも酸味が強く、メリハリのある味です。
・大玉品種で、実は約210gになります。
・色は赤、または桃色でとても美しいです。
・株の育ちが良く、実のつきが良いので花が落ちることは少ないです。
・後半、スタミナ不足になりがちですが、こちらはスタミナがある品種です。
・雨避け栽培で作りやすいので適しています。
・完熟しても、ヘタの部分が青いことがありますが、完熟しています。
■栽培のコツ
・元肥及び施肥、追肥は他のトマトと同様で良いです。
・肥料を吸収する力が強いのでチッソ肥料は少なめにしてください。
・定植する際には、必ず第一花房が咲いた状態で定植します。
・第一花房はトマトトーンなどのホルモン処理を行って、
確実に実をつけさせてください。
・中間地で4月下旬あたりに定植すれば6月下旬から収穫ができます。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
りんか409
りんか409
りんか409、2007年にサカタのタネから発売されたトマトをご紹介します。
桃太郎などと同じ大玉トマトのひとつです。
りんかの特徴はいろいろありますが、
目玉は、大玉トマトの中でも水やりを押さえ、甘く育てられることです。
このことからフルーツトマトとして出荷される中では、
りんか409が多く使われています。
甘く育てると、サイズは中玉トマト程度ですが甘くて美味な品種になります。
他の大玉トマトに飽きた方はりんか409を栽培してみませんか?
[りんか409]サカタのタネ
■特徴
・トマトモザイクウイルス、萎ちょう病、半身萎ちょう病、
葉かび病、斑点病、ネコブセンチュウに対して耐病虫性を持っています。
・早い段階から実の肥大力が良く、多く収穫できます。
・空洞果、すじ腐れ果の発生が少ないため、良いものができます。
・実の形などは他の大玉トマトと同程度です。
・大きさは他の大玉トマトに比べ、220g~240gと大きめです。
・低温期でも色のつきが良く、全体が赤くなりやすく、
収穫も赤く熟してから収穫できます。
・手に持った感じではしっかりとした固さですが、
食味は高糖度でコクがあります。
・水っぽさが少なく、甘み、酸味のバランスが取れたトマトです。
・水やりを最低限にすることにより甘みが増します。
・早生品種で、夏秋の栽培に適しています。
・やや高めの温度での栽培に強いです。
■栽培のコツ
・元肥、追肥などは他の大玉トマトと同じように行ってください。
・定植は第1花房開花前から植えることができます。
・4月中旬から5月中旬にかけて定植ができ、
収穫は10月上旬または10月いっぱいまで収穫ができます。
・水やりは第1花房に実がつき、肥大する頃をめやすに行ってください。
生育初期からスムーズに生育ができるようにしましょう。
・追肥は第4花房の花が咲いたら行いましょう。
・花数が多くなる段も出てくるので、その際はいくつか花を切りましょう。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方