TY千果
TY千果 C)タキイ種苗
TY千果は、タキイ種苗株式会社が改良して販売している、
ミニトマトの品種です。
近年問題視されている病気に対し、強い抵抗性を持つTY千果には、
他にどのような特徴があるのでしょうか。
[TY千果]
■TY千果
◎丸くてつやつやの実
タキイ種苗株式会社が販売している千果には、
いくつか種類があり、シリーズ化されています。
今回のTY千果は、従来の千果と同じように、
濃くて鮮やかな赤色の丸い実をたくさんつけます。
1個の実は15g~20gほどで、ミニトマトとしてちょうど良いサイズ感です。
形が丸く整っていて、1房にころころとたくさん実るのも嬉しいところです。
表面にはつやがあり、光に当たると輝いて見えます。
また、裂果に強い性質をもっているため、
栽培中や収穫後の衝撃による裂果が少ないです。
さらに、ヘタがはずれにくいので、お店に並べる時までヘタはずれしにくく、
見栄え良く保つことができる、秀品率の高い品種です。
2017年夏期 研究農場研修会レポート C)タキイ種苗株式会社
◎病気にたいへん強い
近年、トマト栽培では、黄化葉巻病という病気が蔓延し、
農家だけでなく、家庭菜園でも問題となることが増えてきました。
TY千果は、この黄化葉巻病に耐病性を持っている品種です。
しかも、黄化葉巻病にはイスラエル系とマイルド系の2系統存在しますが、
TY千果は、どちらにも耐病性を発揮できます。
黄化葉巻病以外にも、葉かび病、斑点病、モザイクウィルス、
萎凋病、根腐萎凋病に耐病性があります。
また、サツマイモネコブセンチュウにも耐虫性があります。
◎収量の波がなく安定する
トマトは栽培中の気温の変化などにより、
生育スピードが早くなったり遅くなったりすることがあります。
TY千果は、安定した草勢をコントロールしやすいため、
収量も安定させることができます。
たくさん収穫できる時期と、
収穫が極端に減る時期が出ないため、安定的に収穫できます。
育苗期間中、後半には異常茎を防止するため、
ホウ素を葉面散布するなどしておきます。
また、定植後の栽培中は、草勢が強くなりすぎないよう、
一度に与える肥料の量を加減します。
一度に多量の肥料を与えると、その時だけ爆発的に生長し、
草勢のコントロールが難しくなるので、少量をこまめに与えるようにします。
1回目の追肥は、4段目の花が咲く頃を目安に与えますが、
草勢の状態を見ながら、追肥のタイミングは前後しても構いません。
■特徴
・1個が15g~20gほどになるミニトマト品種です。
・表面の皮は濃い赤色でつやがあり、ころっとした丸い形が可愛らしいです。
・裂果に強く、秀品率が高いです。
・ヘタの形がキレイな上にはずれにくく、パッキングして店頭に並べた時の見映えが良いです。
・低段から糖度がのりやすく、食味が良いです。
・近年に増えつつある黄化葉巻病のイスラエル系、マイルド系両方に耐病性があります。
・葉かび病、斑点病、モザイクウィルス、萎凋病、根腐萎凋病に耐病性を持っています。
・サツマイモネコブセンチュウに耐虫性を持っています。
・基本の夏秋栽培の他、ハウスでの促成栽培や半促成栽培、抑制栽培が可能です。
■栽培のコツ
・基本の育て方は、一般のミニトマトと同じです。
・育苗後半期には、ホウ素を葉面散布して以上茎を防ぎます。
・1回目の追肥は、草勢を見ながら、4段目が開花する頃に行います。
・一度に大量の肥料を与えず、少量をこまめに与えて、回数重視の施肥を行います。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方