ラークナファースト

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ラークナファースト

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tomato

 

 

ラークナファーストという、大玉品種のトマトがあります。
名前に「ファースト」という言葉が入っていることから分かるように、
ラークナファーストはファーストトマトを品種改良して作られた品種です。 

ファーストトマトよりも育てやすいということで、
ラークナ(楽な)ファーストという名前がついたにも関わらず、
現在その姿を見ることはほとんどありません。

 

ラークナファーストの実を市場で見かけることも、
種や苗が販売されているところを見ることもあまりないですね。

 

むしろ改良前のファーストトマトの方が、その存在を見直され、
苗や種の販売や収穫した実が販売されているのを見かけることがあります。

 

ラークナファーストは、ファーストの性質を多く受け継いでいるのが特徴です。
全体のシルエットはやや扁平な形をしていますが、おしりの部分がややとがり、
全体の色は真っ赤というより、少し薄めの赤色といった色をしています。

 

実の大きさはファーストトマトと同じくらいか、少し小さいくらいです。
ファーストトマトと同じように、中の種が入っている部屋の数が多く、
ゼリー質が少ないのが特徴的です。

 

現在主流になっている桃太郎トマトに比べると、皮が薄く劣化しやすいため、
輸送が難しいということに大きな問題点がありました。

 

さらに、全体は扁平なのにおしりがとがっているため、
一般的な箱では収まりが悪く、対応しにくかったようです。

 

出荷には専用の箱を準備する必要があることもあり、
だんだんと栽培される量が減ってきたのだと思われます。

 

また、このラークナファーストの最大の特徴といえば、単為結果が可能なところです。
単為結果とは、受粉せずに実が膨らんでくる性質のことです。

 

つまり、ラークナファーストは、人工受粉の必要がない品種なのです。
家庭菜園レベルであれば、人工受粉をするのも、
ホルモン剤を使っての作業も、あまり苦になるほどではありません。

 

ところが、農家のように大量のトマトを育てる場合は、
手作業となるホルモン処理や人工受粉は、とても手間と時間がかかります。

 

手間を省くために蜂などの虫を使うこともありますが、
虫任せでは、受粉が確実ではありません。

 

ラークナファーストの場合、単為結果が可能なので、
それらの手間や受粉不良の心配がありません。

 

一昔前までは、単為結果のできるトマト品種といえば、
ラークナファーストとルネッサンスでしたが、
新しく改良してできた品種であるパルトの方が、最近は人気があります。

 

ラークナファーストの特徴である皮の薄さは、
輸送の難しさや裂果が多くなる原因ですが、食べた時に口に残りにくく、
トマトがキライな理由が皮が残るからという人には、好まれます。

 

もともと食味は悪くなく、酸味が抑えられていて、
糖度が上がりやすい性質を持っています。

 

が、やはり食味の良さよりも皮の薄さによる、
流通のデメリットの方が上回ってしまったのかもしれません。

 

また、ラークナファーストは、現在主流になっているトマトに比べると、
病気などに対する耐性も弱いです。

 

青枯れ病やかいよう病に対する抵抗性は弱く、半身萎凋病への抵抗性はありません。
萎凋病に関しては、J-1とJ-2があるうち、J-1のみ抵抗性があります。

 

また、サツマイモネコブセンチュウへの耐性もやや弱いところがあります。
このように、トマトが感染したくない病気への抵抗性が低く、
もし栽培するのであれば、対策は絶対必要となります。

 

 

[ラークナファースト]

 

 

■特徴

 

・やや扁平でおしりが出っ張った形をしています。

 

・ファーストの性質を受け継いだ大玉種です。

 

・子室は9以上と多く、ゼリー質は少なめです。

 

・変形果が出やすく、一定の形に揃いにくいです。

 

・酸味が柔らかく、栽培法によっては甘みが強く出る品種です。

 

・青枯れ病、かいよう病、サツマイモネコブセンチュウへの抵抗性は弱いです。

 

・半身萎凋病の抵抗性はありません。

 

・萎凋病は、J-1には抵抗性があり、J-2には抵抗性がありません。

 

・皮が薄く裂果しやすいです。

 

 

■栽培のコツ

 

・一般的な大玉トマトの育て方に準じます。

 

・病害虫に抵抗性があまりないので、土壌の消毒や病害虫に対する管理は必須です。

 

・低温にやや弱いため、十分気温が上がってから定植します。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方

・ミニトマト わき芽かき

 


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