ティンカーベル
ティンカーベル
ティンカーベルは、ナント種苗が改良して作った、ミニトマトの品種です。
プラム型のティンカーベルには、どのような特徴があるのでしょうか。
また、育て方のコツは、何かあるのでしょうか。
[ティンカーベル]
◎甘酸っぱくてかわいいミニトマト
ティンカーベルは、1粒が17g~25gほどのミニトマトです。
一般的にミニトマトというと、丸い形を想像しますが、
ティンカーベルは細長いプラムのような形をしています。
丸いミニトマトに比べると、細長いので頼りない印象ですが、
1粒で25gほどであれば、丸いタイプのミニトマトと同じくらいか、
少し大きいくらいのサイズになります。
つやつやとして真っ赤な実を実際に食べてみると、
中身が詰まっていて食べ応えがあります。
ティンカーベルは糖度が高く、だいたい9度~10度ほどになります。
しかもただ甘いだけでなく、酸味もきちんとあるので、
甘酸っぱい味わいがクセになります。
果肉は肉厚でしっかりとしていて締まっているので、食感も良く、
デザートやおやつとして食べても、とても美味です。
皮が薄めの品種なので口に残りにくいのも、嬉しい特徴です。
ミニトマトが苦手な方は、皮が口に残るのが嫌という方が多いですが、
ティンカーベルは皮が口に残りにくく食べやすいので、
皮残りが苦手な方にぜひ食べてみてほしい品種です。
◎出荷用でも家庭菜園でも育てられる
ティンカーベルは、病気に強く、育てやすく多収穫です。
ミニトマトがかかりやすい病気の1つである萎凋病に耐病性があります。
また、草勢がやや強めで、低段から良い実がつきやすいのも特徴です。
1段の花房には20果~30果の実がつくので、たくさん収穫ができます。
栽培できる作型は、基本の夏秋栽培はもちろん、
ハウス栽培やトンネル栽培といった早い時期から収穫できる作型や、
抑制栽培といった収穫期を秋冬に絞った栽培方法にも適します。
露地栽培を行った場合、定植時期が一般のミニトマト品種よりも少し遅いため、
収穫開始のタイミングがやや遅くなります。
一般的には5月の上旬頃に定植することが多いですが、
ティンカーベルの場合は5月下旬が定植時期となります。
そこから育てて収穫となるので、
収穫開始は8月と少しゆっくりとしたスタートになります。
育てやすく、実の揃いもよく多収穫、プラム形で甘みの強い品種なので、
出荷目的としても栽培するのにお勧めです。
さらに家庭菜園でも育てるのがそれほど難しくはありません。
ティンカーベルは果皮が薄いのが特徴です。
家庭菜園でミニトマトを育てた時、なぜか皮が硬くなることがありますが、
ティンカーベルは皮が硬くなりにくい品種です。
家庭菜園だけれど、少し珍しい品種のミニトマトを育ててみたい方や、
皮が硬くならないトマトを選ぶなら、ぜひチャンレジしてみてほしい品種です。
C)なえ屋
◎株間は広めで灌水量に注意
ティンカーベルは生育がやや旺盛なため、
株間を少し広めにとっておくのがポイントです。
あまり株間を狭くしてしまうと、
ティンカーベル同士で生長を邪魔しあう結果となります。
通常より10%ほど広く株間をとっておくと、すんなりと生長することができます。
また、ティンカーベルは、水分が多い環境だと徒長しやすくなります。
トマトは水分の多い環境が続くと、夜間にも生長します。
この時、夜のため光量が足りず、徒長するようになります。
ティンカーベルは定植後にも徒長する可能性があるため、
少し灌水を控えめにするのがポイントです。
特に夜間は余計な湿気が残らないようにしておくと、
徒長せずに締まった株に育てることができます。
■特徴
・1粒17g~25gほどで、プラム形をしたミニトマト品種です。
・つやのある濃い赤色をしています。
・糖度が高く、9度~10度ほどまで上がります。
・ほどよく酸味もあり、甘酸っぱさがおいしい品種です。
・皮が薄く、肉質がしっかりとしていて肉厚なので、食べ応えがあります。
・ハウス栽培、トンネル栽培、露地栽培、抑制栽培が可能です。
・広い作型で栽培可能で、出荷目的、家庭菜園としても育てることができます。
・草勢がやや強く、1段に20果~25果の実が着果します。
・皮が硬くなりにくい品種です。
・萎凋病に耐病性があります。
■栽培のコツ
・基本の育て方は、一般のミニトマトと同じです。
・株間は一般のミニトマトより10%ほど広くとるようにします。
・灌水をやや控えめにし、徒長を防ぎます。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・トマト わき芽かき・摘心の方法
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・ミニトマト わき芽かき