シュガリーテール
シュガリーテール
シュガリーテールは、ナント種苗が改良して作ったミニトマトの品種です。
ミニトマトとしては珍しいピンク系の品種であるシュガリーテールには、
どのような特徴があるのでしょうか。また、育て方には何かコツがあるのでしょうか。
[シュガリーテール]
◎高糖度のピンク系ミニトマト
シュガリーテールは、日本のミニトマトでは珍しいピンク系の色をしています。
日本の大玉トマトといえば、桃太郎を代表とするピンク系ですが、
実はミニトマトは赤系がほとんどなのです。
そのため、ピンク系のミニトマトというのは少し珍しく、
あまりスーパーなどで見かけないレアな品種です。
赤系のミニトマトに比べ、少しピンクがかった果皮は可愛らしいです。
発色がとても良いので、つやのある美しい表皮をしています。
形は腰高よりも少し縦に長いタイプで、ずんぐりとした形も愛らしいです。
糖度がとても高い品種で、標準的な育て方でも9度~10度くらいまで上がります。
甘酸っぱさがあるので、フルーツの代わりに食べるのもお勧めです。
◎縦より横に広がるタイプ
一般的なミニトマトは、主枝を1本に決めて縦に長く育てるのが基本です。
ところが、シュガリーテールは芯止まり性のある品種のため、縦にはあまり伸びません。
芯止まり性のある品種は、文字通り1段の花房がついた後は上に伸びません。
その代わり、花房の下から発生するわき芽を伸ばし、そこに再び花房をつけさせるのです。
花房をつけたわき芽は、最初の主枝と同じように芯止まりになります。
そのため、わき芽からわき芽を発生させ続けることで、実をどんどんつけていくタイプなのです。
花房がついた後は縦に伸びないので、だいたい1.2メートルくらいの高さで自然と止まります。
その分、わき芽を伸ばして育てるため、横に広がっていき、扇のような株姿になっていきます。
一般のミニトマトであれば、長い支柱を1本用意して誘引していきますが、
シュガリーテールの場合は芯止まり性なので、支柱1本では足りません。
キュウリなどのツル性植物を育てる時のように、
支柱とネットを設置し、伸びてきたわき芽を誘引していきます。
生育は旺盛なので、わき芽の発生も良いため、枝数がどんどん増えていきます。
枝と枝の間隔が狭いと風通しが悪くなるので、
誘引しながら適度に隙間をあけていくのがポイントです。
鉢などで栽培する場合は、
ネットの代わりにアサガオなどに使うあんどん支柱を使うのもお勧めです。
横にどんどん広がっていくため、定植する時には株間を広くとる必要があります。
普通のミニトマト品種なら40cmほどの間隔で定植できますが、
シュガリーテールの場合は80cm~100cmと、かなり広くとるようにします。
◎わき芽かきが不要
シュガリーテールはわき芽が伸びて新しい花房をつける性質があるため、
わき芽かきは基本的に不要です。
むしろわき芽を摘み取ると、次の花房が発生しなくなるため、終了が激減してしまいます。
ただ、株元から20cmくらい上までは、
泥の跳ね返りなどによって病原菌の入り口になることがあります。
また、株元が茂っていると、それだけで風通しが悪くなります。
地際から20cmくらいまでの部分は、わき芽かきを行い、スッキリさせておくようにしましょう。
■特徴
・珍しいピンク系のミニトマト品種です。
・縦長でずんぐりとした可愛らしい形をしています。
・表面にはつやがあり、ピンクがかった赤が美しいです。
・糖度は9度~10度まで上がり、とても甘いです。
・芯止まり性のある品種のため、草丈は1.2メートルほどに収まります。
・横に広がる性質があるため、支柱とネットを設置して、
枝が伸びたら誘引していくようにします。
・畑だけでなく鉢やプランターでの栽培も可能です。
・露地の夏秋栽培に向いています。
■栽培のコツ
・基本の育て方は、一般のミニトマトと同じです。
・わき芽かきが不要な品種ですが、
地際から20cmまでに発生したわき芽は摘み取るようにします。
・横に広がる性質があるため、定植時の株間は80cm~100cmが基本となります。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方