栽培密度とは?
栽培密度という言葉を聞いたことがありますか?
ガーデニングや家庭菜園をしている方の中には、
よく耳にしているという方もいるかもしれません。
栽培密度とは、どういった意味を持つ言葉なのでしょうか。
また、トマト栽培での栽培密度は、どれくらいなのでしょうか。
[栽培密度とは?]
■栽培密度とは?
栽培密度とは、簡単に言うと一定のエリアに植え付けることができる株数のことです。
例えば、10a(アール)の畑があった場合、
育てたい植物の苗をどれくらい用意すれば良いのか分かりません。
また、農家の方など、利益を求めて植物を栽培する場合、
栽培できるエリアによってどれくらいの収量が見込めるかが大切です。
これらの指標となるのが、栽培密度です。
植物によって、育てる時に必要となる株間が異なるので、
栽培密度は植物によって異なります。
また、同じ植物であったとしても、育った時の株の大きさが違っていれば、
その分必要となる株間にも差が出てくるので、栽培密度も変わってきます。
トマトを健全に育てるのに必要な株間は、45cmです
■トマトの栽培密度
栽培密度は、育てる植物によって変わります。
トマトを健全に育てるために必要な株間の基本は、45cmです。
それを計算すると、10aあたり2200株となります。
家庭菜園で10aという単位は、あまりにも広くて、目安になりにくいです。
1aは100㎡相当となるので、単純計算すると1㎡あたり2.2株ということになります。
ただし、栽培する環境によっては、この限りではありません。
畝幅によっても株数は前後しますし、プランター栽培ならさらに事情が異なります。
基本の株間が45cmということは変わらないので、
家庭菜園では無理に株間を狭めて栽培密度を上げないようにしましょう。
このように密植すると病気にかかりやすくなります
■栽培法によって異なる栽培密度
トマトの基本の株間は45cmです。
けれど、栽培法によっては、これよりも株間を狭くすることもあります。
一般的な支柱栽培の場合は、株間45cmで栽培しますが、
これよりも狭い株間で栽培する方法の中に、
低段密植栽培という栽培法があります。
低段密植栽培とは、文字通り密植させて育てる栽培法で、
果房1段~3段で摘心して育てます。
一般的なトマトの栽培法だと、7段くらいまで育てることが多いため、
低段密植栽培では半分以下の段数しか育てないことになります。
極端に収量が減りそうに感じますが、早い段階で摘心することによって、
果房の生長を早めることができます。
また、株がそれほど大きくなる前に摘芯するため、株間を狭く植え付けます。
一般的なトマト栽培での栽培密度よりも、
多くの株数を栽培できるということになります。
これにより、一時的な収量が各段に上がります。
収獲が終わった株は、すぐに新しい苗と交換することで、
タイムロスのない状態で栽培できるのも、低段密植栽培の強みです。
ただ、密植している分、病害虫の被害が出る可能性が多いことと、
早いうちに摘芯して実の肥大に生長の力を使わせるため、
暴走して裂果や尻腐れ果の発生が多くなることもあります。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方