なつめっ娘。
なつめっ娘。
なつめっ娘。は、丸種株式会社が改良し作ったミニトマト品種です。
一般的なミニトマトとは少し違った形をしているなつめっ娘。には、
どのような特徴があるのでしょうか。
また、育て方にコツをご紹介しましょう。
[なつめっ娘。]
◎ナツメ型のミニトマト
なつめっ娘。は、一般的なミニトマトのように丸い形をしていません。
実は楕円形をしていて、ちょうどナツメ(デーツ)のような形をしています。
日本ではあまりナツメはメジャーな食品ではありませんが、
中国や中東などではポピュラーなものです。
フレッシュな状態で生食することができますが、
日本ではドライフルーツとして販売されていることが多いです。
なつめっ娘。は、そんなナツメとよく似た姿をしています。
楕円形で、少しぽってりとしたフォルムの実は、
見るからに中身が詰まっていておいしそうです。
鮮やかでつやのある濃い赤色も美しく、食欲をそそります。
ナツメの実
◎甘酸っぱくて食味良好
本物のナツメは、生では甘酸っぱいリンゴのような味をしています。
ドライフルーツになると、酸味が和らいで、濃厚な甘みになります。
なつめっ娘。も、糖度が9度ほどまで上がり、ミニトマトの中では甘いです。
酸味もほどよく入っているため、甘酸っぱくて食べやすいのが特徴です。
果肉も締まっていて、普通のミニトマトのようなぷりっとせず、
少しサクサクとした食感をしています。
皮が厚いように感じますが、実際に食べてみると、
皮はほとんど口に残らず、食味の良い品種です。
1粒が25gほどもあるため、1粒食べるだけでも食べ応えがあります。
一般的なミニトマトだと、10g~15gくらいのことが多いため、
それよりも一回り大きいということになります。
果肉が硬めでぎゅっと詰まっているので、
それもあって重みが増しているのかもしれません。
通常のミニトマトよりも実のサイズは大きいですが、
楕円形をしていて、口に含みやすく、またさくっとした食感で、
中のゼリー質が飛び出しにくく、食べやすいです。
洗ってそのまま食べるのも良いですし、サラダなどにするのも良いでしょう。
基本は生食用ですが、果肉が硬いという性質を生かし、
輪切りにしてピザの具にするのも美味しいです。
◎着果が安定し収量性が高い
なつめっ娘。は、安定した着果率が自慢です。
草勢はそれほど強くありませんが、低段~上段まで、
しっかりと実がついて肥大していきます。
そのため、各段できちんと収穫量を確保できるので、
出荷目的としても家庭菜園としても嬉しいポイントです。
高冷地では夏秋栽培が作型の基本となりますが、
一般地では抑制栽培・促成栽培・半促成栽培が、
暖地では抑制栽培・促成栽培が可能となっています。
できるだけ長い期間栽培するためには、草勢を強めに維持することも大切です。
一般地や暖地での抑制栽培を行う場合は、若苗を定植することもできます。
いずれの作型で栽培する場合でも、極端な水分制限は禁物です。
水分を制限することで、甘みを増す栽培方法がありますが、
なつめっ娘。の場合、極端な水分制限は実の品質を低下させます。
どちらかというと、少量の水をこまめに与え、
長期間の加湿と過乾燥を防ぐのが、おいしい実を収穫するコツです。
■特徴
・ナツメのような楕円形をしているミニトマト品種です。
・濃い赤色をしていてつやがあります。
・1粒25gほどで、食べ応えがあります。
・糖度は9度前後まで上がり、程よい酸味があって甘酸っぱさが楽しめます。
・肉質は硬めでよく締まり、皮が残りにくいのが特徴です。
・収穫後のしなびが遅いため、輸送性と店もちに優れています。
・上段まで安定して着果し、収量を確保できます。
・草勢はそれほど強くなく、異常茎や裂果の発生が少なく育てやすい品種です。
・萎凋病、モザイクウィルス、葉かび病に耐病性を持っています。
・高冷地では夏秋栽培、一般地では抑制栽培・促成栽培・半促成栽培、
暖地では抑制栽培・促成栽培が可能です。
・抑制栽培では、若苗の定植が可能です。
■栽培のコツ
・基本の育て方は、一般のミニトマトと同じです。
・どの作型でも、極端なしめ作りは避けるようにします。
・極端に乾燥させると、実の品質が低下する原因となります。
・灌水は少量をこまめに行い、長期間の加湿と過乾燥を防ぐようにします。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・トマト わき芽かき・摘心の方法
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・ミニトマト わき芽かき