ハサミの剪定は?
トマトの剪定整枝の作業を行う時、
手で行うかハサミを使って行うか、迷う時があります
あるいは作業を効率良く進めるため、ハサミで作業を行う、
という人も少なくないのではないでしょうか。
実際にハサミを使って剪定しても良いのでしょうか、
注意したいことは何でしょうか?
[ハサミの剪定は?]
■ハサミを使った剪定
トマトのわき芽かきや摘心の作業は、ハサミを使わないのが原則です。
ハサミを使って切り取ってしまうと、切り取った部分の組織が粗く乱れ、
手で摘んだ時に比べて傷が乾きにくくなってしまいます。
作業後の傷が乾きにくいと、病原菌が繁殖しやすいので、手で摘み取る方が安心です。
ハサミを使わずに手で摘み取るためにも、
わき芽かきや摘心などの作業を行うタイミングに注意します。
作業を行うタイミングが遅いと、茎が太くなり手では摘み取れなくなります。
無理に手で摘み取ると、キレイに摘み取れず、組織が崩れ癒着がおくれます。
わき芽も放置していると、余分な体力を消耗するので、
できるだけ小さいうち、5㎝以内に摘み取ります。
わき芽かきの切り口、遅れているので大きいです
■手での剪定が難しい場合
トマトのわき芽かきや摘心の作業は、手で行うのが基本です。
けれど、どうしても手で摘み取るのが難しくなることもあります。
手での摘み取りが難しい時は、どのようにすれば良いのでしょうか。
・薄い刃ものを使う
手で摘み取るのが難しい時は、刃物を使って摘み取ります。
この時、分厚い刃のハサミを使うと、切り口の組織が壊れるので良くありません。
使う刃物は、できるだけ薄く鋭い刃物の方が組織を壊しません。
カミソリ、カッターなどであれば、刃が薄く手に入りやすいのでお勧めです。
・剪定後に殺菌剤を散布する
剪定の作業時、雨が降ったり湿気が高い時や、手で摘み取るのが難しく刃物を使う場合は、
作業後に殺菌剤を散布しておくと安心です。
切れ味の良いカミソリやカッターで摘み取っても、
手で摘むより組織が壊れやすいので、傷口の乾燥が遅れます。
殺菌剤を散布することで、雑菌が繁殖するのも防ぐことができます。
・発病株に触れない
組織が壊れないように細心の注意をしても、
すでに何等かの病気にかかっている株を処理したハサミやカミソリを使うと、
刃に菌が付着し、ほかの株に感染することがあります。
病斑や葉が変色していたり、病気を疑われるような症状が出ている株は、
個別に処理するようにしましょう。
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・刃物は使用後に消毒する
健全株にのみ同じ刃を使うことで、病気感染の確率を下げることができます。
また、念のために剪定作業に使用した刃物は、使用後に消毒しておきましょう。
*メロン、スイカ、キュウリ、カボチャの剪定も、手で行うと傷跡が少なくて済みます。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方