トマト 実が黒くなるのは?
トマト、元気に育っていますか?(画像はフルティカ、07.13)
[トマト 実が黒くなるのは?]
■トマト 実が黒くなるのは?
トマトの実が黒くなることがあります。
その原因は、病気だけではありません。
症状の出方や様子などを観察して、
黒くなる原因が何か、判断できると、
健康な状態にできるケースもあります。
・尻腐れ病
尻腐れ病は、「病」とついていますが、
これは病気ではなく、トマトの生理現象の一つです。
名前の通り、実のお尻に部分が茶色~黒に変色し、
腐ったようになるのが特徴です。
◎尻腐れ病の主な原因
1.カルシウム不足
トマト栽培にはカルシウムが必要不可欠です。
地植えでも容器栽培でも、植え付け時に、
カルシウム補給として苦土石灰を加えるようにします。
市販の培養土には、苦土石灰が含まれていることがありますが、
多少加えておくと安心です。
また、窒素過多の状態になってもカルシウム不足が起こります。
トマトにも窒素は必要な要素ですが、
与える肥料の窒素・リン酸・カリの割合は、
窒素が少な目のものを与えるようにしましょう。
*さらに詳しい尻腐れ病の原因と対策は、
>>トマト 尻腐れ病
*「トマトの用土」「トマトの肥料」で検索すると、
デルモンテ、カゴメ、日清さんなどが、良い商品を販売しています。
2.乾燥させすぎた
トマトは乾燥に強く、どちらかというと、
少し乾燥気味に育てた方が、実の味もよくなります。
けれど、やはり過乾燥の状態になってしまっては、株が弱ります。
必要な時に水分が不足すると、尻腐れの症状が出やすくなります。
こちらは黒トマト
・炭そ病
実が熟す頃になると、症状が出てくるようになります。
最初は実の表面に斑点状にへこみが出ます。
その後、そのへこみに黒褐色の斑点ができ、
しだいに腐って実が落ちます。
これはカビの一種である菌が入り込んでかかる病気で、
高温多湿の環境でよく起こります。
菌は風や雨によって運ばれ、広がっていくため、
症状のある株が出た場合は、ダコニール1000などの、
薬剤を散布して防除し、感染を広げないようにする必要があります。
・疫病
実の表面に、黒褐色の斑点ができ、へこんだようになります。
斑点はキレイな円形ではなく、ややいびつな形をしていて、
たいていまだ色づいていない未熟果に症状が出ます。
湿気の高い状態が続くと、
症状の出ている部分にカビが発生することがあります。
症状は実だけではなく、葉や茎など、
トマトの株のいたるところで見られます。
葉や茎に症状が出る時は、実のような濃い褐色ではなく、
薄い褐色~灰緑色の斑点ができます。
病原菌は土の中に潜んでいて、
雨などで土が跳ね返って葉などにつくことで感染します。
そのため、梅雨や秋の長雨の頃に、
感染することが多くなるので、注意が必要です。
降雨や水やりのときの跳ね返りを防ぐため、
株元にワラやビニールマルチをしておくようにしましょう。
降雨に弱いトマトです
・黒斑病
葉の縁に、黒褐色の病斑ができ、それが徐々に広がります。
病気が進むと、症状は実にも出るようになります。
実の表面が黒くなり、へこんで穴があいたようになります。
高温多湿の環境になると発症しやすくなるので、
風通しをよくしておきます。
また、土が跳ねかえって葉に付着して感染することがあるので、
土の上にマルチをして跳ね返りを防ぎ、
不要になった下葉は取り除くようにしましょう。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方