トマト 草勢の見方

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トマト 草勢の見方

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フルティカ、葉も果実も色が濃くやや窒素過多です

 

 

トマトを上手に育てるためには、草勢の見極めが重要になることが多いです。

 

もちろん、基本に沿って育てるだけでも収穫はできますが、
トマトの草勢に合わせた管理をすることで、さらに収量がアップしたり、
起きている不調が改善されるきっかけになります。

 

トマトの草勢の見方と、管理法についてご紹介します。

 

 

[トマト 草勢の見方]

 

 

■草勢を見るタイミング

 

トマトの草勢は、栽培中こまめに行う見回りのついでで構いません。
ただし、草勢を見る時間帯がその時によって違うと、
状態をきちんと把握できないことがあります。

 

トマトは1日のうちでも、時間帯によって状態が少しずつ異なります。
前回は早朝、今回は日中という風に、その時によって見る時間帯が変わると、
その分トマトの状態も変わるので、変化を把握できなくなります。

 

農家の場合は、収獲が始まれば同じ時間帯に作業を行うことが増えますが、
家庭菜園のような少ない株数では、毎日収穫があるとも限りません。

 

そんな時は、毎朝起きたらトマトを見る、
という風に、時間帯を決めておくと草勢をしっかり把握できます。

 

 

フルティカ、草勢が強く、うどんこ病も出てきました

 

 

■草勢の見方

 

トマトの草勢を見る時は、草勢が強いか弱いか、
それともちょうど良いのかを見極めます。

 

ちょうど良い草勢であれば、水や肥料の管理も問題なく、順調に育っています。

 

草勢が強い、あるいは弱い場合には、
それぞれ特徴があるので、見回りの時の参考にしてください。

 

・草勢が強い時
1. 葉色が濃い
2. 生長点付近の茎が以上に太い
3. 芯止まりやめがねといった異常茎が見られる
4. 少し遠くから見た時、葉の先端が内側に巻きこんでいる
5. 過繁茂で生長が旺盛なのに花付き、実付きが悪い
6. 葉露が着果花房までついている

 

・草勢が弱い時
1. 葉色が薄い
2. 生長点付近の茎が細い
3. 葉全体が弧を描かず、先端が上向きになっている
4. 葉露がほとんどつかない

 

 

茎が太く、株全体が暴れています

 

 

■草勢ごとの管理

 

草勢がちょうど良い時は、それまでと同じ要領で管理して問題ありません。

 

ただ、草勢が強い症状や弱い症状が出ている時は、どこかに不具合が生じています。
原因を突き止め、適した対応と管理をすると、その後の生育が安定していきます。

 

・草勢が強い時の管理
草勢が強い原因の多くは、肥料過多や水分過多、あるいはこの両方です。
肥料を多く与えると、栄養がたっぷりある分、株を大きくしようと頑張ります。

 

その結果、枝葉はよく茂るものの、肝心の花や実がほとんどつかなくなります。
これを樹ボケと呼びます。

 

樹ボケしていなくても、葉色がやたらと濃かったり、
生長点付近の枝が太く、奇形になって芯止まりを起こし、
それ以上大きくなれない状態になることもあります。

>>芯止まりとは?

 

第一果房直下のわき芽を10~15cmほどで摘むと、主枝の勢いが弱まり安定します。

 

 

今年は肥料を抑えたのですが、自根苗の場合、もう少し抑えたほうが良いようです

 

 

肥料は水に触れると成分が溶け出るため、肥料とともに水も多く与えていれば、
どんどん株は養分を吸収し、草勢は強くなるばかりです。

 

草勢が強いと感じた時、まずは元肥や追肥した量が適正であったかどうか、
普段の水管理が適切かどうかをチェックします。

 

肥料が多すぎた場合は、水を控えることで肥効を弱めることもできますが、
一度思い切って肥料成分を水で流してしまう方法もあります。

 

まず、目で見える範囲の固形肥料は取り除きます。
土と混ざって分からなくなっている場合は、
2日~3日ほどかけて大量の水を与え、肥料成分を流します。

 

そのほか、葉面散布剤を使用したり、ホルモン処理で着果させ草勢を安定させます。

このように、適切な管理に戻すことで、草勢が落ち着いてきます。

 

 

葉の色が薄く、元気がないですが、着果により草勢が落ちているのでしょう

 

 

・草勢が弱い時の管理
草勢が弱まる時の原因は、様々です。

 

トマトが健全に育てない環境や、水や肥料が切れた状態、
栽培後半になると成り疲れ症状が出ることもあります。

 

日当たりや風通しが悪いと、軟弱な株に育つので、
トマト栽培では環境を整えることも重要です。

 

また、わき芽かきや摘葉などを適度に行うことで、
光が株の中心まで入りやすくなり、日照不足を軽減することができます。

 

水切れや肥料切れが起きている場合は、追肥や灌水量を、様子を見ながら増やします。
一度に大量の肥料や水を与えると、根に過度なストレスがかかることになるので、
少しずつ増やしていくのがポイントです。

 

葉面散布、摘果、摘葉も効果がありますが、
樹の状態をよく観察して行ってください。

 

また、トマト栽培では、こまめに追肥を行った方が、
肥料切れを起こしにくく、追肥後の過繁茂も防げます。

 

こまめな追肥によって、栽培後半のスタミナ切れによる成り疲れも軽減できるので、
追肥方法も、一度、見直してみましょう。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方


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