トマト 元気液肥とは?
トマトの施肥は、けっこう難しいですね(フルティカ第一花房、2016.05.28)
トマトの育苗中や、定植後の生育中、
それなりに収穫はできるけれど、
収穫量や味わいが、どうも良くないということ、ありませんか?
トマトに限らず、野菜や草花などを育てる時には、
与える肥料がどのようなものかで、育ち具合が変わります。
トマトに合った肥料を与えると、根がしっかりと張って、
株が丈夫に育ち、花付きや実付きが良くなります。
株全体の生育が良くなれば、収穫した実の味も良くなります。
トマト栽培がメインで、通常の肥料では効き目が良くない場合、
とても便利な肥料が、トマト元気液肥です。
ではこのトマト元気液肥とは、どのような肥料なのでしょうか?
[トマト 元気液肥とは?]
■トマト元気液肥とは?
トマト元気液肥とは、タキイが商品開発した液体タイプの肥料です。
液体肥料なので、即効性があり、ピンポイントで肥料を効かせたい時にぴったりです。
トマト元気液肥には、窒素:リン酸:カリが0:5.5:8の割合で含まれています。
その他にも、ホウ素・マンガン・亜鉛などの微量成分も含まれています。
トマト元気液肥
■トマト元気液肥の効果
トマトは生育時に、窒素よりもカリを1.7倍も必要とします。
そのため、カリ不足を起こしやすくなります。
カリは根を育てる栄養素のため、カリが不足すると根の生育が悪くなります。
根の生育が悪くなれば、地上部の生育も悪くなり、
結果としてはあまり実を収穫できずに終わってしまうこともあります。
トマト元気液肥を使用することにより、カリ不足を予防できますし、
不足しがちな微量成分も補うことができます。
トマトは窒素を大量に吸収すると、葉や枝がどんどん生長して、
肝心の花が咲かなくなる症状が出ます。
これを「樹ボケ」と呼びますが、トマト元気液肥を与えることにより、
この樹ボケを防止することもできます。
トマト元気液肥に豊富に含まれるカリ成分は、
窒素に対して拮抗作用というものがあり、
過剰に窒素を吸収するのを防ぐ効果があります。
そのため、トマト元気液肥を与えることによって、
余分な窒素を吸収するのを妨げ、樹ボケを予防することができるのです。
■トマト元気液肥の使い方
トマト元気液肥は、トマト栽培のどの段階でも使うことができます。
育苗中の肥料として、水代わりに希釈したトマト元気液肥を与えたり、
定植時の弁当肥として使うこともできます。
もちろん、生育中の肥料としても使えます。
*弁当肥とは、もともと田植え前の育苗箱に肥料を撒くことで、
苗を植え付け時、植え穴に希釈した肥料を染み込ませ与える肥料のことです。
トマトの場合、植え穴に希釈したトマト元気液肥を染み込ませ、そこに苗を定植します。
こうすることで、新しい根が出るのを促し、根付きを良くしてくれます。
元肥とは別なので、弁当肥を与える場合であっても、
土作りの際に元肥は加えておくようにします。
トマト元気液肥の使い方はとても簡単です。
一般的な液体肥料と同じように、水で希釈して与えるようにします。
希釈率は200倍以上です。
ただし、定植後の与え方は少し特殊なので注意が必要です。
トマト元気液肥には、窒素がまったく含まれていません。
いくら窒素過剰が良くないといっても、窒素がまったくない状態では、
トマトの生育に異常が起きます。
そのため、トマト元気液肥を使用する場合には、
定期的に窒素を含む一般的な肥料の追肥も必要となります。
トマトを定植した後、2段目の花房の花が咲いたら、トマト元気液肥を与えます。
その後3段目の花房の花が咲いたら、通常の窒素入り液体肥料を与えます。
次に4段目の花が咲いたら、再びトマト元気液肥を与えるといったように、
トマト元気液肥と通常の窒素入り液体肥料を、交互に与えるようにします。
こうすることで、窒素不足になるのを防ぎつつ、
カリや微量成分を吸収したトマトが元気に育つようになります。
トマト元気液肥 10kg,20kg
■トマト元気液肥が買える店
トマト元気液肥は、タキイが販売している肥料ですが、
タキイ以外のお店でも購入することができます。
ホームセンターなどの店頭にはあまり並んでいることがないので、
ネット通販のほうが購入しやすいのでお勧めです。
◎日本農業システム楽天市場店 トマト元気液肥1100ml 2757円
◎ジョイフル本田オンラインショップ トマト元気液肥20kg 8550円
トマト元気液肥には、1100ml・10kg・20kgと、容量には3つのタイプがあります。
200倍以上希釈にすることを考えると、
一般家庭では1100ml入りのものが適当かと思います。
トマト以外にも使いたい場合や、貸農園などでたっぷり使いたい場合などは、
大きいサイズを購入するとお得です。
■トマト元気液肥の使い道
トマト元気液肥は、大玉トマトしか使えないわけではありません。
ミニトマトや中玉トマトにも、もちろん使うことが可能です。
大玉トマト・中玉トマト・ミニトマトに共通して、
1株あたり500ml~1000mlの希釈液を与えるようにします。
また、トマト元気液肥は、トマト以外の野菜にも使うことができます。
ナスやキュウリ、メロン、スイカといった夏野菜にも使えます。
特にメロンやスイカは、栽培後半に入ると水を減らして糖度を上げます。
この時、実の肥大にはリン酸が必要となるため、
窒素を含まないトマト元気液肥を与えると効果的です。
水と肥料を切る2週間ほど前が、トマト元気液肥を与えるタイミングです。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方