小鈴エル

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小鈴エル

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小鈴エル

 

 

小鈴エル(MKS-T804)は、みかど協和株式会社が改良して作ったミニトマトの品種です。

 

同じ「小鈴」という名前のついたCf小鈴という品種も、
同じみかど協和株式会社から出ていますが、何か違いはあるのでしょうか。
小鈴エルの特徴や、栽培のコツをご紹介します。

 

 

[小鈴エル]

 

 

◎粒ぞろいの良いミニトマト
小鈴エルは、1粒が18g~22gほどになるミニトマトです。
同じ小鈴の名前がついているCf小鈴よりも、少し実が大きくなるのが特徴です。

 

実はころりとした球形で、とても整っています。
色は深みのある赤色で、表面にはツヤがあっておいしそうです。

 

実が特別大きいというわけではありませんが、
ヘタが小さめなので、スタイルがとても良く見えます。

 

小鈴エルは、実の揃いがとても良い性質があります。
一般的なミニトマトは、果房の付け根と先端では、実の大きさがずいぶんと変わります。

 

養分の配分によって起こる生長差ですが、
小鈴エルはこの生長差が起こりにくく、先端までしっかりと実が大きく育ちます。

 

家庭菜園レベルであれば、先端の実が小さくても問題ありませんが、
出荷目的で育てている農家では、先端まで同じサイズの実がつけば、
それだけ出荷できる数が増えます。

 

しかも小鈴エルは、ダブル果房になる性質も持っています。

1段目や2段目はシングルであることが多いですが、
2段目~3段目くらいからダブルになるので、その分収量が高くなります。

 

1つの果房には花が20個~25個つくので、
うまくいけば1段で50個もの実が収穫できる計算となります。

 

 

 

◎裂果に強く食味が良い
小鈴エルはたくさんの実がつくだけでなく、育った実の状態もとても良い品種です。

ミニトマトを育てたことのある方の中には、
裂果に悩まされたということも多いのではないでしょうか。

 

小鈴エルは、裂果に強い性質があるため、
栽培中はもちろん、収穫後もキレイな状態を保てます。

 

さらに、ヘタ離れも起こしにくいので、収穫してパッキングし、
店頭に並べるまでの間、しっかりと美しい状態を保つことができます。

 

見た目の良いものは中身に期待できないこともありますが、小鈴エルは食味も良いです。
甘みが特別強いわけではありませんが、酸味とのバランスが良いので、
たくさん食べても飽きることがありません。

 

◎豊富な耐病性
いくら見た目と味が良くても、育てにくければ話になりません。
その点、小鈴エルは複数の耐病性や耐虫性を持っているので、安心して育てることができます。

 

萎凋病、葉かび病、トマトモザイクウィルス、斑点病に耐病性があります。
さらにネコブセンチュウに耐虫性もあるので、
過去に、ネコブセンチュウの被害が出た場所でも育てやすいです。

 

ただし、いくら耐病性があったとしても、絶対に被害が出ないわけではありません。
最低限の土壌消毒などの防除は必要となります。

 

また、耐病性にない黄化葉巻病や黄化病、黄化えそ病、
キュウリモザイクウィルスには要注意です。

 

耐病性のない黄化葉巻病などの病気は、
コナジラミやアザミウマ、アブラムシが媒介することが多いため、
それらの害虫を防除することが、病気予防することにもなります。

 

青枯病が過去に出た場所では、接ぎ木苗の台木として足じまんSS、
褐色根腐病対策には、台木に足じまんZを使うのがお勧めです。

 

 

 

 

■小鈴エル

 

◎特徴
・1粒18g~22gほどのミニトマト品種です。
・球形で整った形をしており、深みのある赤色でツヤのある表皮が美しいです。
・粒揃いが良い品種で、果房の付け根と先端の大小の差が少ないです。
・甘みと酸味のバランスが良く、旨みとコクもあるので、いくら食べても飽きがきません。
・ダブル果房になりやすい性質があり、2段目~3段目くらいからダブル果房になります。
・1つの果房に20個~25個くらいの花がつき、多収穫です。
・裂果に非常に強いため、栽培中や収穫後の裂果が少なく、秀品率が高いです。
・ヘタ離れを起こしにくいので、見目が良く棚もちも良いです。
・萎凋病、葉かび病、トマトモザイクウィルス、斑点病に耐病性があります。
・ネコブセンチュウに耐虫性があります。
・越冬長期栽培、半促成栽培、抑制栽培が可能です。
・葉は中葉で節間がやや狭いので、誘引の手間が少ないです。
・草勢が強めでスタミナもあり、異常茎や芯止まりになりにくいです。

 

◎栽培のコツ

・基本の育て方は、一般のミニトマトと同じです。
・草勢が強い品種なので、若苗定植は避け、
1段目の最初の蕾が割れた頃~開花した頃に定植します。
・高温時に定植する場合は、活着までの間に乾燥しすぎる場合があるため、
こまめに灌水します。
・活着後は灌水を控えめにし、過繁茂にならないよう管理します。
・異常茎や芯止まりが発生しにくい性質ですが、
多肥にすると発生の可能性が高くなるので、元肥を含めて多肥にしないように注意します。
・促成栽培の場合、12月中旬頃から、
草勢がやや強めになるように調整し、低温期に備えます。
・様々な耐病性はありますが、耐病性がない病気もあるため、最低限の防除は行います。
・青枯れ病が出た圃場では足じまんSSを、
褐色根腐病対策には足じまんZを接ぎ木の台木にするのがお勧めです。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方


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