ルネッサンス トマト
ルネッサンス トマト
ルネッサンストマトは、サカタのタネが販売している品種で、
ちょうど大玉トマトと中玉トマトの境目くらいのサイズです。
ルネッサンストマトは1玉が150gほどなのですが、
大玉トマトは150g以上、中玉トマトは150gまでのトマトを指すことが多いため、
本当に境目という言葉がぴったりの大きさです。
育て方によっては、実が少し小さくなることもあるでしょうか、
そうなると中玉トマトとなりますし、
大きく育ったものは150gを越えることもあるでしょうから、
そうなると大玉トマトということになります。
ルネッサンストマトは、水分の量を調整して与えることで、
実の中の水分量をコントロールし、高糖度に仕上げることができる品種です。
スーパーなどで「フルーツトマト」という名前で売られているトマトが、
ルネッサンストマトである場合が、意外と多いようです。
けれど、フルーツトマトとして栽培されることの多いルネッサンストマトを、
あえて高糖度にせず、昔ながらのトマトの風味を強めて栽培している農家もあります。
ルネッサンストマトは、まん丸な形ではなく、少し腰高で先端がとがった形です。
ヘタの際までキレイに色づき、表面にはツヤが出るので、
見るからにおいしそうなトマトという姿をしています。
育った環境では、円形に近い腰高になったり、少し縦長の形になることもあります。
果肉は少し硬めで、ゼリー部分が少ないのが特徴です。
ゼリー部分が少ないため、味が濃厚になりやすく、
丸かじりした時に汁が飛び出ることが少ないです。
果肉は硬めですが、皮は薄く柔らかいので、
そのまま切って食べても、皮が口に残りません。
また、肉質が硬めなのに、口に入れるとほろりと崩れるような食感があります。
この口当たりは繊維質な部分が少ないためで、糖度が高いのも手伝って、
まるで本当にフルーツのような味わいと食感になります。
濃厚な味と崩れるような食感を生かし、生食だけでなく加熱調理しても楽しめます。
味が良いトマトは育てるのが難しそうですが、そうでもありません。
確かに高糖度に仕上げるには、水分調整などのコツが必要ですが、
普通に育てて収穫する分には、特に難しいことは何もありません。
モザイク病、萎凋病、根腐萎凋病、斑点病などに抵抗性があるのも魅力的です。
しかもルネッサンストマトには、単為結果性の性質があるため、
人工受粉やホルモン剤による処理が必要ありません。
農家の方の中には、マルハナバチを使って受粉させていることもありますが、
そういった受粉の手間が不要になります。
開花したものはそのまま着果するため、
着果率が非常に良いのも、ルネッサンストマトの特徴です。
トマトの中では草勢がおとなしい方なので、
最初はひょろひょろと伸びて心配になることもあります。
けれど草勢が強すぎるトマトは、樹ボケするともあり育てにくいです。
少し細くて心配になっても、多肥にせず、様子を見ながら追肥と灌水と行います。
一般的な品種の大玉トマトに比べると、葉が小さいため、
上から当たる光は、株のすみずみまで当たりやすくなります。
各段の花房にできる最初の実は、奇形果ができることが多いため、
各段で最初の実を摘果するのがお勧めです。
栽培前半は1段につく花数も安定していますが、
後半になると1段につく花数が多くなることがあります。
それぞれの実に十分な養分が回るように、
トマトの上段も、様子を見て摘果すると、大きさも安定します。
[ルネッサンス トマト]
■特徴
・1玉150gほどで、色づきの良い腰高の形をしています。
・甘みと酸味があり、トマトの香りが強い品種です。
・果肉は硬めですが、繊維質が少ないためほろりと崩れるような食感です。
・皮は薄いので口に残りにくいです。
・水分を抑えた栽培をすることで、高糖度トマトにすることができます。
・根腐萎凋病、萎凋病、モザイク病、斑点病に抵抗性があります。
・単為結果性があるので、ホルモン処理や人工受粉が不要です。
■栽培のコツ
・草勢が少し弱めで、特に栽培前半はおとなしいので、
草勢が弱まりすぎないように注意します。
・各段の最初に着果した実は摘果します。
・上段になると花房の花数が増えるため、摘果をして様子を見ます。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方