花芽分化の条件
花芽分化したパルト
花芽分化(はなめぶんか、かがぶんか)、
という言葉をご存知でしょうか。
植物の育て方を調べていると、こういった言葉をよく目にします。
花芽分化のしくみとトマトの花芽分化について、ご説明します。
[花芽分化の条件]
■花芽分化とは?
花芽分化とは、花芽の形成が始まることをいいます。
そもそも、花は葉が変質したものです。
植物の育ち方の基本としては、茎が伸びて葉を展開します。
この葉の部分の性質が変化し、花芽を作るようになることが、
花芽分化ということになります。
もともと葉になる予定だったものが、ホルモンなどの影響によって、
性質が変化して花芽となるため、この変化がなければ花芽は生まれません。
花を楽しむための植物はもちろん、花の後に実をつける野菜なども、
花が咲かなければ実もつきません。
植えた植物が育って、何気なく花が咲いているように見えても、
実はとてもすごいことが起きているのです。
■花芽分化の条件
では、葉となるはずだったものが、花芽分化となる時には、
どのようなことが影響しているのでしょうか。
実は花芽分化の条件は、1つではありません。
植物ごとに条件が異なります。
・株の栄養状態
・水分や気温といった育っている環境
・一日の日の長さ
・植物の生長具合
など、さまざまです。
トマトは、株の充実具合によって、花芽分化が行われます。
本葉が7枚~12枚くらいになると、花芽分化して1段目の花房がつきます。
その後、葉2枚~3枚ごとに花房が出現し、花が咲いて実がつきます。
今年植える予定のサントリー本気野菜のトマト苗、花芽がない?
あっ! 花芽ができてきました、花芽がついてから植え付けるとその後の生長が安定します
ただ、株の状態によっては、本葉が7枚~12枚になっても、
花芽分化が起こらないことがあります。
いわゆる樹ボケという状態で、栄養生長に傾きすぎているため、
花芽分化ができずにいるのです。
樹ボケは肥料過多(窒素過多)によって起こるといわれているので、
肥効が強く出過ぎないようにコントロールすることが重要です。
また、トマトを育てている時、花房の先端から葉が伸びてきた、
という経験をすることがあります。
本来は花房の先端は花が咲いて実がつきますが、
そこからまた枝でも伸びるかのように、葉がつくことがあります。
これも窒素過多が原因といわれていますが、
これは元々が葉であったものが変質して花房となり、
その先端が先祖返りを起こしてまた葉に戻っている状態です。
これを見ると、花房も元は葉であったということがよく分かります。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方