敷き藁 効果と敷き方
プランターのニンニクにも敷き藁をしています
敷き藁を、トマトなどの果菜類のマルチとして利用することが多々あります。
そんな時、どんな風に敷き藁を敷くのでしょうか?
実は敷き藁には効果的な敷き方と、効果の上がらない敷き方があります。
敷き藁を正しく使わないと効果が半減するので気をつけます。
敷き藁のいろいろな効果と正しい敷き方をご紹介しましょう。
[敷き藁 効果と敷き方]
■敷き藁の効果
敷き藁はマルチの1つですが、実際にどのような効果があるのでしょうか。
あらためて確認してみましょう。
1.泥跳ねを防止
トマトなどの果菜類を育てる時、気になるのが泥跳ねです。
泥跳ねすることで実が汚れるのも気になりますが、一番は病気感染です。
トマトがかかりやすい病気は色々ありますが、
その多くの病原菌は土に潜んでいます。
雨や水やりの時に泥跳ねすることで、葉や実に菌を含んだ土が付着し、
病気に感染することがあるのです。
泥跳ねを防止することは、病気を予防することにもつながります。
2.地温上昇を防止
敷き藁を敷くことで、地面と敷き藁との間に空気の層を作れます。
また、土に直接光が当たるのを防ぎ、地温が上昇しすぎるのを防ぎます。
マルチと聞くと、地温を上げるための効果をまず思い浮かべますが、
実は種類によって、上げ過ぎないようにする効果もあるのです。
敷き藁は地温を上げ過ぎないようにするマルチの代表格です。
けれど同時に、地温を下げ過ぎない効果もあります。
冬の間、イチゴなどの株元に敷き藁をすることで、
土に霜柱が立ったり、凍ったりするのを防ぐことができます。
これも、土と敷き藁との間に空気層を作ることでできることです。
3.乾燥防止
敷き藁を敷くことで、太陽の光が直接土に当たりません。
そのため、土が乾燥するのを防ぐ効果もあります。
トマトなど、夏場に栽培する野菜は、日中に土が乾燥することがあります。
夏の日中はとても暑く、土が乾燥したからと水を与えると、
根が蒸れてしまうことがあるため、不用意に水やりをすることができません。
そんな時に、敷き藁は乾燥を防いでくれるので、とても役立ちます。
4.排水を促す
乾燥予防と同時に、余計な水分が入り込むのを防ぎ、排水を促す効果もあります。
トマトは過湿を嫌うので、余分な水分をいつまでも保っている状態は禁物です。
また、水を減らして栽培している場合、突然の雨で大量の水分が入り込むと、
急激にトマトが水分を吸収してしまい、裂果の原因となります。
敷き藁をすることで、過湿や裂果予防となります。
5.土に還元できる
藁は、使用後に、土に漉き込み混ぜると分解されて肥料になります。
できれば、藁を長いまま、株元を高くして敷くのが良いです
■敷き藁の敷き方
敷き藁は色々な効果のある便利なマルチですが、
使い方を間違えると、効果が半減してしまいます。
それどころか、野菜栽培の失敗を招くこともあるので、
今一度使い方をチェックしておきましょう。
・畝に対して直角に置く
敷き藁を使う時、細かく切って使うこともありますが、
排水の効果を高めるためには、長いまま使うのがお勧めです。
さらに、畝に対して直角に藁を敷くことによって、雨を畝間に流しやすくします。
畝に対して平行に藁を敷くと、余分な水分が畝間に流れにくく、排水が悪くなります。
また、畝の中央が山になるように藁を敷くと、
下がっている方向に水が流れるので、さらに余分な水を流すことができます。
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・穂先を外側に
市販の敷き藁を使う場合、すでに穂先が取り除かれていることがあります。
その場合は、中央が山になるように畝に対して直角に敷くだけで構いません。
けれど、もし穂先がついている藁を使用する場合は、
穂先を畝間側に向けるのが良いです。
・低温時にはビニールマルチ
敷き藁は、直接光が当たるのを防いて、地温が急激に上昇する効果があります。
けれど、地温を上げる効果はほとんどありません。
そのため、トマトなどの夏野菜の定植時や生育初期に、
地温を上げておきたい場合は、敷き藁はあまり適しません。
地温を上げたいのであれば、ビニールマルチの方が効果は大きいです。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・ミニトマト わき芽かき