トマト 葉水
葉水修行中!
トマトはもともと、乾燥した地域で育っていたので、
水をあまりたくさん与えると、過湿によって不調になります。
けれど、乾燥しすぎも良くありません。
植物を育てる時、水の与え方は大きなポイントになりますが、
水の与え方の中に、葉水というものがあります。
乾燥に強いトマトに、葉水は必要なのでしょうか。
また、どのように与えるのでしょうか?
[トマト 葉水]
■トマト 葉水
トマトは乾燥に強い植物です。
実を甘く、味を濃くするために、できるだけ水を切って栽培する方法もあります。
けれど、家庭菜園では、トマトに無理をさせない方が、
良質のトマトが多く収穫できるでしょう。
乾燥に強いトマトでも、葉水を与えると、いろいろな効果が生まれます。
同時に、注意したいこともあるので、トマトの葉水についてまとめました。
・葉水のメリット
トマトは乾燥に強いはずなのに、なぜ葉水が必要になるのでしょうか。
もちろん、葉水が必ず必要というわけではありませんが、
葉水を与えると乾燥を防ぐだけではなく、メリットも生まれます。
植物の多くが、根からだけではなく、葉からも水分を吸収します。
葉水を与えると、適度な湿気が保たれるため、生育しやすくなります。
これはトマトも同じです。
あまりにも乾燥した環境が続くと、
株元に近い茎から、気根と呼ばれる太い根が発生することもあるのです。
気根自体は悪いものではありませんが、
葉水を与えておくと、過度な乾燥が防げるのは事実です。
空気が乾燥していると、生育が悪くなるだけでなく、
害虫の被害が出る可能性も高くなります。
特に、ハダニなどの高温乾燥を好む害虫が発生しやすく、
またそういった害虫は繁殖力も高いため、常に気をつけていきたいものです。
葉の表面や裏に葉水を当てて湿度を高めるだけでも、ハダニ予防になります。
・葉水の注意点
葉水はトマトにとっても良いものですが、注意したい点もいくつかあります。
まずは、葉水を与える時期です。
葉水の目的は、過度な乾燥を防ぐことです。
それなのに、湿気の高い梅雨時期に葉水を与えると、今度は過湿状態となります。
過湿になると、どうしても病気が蔓延する可能性が高くなるので、注意が必要です。
梅雨が明けて、晴れが続いて乾燥しているなと感じる時に、ハダニなどの予防として葉水を
行うのが理想的です。
画像よりソフトな感じで葉水を与えてくださいね
・葉水のやり方
葉水を与える時は、トマトが傷つかないようにすることと、
泥跳ねがあまり起きないようにすることがポイントです。
トマトの数が少ない場合やホースがない場合などは、霧吹きを使うと便利です。
細かい霧状に水が出てくるので、ソフトな当たりで葉などを傷めません。
また、出てくる水の量が多くないので、
大粒の水がしたたって泥跳ねする心配もありません。
ホースがある場合は、ホースの先を霧に設定して散布すれば、
一気に広範囲のトマトを湿らせることができます。
どちらの方法でも構いませんが、葉水を与える時は、
葉の表面だけでなく、葉の裏にも霧を当てるのがコツです。
ハダニは葉の裏に寄生していることが多いので、表だけでは不十分なのです。
葉水を与える時は、葉先から水滴が軽くしたたるくらいで十分です。
あまり大量に葉水を与えると、過湿の原因になります。
また、葉水はあくまでも優しく与えます。
すでにハダニが寄生している場合は、
強めのシャワーを当てて、勢いでハダニを吹き飛ばしますが、
予防として葉水を与える場合は、強くする必要はありません。
昼間の葉水は、葉の上に残った水滴がレンズとなり、葉焼けを起こします
・葉水のタイミング
葉水を与える時間帯ですが、日中など、気温の高い時間帯は避けます。
できれば、朝の早いうちが良いでしょう。
気温の高い時間帯や、すぐに気温が上がる時間帯に葉水を与えると、
葉の上に残った水滴がレンズとなり、葉焼けを起こす原因になりかねません。
また、高温になる時間帯に湿度が高くなると、
蒸れや過湿の症状が出やすくなります。
朝の早めの時間帯に、水やりをするついでに葉水を与えておくと、
日が高くなって気温が上がるまでの間に、葉の表面の水滴は乾きます。
水滴が乾けば、レンズとなって葉焼けの原因となることもありませんし、
過湿の心配もなくなります。
夕方に葉水を与えると湿気が溜まりやすいです
夕方でも良いのですが、
夕方に葉水を与えると、夜間に湿気が溜まりやすくなるので、
できれば朝に葉水を与えた方が、不調の心配をせずに済みます。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方