トマト 茎にぶつぶつが?
トマトの茎に点々が?
[トマト 茎にぶつぶつが?]
大玉トマトでもミニトマトでも、
トマトを育てていると株元の茎の方に、
白っぽいぶつぶつとしたものが出てくることがあります。
これは病気や虫のせいではなく、
トマトが生きていく上で必要と判断した時に、
自分で出している生理的なものです。
では、このぶつぶつは一体何なのでしょうか。
■ぶつぶつの正体
実はこの茎にできるぶつぶつの正体は、トマトの根なのです。
トマトの根は土の中で伸びるものですが、
環境によっては、気根と呼ばれる根を、
地上にある茎から伸ばすことがあります。
生え始めの頃は、表面からぶつぶつとしたものが出てくるので、
少し気持ち悪い感じがするかたもいるでしょう。
しかし、病気ではありませんし、触ってもまったく問題ありません。
気根は、すべてのトマトが生やすとは限りませんが、
どのトマトであっても出てくる可能性のあるものです。
これは、トマトの気根、根っこです
■問題の有無
この気根が出てきた場合、病気や虫のせいではないものの、
育てている環境が、やや悪い可能性があります。
本来、トマトが育つのに必要な水分や養分は、
土の中の根が吸い上げます。
ところが、それがうまく吸い上げられなかったり、
極端に水分も養分も足りていなかった場合、
気根を出して空中から取り込もうとします。
つまり、気根が出てきたということは、
水分や養分が不十分であったり、根や土に異常があり、
吸い上げられない状態ということになります。
最近では、実を甘くおいしくするために、
水分をできる限り制限して育てる方が増えています。
そういった水分を抑制して育てていても、
トマトは気根を出して、空気中の水分を吸収しようとします。
このようなケースでは、特に問題はありません。
◎問題のある気根の発生
水分も養分も適度に与えているにも関わらず、
気根ができる場合、根や土に異常があることが考えられます。
根になんらかの障害が起き、吸い上げられない場合は、
生育不良や病気を疑う必要があります。
また、水はけが悪く土が硬く締まりすぎていると、
根の周りの土まで水分が行きわたらず、
極端な水分不足の状態となってしまいます。
一度、土の状態を確認し、
硬くなりすぎていないかを確認しましょう。
硬くなっていたら、根の周り10㎝離れた場所を中耕してみます。
生育半ばを超えると、土も締まってきますので中耕します。
■接ぎ木苗は要注意
連作障害などの病気に強い特徴をもつ接ぎ木苗を育てている場合でも、
ぶつぶつとした気根は出てきます。
この時、注意が必要なのが、
穂木(トマト)側の気根が土につかないようにすることです。
接ぎ木は台木に穂木を接いで作った苗です。
台木には病気に強い性質をもつものが使われ、
台木の根を広げることで病気感染を軽減させる効果があります。
穂木(トマト)は味が良かったり、実付き・花付きがよかったり、
という特徴のあるものを使うため、おいしい実がつきますが、
病気には弱いため、台木と接いで強い根を手に入れるのです。
台木側から出た気根が、土に触れても、
もともと病気に強い性質があるため問題ありません。
ところが、穂木から出た気根は、
もともと病気に弱い性質を受けている根のため、
土に触れると病気に感染する可能性が高くなってしまいます。
もし穂木側から気根が出てきて、
その気根が土に触れそうなほど伸びてきた場合は、
手で取り除いておくようにしましょう。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方