トマト 第一花房を切ったら?
トマトは、第一花房がとても大切だといわれています
その重要な第一花房を、うっかり切ってしまったら、とても焦りますよね。
第一花房を切ってしまったら、どのように対策すれば良いのでしょう?
[トマト 第一花房を切ったら?]
■第一花房が大切な理由
トマトの第一花房が大切な理由は、
第一花房に確実に着果させることで、その後の実付きが良くなるためです。
トマトには、枝を伸ばして株を大きくする栄養生長と、
花を咲かせて実をつける生殖生長という2種類の生長があります。
栄養生長が優勢になると花付きが悪くなり、茎葉だけが茂る、
いわゆる樹ボケという状態になりやすくなります。
反対に繁殖生長が強くなりすぎると、
今度は株が大きくならないため、新しい花房の発生が難しくなります。
トマトに実をならせ続けるためには、
栄養生長と生殖生長のバランスが大事になってくるのです。
栽培初期は、トマトに株を大きくする力が強く働くため、栄養生長が強くなります。
栄養生長を抑制し繁殖生長とのバランスをとるのが、第一花房の着果です。
第一花房に着果させることで、
トマト自身に花を咲かせて実をつけるよう促しているのです。
第一花房を着果できずにいると、栄養生長が強いままになり、
樹ボケを起こしやすくなり、着果が望めません。
そのため、トマトの第一花房には着果させる必要があるのです。
人工授粉をすると着果しやすく安心です
■第一花房を切ってしまったら
第一花房に着果させることで、その後の実付きが良くなり、
着果できなければ樹ボケになる可能性があるということは、
第一花房を切ってしまったら、もうトマトの樹はダメなのでしょうか?
結論からいうと、そのようなことはありません。
もちろん、第一花房に着果させるのが理想的です。
けれど、第二花房にきちんと着果させれば、樹ボケを回避できます。
第一花房を切ったからといって、もうダメだと諦めるのはまだ早いです。
第二花房の花が咲いたら、今度こそ着果させましょう。
本来なら、気温が安定する時期なので、人工授粉やホルモン剤の使用は必要ないです。
第一花房が開花する時期は、まだ気温が低いために、
虫などによる媒介が期待できないため、人工授粉を行います。
◎第二花房を第一花房と考えて扱う
けれど、第一花房に着果させずに切ってしまったのであれば、
第二花房が第一花房の代わりということになります。
気温が安定して花粉がきちんと出る時期ですが、人工授粉を行うと安心です。
人工授粉自体は、株全体を小刻みに揺らしたり、花房を軽く指で弾いたり、
花の中を細い筆でなぞったりするだけなので、とても簡単です。
トマトトーンを上手に使います
また、トマトトーンなどのホルモン剤の使用も効果的です。
トマトトーンなら、初心者でもとっつきやすいスプレータイプと、
希釈して使うタイプがあるので、好みで選ぶことができます。
ホルモン剤を使う時は、使用するタイミングが重要となってきます。
早すぎても遅すぎても、実が肥大しません。
だいたい花房のうち3個~5個の花が開花した時に散布するのがお勧めです。
トマトトーンは1つの花房に対して1回しか散布できないので、
散布した後は散布済みの印をつけておくと分かりやすいです。
印は、花房に紐を軽く縛ったり、花房側の葉の1枚を摘み取るとわかりやすいです。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・ミニトマト わき芽かき