なつのしゅん

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なつのしゅん

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なつのしゅん C)北のほたるファクトリー

 

 

なつのしゅんは、調理用トマトとして品種改良されたトマト品種です。

日本ではまだあまり流通量の多くない調理用トマトを、なんとか手間をかけずに
栽培量を増やしたいという思いから、なつのしゅんは生まれました。

 

そんななつのしゅんの特徴や、栽培のコツなどをご紹介します。

 

[なつのしゅん]

 

 

◎機械収獲向き品種
海外では調理用トマトがたくさん売られていますが、
日本ではまだまだ知名度も低く、流通量も少ないのが現状です。

 

トマトを加熱調理する料理は広まってきたものの、生の調理用トマトの流通が少ないため、
調理用トマトを使うことができず、生食用トマトを代用することもあります。

 

調理用トマトの流通量を増やすためには、栽培が容易になる必要があります。
農家で栽培される時、やはりネックになるのは作業の効率や手間です。

 

トマト栽培で手間のかかる作業の1つが、収穫です。
人の手による収穫が、最も実に傷をつけずに丁寧に行えます。

 

ただ、どうしても手間と時間、人員が必要となるため、栽培コストが高くなります。

そのコストを下げるために考えられたのが、機械による自動収穫です。

 

文字通り、機械によって自動的に収穫を行うため、人員を減らすことができる上、
作業に必要な時間がぐんと短くなります。

 

けれど、これに対応できる品種がなければ、機械を導入しても意味がありません。

なつのしゅんは、この機械収獲での対応が可能な品種として、育種されてきました。

 

なつのしゅんは実が大きく、機械での収穫もしやすいのが特徴です。

また、ジョイントレスの特性を持っているので、収穫できる状態になった時には、
ヘタからぽろりとはずれ、機械収獲しやすくなっています。

 

 

◎大粒で丸い調理用トマト
日本で見かける調理用トマトは、実があまり大きくないことが多いです。

ミニトマトよりも少し大きい、ミディトマトサイズであることが多いのですが、
なつのしゅんの場合は、1個が75gほどもあります。

 

もちろん、大玉トマトにはおよびませんが、
それでも従来の調理用トマトの中では、実が大きい方です。

 

これだけのサイズがあり、しかも球形で整っているので料理の幅も広がります。

調理用トマトの品種なので、食べる時には生よりも加熱調理した後の方がおいしいです。

 

色も濃い赤色で美しく、加熱しても色が薄くならないので、
食欲をそそる赤色を維持できます。

 

また、もともと実自体が硬めなので、裂果しにくいという特徴もあります。

 

◎ホルモン剤による着果促進がお勧め
なつのしゅんは、一般的によく栽培されている、
生食用品種と同程度の着果性の良さは持っていますが、
それでも最初の着果を確実にさせることで、その後の着果率変わります。

 

1段目を確実に着果させるため、
まずは植え付け時に、植え傷みが出ないように注意します。

 

さらに、1段目の開花に合わせ、ホルモン剤を利用して着果させるようにします。
1段目の着果ができれば、その後の生育や着果、実の生長も安定し、収量も期待できます。

 

 

 

 

■なつのしゅん

 

◎特徴

・1玉75gほどの調理用トマト品種です。
・球形で整った形をしていて、色は濃い赤色です。
・加熱調理に向いた品種のため、加熱後も色がキレイに残ります。
・ジョイトレスの特性を持っているため、熟すとヘタがはずれて収穫が容易です。
・実は硬めで劣化しにくいです。
・芯止まり性の性質があり、無支柱栽培が可能です。
・開帳性は130cm内外で、芯止まり性の中ではコンパクトです。
・ジョイントレス、裂果しにくい、コンパクトといった性質があり、機械収獲に適します。
・機械収獲での1回収穫、あるいは手どりによる予備収穫と機械収獲をあわせた方法にて、
収量が高くなる傾向です。
・リコピン含有量が高く、果汁の色では赤色が濃く出るため、ジュース加工に向きます。
・萎凋病、半身萎凋病に対して抵抗性があります。

 

◎栽培のコツ
・芯止まり性の品種なので、無支柱での栽培が可能です。
・生育を安定させ、着果率を高めるために、1段目の着果を確実にさせます。
・1段目の着果には、ホルモン剤を利用すると確実性が増します。
・1段目の開花を健全に行わせるため、育苗中は健苗になるよう配慮し、
定植時に植え傷みが出ないように注意します。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方


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