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しゅほう C)つる新 種苗店

 

 

しゅほうトマトという、加工加熱を目的としたトマトの品種があります。

 

加工加熱用のトマトで、ホームセンターなどに苗が並ぶことがほとんどありません。
育てたい場合は、ネットで苗を購入するか、種から育苗して育てます。

 

トマトといえば、主枝をどんどん伸ばして背が高くなる、
木立性のものを想像するかと思います。

 

ところがこのしゅほうトマトは、木立性ではなく地這いにして育てるトマトです。
しゅほうトマトは芯止まり性のある品種なのです。

 

一般的なトマトが、主枝を伸ばして花房をつけるのに対し、
芯止まりは2段目の花房がついた後、その上にはあまり枝が伸びません。

 

2段目より上にはわき芽も発生しないので、
最初の主枝につくのは2段目までということになります。

 

それでは極端に収量が落ちてしまいますが、芯止まりはここからが勝負です。
最初の主枝に2段目の花房がついたら、
1段目の花房のすぐ下から出るわき芽を育てます。

 

するとこのわき芽が、2代目の主枝となり、また花房をつけるようになります。
ところがこの2代目の主枝も、2段目までしか花房をつけません。

 

けれどまた1段目の花房のすぐ下から伸びるわき芽を伸ばすことで、
次は3代目の主枝として育てることができます。

 

このように2段目まで花房をつけて、
1段目の花房の下から伸びるわき芽を伸ばして花房をつけさせることを、
繰り返すことで、芯止まり性のトマトはどんどん実をつけるようになります。

 

花房が2段目までしかつかず、新しいわき芽を育てていくため、
背丈はあまり出ませんが、横に広がる状態になります。

 

そのため、上に伸ばして支柱に誘引するよりも、
地這いにして育てた方が育てやすいのです。

 

一般的なトマトと仕立て方が違うと、手入れが面倒なように思えますが、
そのようなことは、まったくありません。

 

芯止まり性の場合、最初の主枝の株元近くの不要なわき芽は摘みますが、
あとは放任にしておいても問題ありません。

 

不要だと思うところからはあまりわき芽が出ず、どんどん広がっていきます。
上に伸びない分、横に広がるためのスペースが必要になりますが、
支柱に誘引する必要もなく、台風が来た時などの強風にも耐えられます。

 

 

tomato (2)

自家製ケチャップは、美味しいです♪

 

 

しゅほうトマトは、半身萎凋病などにも耐性があり、
栽培初期から後半まで生育スピードが安定しているのも魅力的です。

 

病気には比較的強く、裂果も少ないのですが、
実が直接地面に接地した状態になると、実が割れやすくなることがあります。

 

できれば育てる範囲にはビニールマルチを張ったり、
ネットを敷くなどして、地面に直接触れないようにしておいた方が良いでしょう。
雨や水やりの時に泥跳ねが起こるのも予防することができます。

 

1玉がだいたい110gほどなので、サイズとしては中玉くらいになります。
形が真ん丸な球形に近い形で、色はヘタの際まで真っ赤に染まります。

 

真っ赤な色味でトマトピューレやケチャップにすると、とてもキレイな色が出ます。
生のままジュースに、トマトの水煮缶のように、煮込み料理に使うこともできます。

 

他の生食に向く品種に比べると、
加熱調理した方が旨みが凝縮され、色もより鮮やかになるのでお勧めです。

 

実が硬めで、裂果がたいへん少ないのも特徴の1つです。
たくさん収穫できたら、自家製のケチャップにして楽しむのも良いですね。

 

 

[しゅほう]

 

 

■特徴

 

・1玉110gくらいの中玉種です。

 

・加工用品種なので、ケチャップやピューレ、ソースに使えます。

 

・色はヘタの際まで真っ赤になり、とても鮮やかです。

 

・実は硬めで裂果しにくく、輸送に耐えることができます。

 

・半身萎凋病などに耐性があります。

 

・草勢は栽培期間を通して比較的安定しています。

 

■栽培のコツ

 

・芯止まり性の品種なので、一般的な品種とは仕立てが異なります。

 

・株元近くのわき芽のみ摘み取り、あとは放任でも問題ありません。

 

・多肥にならないよう調整すると、過繁茂になりにくくなり、扱いやすくなります。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方


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