豊作祈願1103

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豊作祈願1103

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豊作祈願1103

 

 

豊作祈願1103は、トキタ種苗が改良して販売している、大玉トマトの品種です。
一見すると普通のトマトのように見えますが、実はすごい特徴を持っています。

 

豊作祈願1103の特徴や、育て方のコツをまとめました。

 

 

[豊作祈願1103]

 

 

■豊作祈願1103

 

◎豊円でおいしいトマト
豊作祈願1103は、ぱっと見はどこにでもある普通のトマトのように見えます。
けれど、よくよく見ると形やサイズが揃っていて、見るからにおいしそうです。

 

形は豊円形で、ぽってりとしたトマトらしいフォルムです。

 

色は赤色に見えますが、実際は濃い桃紅色です。
日本では昔から赤系品種よりも、ピンク系品種が主流となっています。

 

近年作られた品種は、どれも色がとても濃いので、
同じピンク系でも赤に近い鮮やかな色をしています。

 

ヘタは緑色の星形で、濃い桃紅色の果実部分との色の対比が美しいです。
また、花落ちと呼ばれる、トマトの実のお尻にある痕がとても小さいです。

 

色周りも良く、ヘタの際までキレイに色づいて色ムラも少ないので、
どの角度から見ても良いトマトです。

 

豊作祈願1103には、黄化葉巻病という病気への抵抗性がついています。

 

黄化葉巻病に強い品種をTY品種と呼んだりしますが、
従来のTY品種は病気には強いものの、食味はいまいちであることが多かったのです。

 

けれど豊作祈願1103はTY品種であるにも関わらず、食味が良いトマトです。

甘さと酸味のバランスがとれていて、食べた時に旨みも感じます。

 

また、果肉も適度に締まっているので、噛んだ時の食感が良く、
みずみずしさもあって食べ飽きません。

 

◎新しいTY品種
豊作祈願1103は、TY品種です。

 

黄化葉巻病は、近年トマト栽培で問題になることが多い病気です。
この病気にかかると、生長点付近が萎縮し、その後の生育が難しくなります。

 

主枝がのびなければ、トマトは新たな果房を発生させないため、収量は激減します。

 

なんとか次の果房が発生しても、うまく着果しなかったり、
肥大できなかったりするため、収穫は難しくなります。

 

黄化葉巻病に強い品種は、以前からいくつかありました。

 

けれど、病気には強くても、節間が長くて誘引に手間がかかったり、
ハウス栽培での採用が難しかったりと、実用的ではありませんでした。

 

豊作祈願1103は、黄化葉巻病に強い性質を持ちながら、
食味の良さや育てやすさも兼ね備えています。

 

粒の揃った見目の良い実ができるので、秀品率が高く商品としても価値が高いです。

 

豊作祈願1103は、節間が狭いです。

 

節間が狭い分、主枝が伸びても間延びすることがなく、
誘引作業も頻繁に行う必要がなくなり、作業性が上がります。

 

また、節間が長い品種は、ハウスなどの施設内で栽培する際、高さに制限が出ます。

 

節間が短い豊作祈願1103なら、ハウス内でも十分なスペースが確保で、
栽培成功の確率がぐんと上がります。

 

さらに、豊作祈願1103は早生の性質も持っています。
従来のTY品種は晩生タイプが多く、収穫までに時間がかかりました。

 

豊作祈願1103なら、早いうちから良い状態の実が収穫できます。
草勢も強くスタミナもあるので、栽培期間を通して安定した生育が期待できます。

 

豊作祈願1103には、黄化葉巻病への耐病性だけでなく、
トマトモザイクウィルスや斑点病、葉かび病、萎凋病にも強い性質があります。

 

 

 

 

◎元肥は少なく
従来のTY品種の多くは、晩生で草勢が弱く、栽培難易度が高いイメージでした。
草勢を維持するために、肥料を多く与える場合もありました。

 

けれど豊作祈願1103は、同じTY品種ではありますが、
草勢が強くスタミナも強いので、施肥量は多くなくても問題ありません。

 

むしろ、多肥にすると勢いがつきすぎる可能性があるため、控えめにします。
海外のTY品種よりも3割~5割ほど肥料を減らすのがお勧めです。

 

豊作祈願1103は花付きが良いので、1段の果房につく花数も多めです。
着果後は、良い状態の実を残し、摘花や摘果しましょう。

 

安定した草勢を維持するために、肥料を多く与えるよりは、
こまめな潅水がポイントになります。

 

水切れを起こすと、肥効が弱まって草勢が落ちるので、注意します。

 

 

■特徴

 

・TY耐病性の大玉トマト品種です。
・形は豊円形、色は濃い桃紅色、ヘタは緑色で形が整っているため、
見目が非常に良いです。
・色周りが良く、ヘタの際までしっかりと着色するので、色ムラも少ないです。
・形や重量の揃いが良く、秀品率が高いです。
・果肉は程よく締まって食感が良く、甘みと酸味のバランスも良く食味抜群です。
・黄化葉巻病、斑点病に耐病性があり、トマトモザイクウィルス、
萎凋病、葉かび病に抵抗性があります。
・草勢が強く早生なので生育が早く、収穫も早くから行えます。
・節間が短く誘引作業が軽減でき、ハウスでも容易に栽培できます。
・草勢が強くスタミナもあるので、安定した生育と収量が期待できます。
・育てやすい性質なので、周年各作型に適性が高いです。

 

 

■栽培のコツ

 

・基本の育て方は、一般の大玉トマトと同じです。
・草勢が強いので施肥量は控えめにし、
海外のTY品種と比べて3割~5割肥料を減らして栽培します。
・元肥は控えめにして、追肥主体で栽培するのがお勧めです。
・こまめな潅水が安定した草勢維持に役立ちます。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方


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