調理用トマト 特徴

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調理用トマトに適した特徴

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調理用トマトは、加熱調理することによって、
旨みや甘みが引き出されておいしくなるトマトです。

 

日本ではトマトといえば生食が基本となっているため、
調理用トマトはまだあまり浸透していません。

 

調理用トマトとして活躍させるためには、
どのような特徴を持ったトマトが適しているのでしょうか。

 

 

[調理用トマトに適した特徴]

 

 

■調理用トマトに適した特徴とは?

 

調理用トマトに適した品種は、生食用トマトとは全く違った特徴を持っています。
調理用トマトとしておいしいトマトの特徴をまとめてみます。

 

 

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>>調理用トマト 品種

 

 

・食味
調理用トマトを生で食べたことのある方は、
なんとも味気ない思いをしたという方が多いのではないでしょうか。

 

生食用トマトは生で食べても、甘酸っぱい風味と柔らかくジューシーな食感があります。
調理用トマトの場合は、果肉が硬く、しかも水分が少なく粉っぽい感じです。

味も甘酸っぱさを感じることはあまりなく、薄味です。

 

日本では調理用トマトよりも、生食用トマトの方が先に市民権を得たことにより、
調理用トマトであるにも関わらず、生食してしまう方がいます。

 

そんな時、調理用トマトは、いつも食べている生食用トマトよりまずい、
と感じれば、次に買うことはなくなります。

 

調理用トマトに適した食べ方をしていないため、本来のおいしさを引き出せないのです。

 

調理用トマトは、加熱調理した時に、硬かった果肉がとろりと柔らかくなります。
しかもやわらかくなるのに余計な水分が出ないため、水っぽくなりません。

 

加熱することでさらに水分が飛ぶので、
生のままでは薄いと感じていた味が濃厚になります。

 

調理用トマト品種の中には、
調理しても甘みが強くならないあっさりとしたタイプもあります。

 

この場合は、タマネギやニンジンなど、甘みのある他の野菜と一緒に調理することで、
甘みを感じるようにすることができます。

 

調理用トマトは、品種によって単体でもおいしいものと、
他の野菜などと一緒に調理をすることで、相乗効果を得られるものとがあるのです。

 

このように、調理用トマトは加熱調理した状態で、生食用トマトは生で食べた時に、
おいしいかどうかの判断をするのが良いでしょう。

 

もし調理用トマトを生で食べておいしくないと感じた方は、
もう一度調理した状態で食べてみると、その美味しさに驚かれるはずです。

 

 

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・調理した時の様子
調理用トマトを加熱調理すると、生の時とは全く違った状態へと変化します。
生のままでは水分が少なく、粉っぽく食感も悪かったものが、
加熱することで柔らかくなり、とろりとしてきます。

 

しかも調理用トマトは赤系の品種が多く、加熱しても色があせることがなく、
キレイな濃い赤色が残ります。

 

品種によっては、果肉が柔らかくなりすぎず、形を保つことができるタイプと、
とろけてソースに適しているタイプに分けられます。

 

その点、生食用トマトは加熱すると、果肉から余計な水分が出て、
ゼリー部分が多いことで水っぽくなります。

 

しかもピンク系の品種が多いため、加熱すると色が悪くなり、
調理用トマトのように食欲をそそる赤色にはなりません。

 

調理用トマトは加熱することで本領を発揮するのが特徴です。
また、使用する料理によって品種を使い分けることで、さらに持ち味を生かせます。

 

 

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■調理用トマトの生産は?

 

日本では、まだあまり調理用トマトの栽培がおこなわれていません。
スーパーなどでも、調理用トマトよりも圧倒的に生食用トマトの方が量も種類も多く、
しかも安価です。

 

調理用トマトは輸入品であることも多いため、

値段がかなり高いことも、敬遠される原因の1つです。

 

しかも、調理用トマトは生食用トマトと違い、1回の調理に使うトマトの量が多いです。
そのため、使いたい量のトマトを購入しようと思うと、
かなりの高価になる場合があります。

 

調理用トマトを一般の方にも受け入れられるようにするためには、
どのような品種が適しているのでしょうか。

 

・芯止まり性品種で単価を下げる
調理用トマトに適した品種は、芯止まり性のものが多いです。
芯止まり性は、一定の節まで生長すると、それ以上の高さに枝が伸びず、
脇芽が発生してその脇芽にまた実がつきます。

 

そしてその脇芽もそれほど長くは伸びず、新しい脇芽が発生して実がなるという、
一般的な立性のトマトとは少し異なる性質です。

*芯止まり性のトマトについて詳しくは、

>>トマト わき芽かき・摘心の方法をご覧ください。

 

芯止まり性のトマトは上に高く伸びないため、低い位置で横に広がるようにして育ちます。
そのため、高さの制限がある場所では良いのですが、

広いスペースがない場所では、少ない株数しか育てられません。

 

また、芯止まり性のトマトは、一時に開花・結実が集中することが多く、
ピークを過ぎると急速に栽培が終わることも多いです。

 

調理用トマトは1回の調理にたくさんのトマトが必要となるため、
一時にたくさん収穫できれば、その時期は値段も安くできて、消費者としては嬉しいです。

 

ところが、生産者としては出荷できる時期があまりにも短く、安く、
となると儲けにつながりにくいという難点があります。

 

 

調理用トマトは、チーズ、オリーブオイルなどと相性が良く様々な料理に活躍してくれます

 

 

・立性品種でコンスタント収穫
調理用トマトの中には、芯止まり性ではない立性の品種もあります。
その場合、一般のトマトと同じように縦に伸ばして栽培することができるので、
省スペースでたくさんの株を育てることができます。

 

収穫のタイミングもコンスタントにやってくるので、
一時にピークがきてすぐに終わらず、栽培期間が長くできるのもメリットです。

 

ただ、一度に収穫できる量が芯止まり性に比べて少ない上に手間やコストもかかるため、
どうしても単価が高くなる傾向にあります。

 

契約しているレストランなどに出荷するのであれば、
その時の単価と常に仕入れができるかどうかも重要になるため、
単価が多少高くなっても問題ないでしょう。

 

けれど一般の消費者にとって、値段の高い調理用トマトは、やや敷居の高い野菜となります。

 

消費者が、調理用トマトの特徴である美味しさと使いやすさを知る機会が増え、

調理用トマトの需要が高まれば、生産コストも低めに抑えられるのでしょう。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方


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