調理用トマトとは?
調理用トマト、シシリアンルージュ、実がたくさんつき、美味しかったです
調理用トマトをご存知でしょうか。
トマトといえば、日本では生食が基本になることが多いですが、
調理に向き美味しいトマトのことを調理用トマトと呼びます。
調理用トマトとは、実際にどのようなものなのでしょうか。
また、日本人が好む生食用トマトとの違いなども、まとめました。
[調理用トマトとは?]
■調理用(クックトマト)と加工用との違い
トマトが好きな方や、トマトを使った料理をよく作る方の中には、
「調理用トマト」「加工用トマト」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
どちらも同じように感じますが、実は用途と味わいなどがまったく違います。
・調理用トマト
調理用トマトは、加工用トマトの1種ではありますが、
おもに加熱調理に使われることが多いトマトを指します。
つまり、ジュースや缶詰といった加工品ではなく、
炒め物やグリルなどの料理にして楽しむトマトということです。
加工用トマトというくくりの中には入りますが、
海外では調理用トマト(クッキングトマト)が、
もっとも一般的なトマトとなっています。
・加工用トマト
読んで字のごとく、ソースやジュースなどに加工するのに向いたトマトです。
トマトの加工品は色々ありますが、日本ではジュースに加工されることが多いです。
ジュース以外にも、缶詰やソース、ケチャップなどの調味料、加熱調理に、
向いているものを、加工用トマトと呼びます。
シシリアンルージュのトマトスープ、あっさりしているのに美味しいトマト味に
■調理用と生食用との違い
生食用の調理用と生食用トマトとの違いをご説明しますね。
日本ではトマトといえば、生のまま切って食べることが多い野菜です。
ところが、海外では加熱調理して食べることが多いのです。
生食用と調理用のトマトでは、どのような違いがあるのでしょうか。
・調理用トマト
調理用トマトは、炒め物やスープ、グリルなど様々な料理に使われるトマトです。
生で食べるよりも、加熱調理して食べることを目的としているため、
生で食べると、あまり旨みを感じられないものも多いです。
その分、加熱した時の食感や旨みの爆発力がすごいのが特徴です。
果肉の硬さは品種により異なり、ソースに向いたものは生だと硬く感じられても、
加熱するととろりと粘性のある液状に変化しやすいものが多いです。
反対に、詰め物をしてグリルするのに向いた調理用トマトは、
加熱しても果肉が柔らかくならず、詰め物を包み込む力を持っています。
また、ゼリー部分が少なく、加熱しても余計な水分が出にくい品種が多いのも、
調理用トマトの特徴です。
調理用トマト全般にいえるのは、色が鮮やかなことです。
生食用のピンク系のトマトを無理に加熱しても、
キレイな色が残らず、見た目が悪くなりやすいです。
ところが、調理用トマトであれば、
もともとの色が赤系で濃い色をしている上に、加熱しても色が残ります。
むしろ余計な水分を飛ばすことによって、
さらに色が濃厚になることもあるほどです。
育てやすいなつのこま
・生食用トマト
生食用のトマトは、加工や調理しないそのままの状態でもおいしく食べられます。
特徴としては、水分が多くジューシーで、皮も薄く果肉も柔らかい場合が多いです。
ジューシーな食味を実現するため、ゼリー部分が多めだったり、
果肉から水分が溢れるものも多いです。
甘みと酸味のバランスが良いものが多く、
近年の日本では、トマトの酸味が苦手な方のために、
糖度が高く甘みの強いフルーツトマトなどが人気となっています。
また、生の状態での色がキレイの見えるよう、
調理用トマトよりも色が薄いものが多いです。
特に日本人は真っ赤なトマトよりも、
ピンク系の桃太郎のようなトマトを好んだため、
スーパーなどで見かける生食用トマトは、ピンク系が多いです。
調理用トマトで作ったソースは抜群です!
■日本のトマトと海外のトマト
日本人が海外に行って、現地のマーケットなどを見て驚くのは、
トマトの種類の豊富さです。
日本では、ピンク系の生食用大玉トマトとミニトマトが並んでいることが多いですが、
海外では形や色、サイズの違うトマトがたくさん並びます。
最近は日本でも様々なトマトが販売されるようになってきました。
トマトバイキングという名前で、色とりどりのミニトマトを、
バイキング形式で販売しているお店も見かけます。
ただ、どれも生食に向いているものが多く、
調理用トマトを生の状態で販売しているお店は、まだまだ少ないです。
一昔前までは、トマトといえば生食ばかりだった日本でも、
海外の食文化がたくさん入り、トマトを加熱して食べる機会も増えました。
ここで問題なのが、日本では加熱調理用のトマトを生で販売しないことです。
専門店などであれば、調理用トマトを生で販売しているところもありますが、
街のスーパーではまだまだ少ないのが現状です。
そのため、日本では加熱する時にも生食用のトマトを使っていることが多いです。
あるいは、トマト缶を利用することがほとんどです。
トマト缶はとても便利ですが、形状を保てないため、利用方法は限られます。
海外では販売されているトマトの品種が豊富なため、
料理に合ったトマトを選んで使うことができます。
料理に合ったトマトを選ぶことで、
料理の仕上がりや風味、食感、色も良い状態に仕上げることができるのです。
調理用トマトを育てるのは、水を切って育てる手間がない分、
フルーツトマトを育てるよりは簡単です。
日本でも種や苗が出回ってきましたので、ぜひ調理用トマトを育ててみてください、
その深みある美味しさに驚かれるはずです。
水を切って育てる手間がない分、育て方は難しくありません
こちらのような品種がいちばに種と苗で出回っていて、育てやすいと思います。
*後の記事で、調理用トマトの種の販売所について、ご紹介します。
日本でも気軽に調理用トマトを購入し、
家庭でもおいしいトマト料理が食べられるのは、もうすぐです!
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方