トマト 茎が太い
トマト栽培で、茎が太すぎると思ったことはありませんか?(画像左上の茎)
[トマト 茎が太い]
■トマト 茎が太い
トマトの茎が太くなるということは、
元気に育っているように見えますが、実はそうではないのです。
茎が太くなる理由とは、いったい何でしょうか。
また、太くなった場合に出る影響とは?
さらに茎が太くならないための対処法をご紹介します。
1.茎が太くなる理由
とまとのくきがふとくなってしまうのは、
たいていは土の中に含まれる窒素分が多いためです。
露地栽培であっても、容器栽培であっても、
土には元肥として肥料を加えます。
その肥料が多すぎたり、もともと土に含まれていた、
窒素分が多いと、茎が太くなります。
肥料の基本要素は、窒素・リン酸・カリの3つです。
この3つのバランスによって、元気な植物が育ち、
キレイな花やおいしい実を育ててくれるのです。
この3つの要素はそれぞれに役割があります。
リン酸は花や実を育て、カリは根を育てると言われています。
そして窒素は、茎や葉を育てます。
そのため、窒素分が多い土で育てると茎が太くなりやすくなるのです。
2.理想的な茎の太さは?
茎が太いといっても、いったいどのくらいから、
太いと判断すればよいのでしょうか。
品種により、多少の違いはあるものの、
茎の直径が12mm以上になってしまうと、太いと言えるようです。
理想的な茎の太さは8mm~10mmで、
一見するとほっそりとしているように見えるくらいが、
ちょうど良い太さと言われます。
同じ株の葉と実が、妙に濃いですね
3.茎が太いのは窒素過多の可能性が
茎が太くなるだけであれば、別段困ることはありません。
困るのは、茎が太くなった原因によって出る影響です。
窒素が多いために茎が太くなったということは、
余分な窒素分があるうちは、茎や葉ばかりが育つということです。
窒素過多で茎や葉ばかりが育ってしまうと、
肝心の花芽が育たず、花付きが悪くなってしまいます。
なんとか花が咲いたとしても、
着果しにくいこともあり、実付きも悪くなります。
茎葉ばかりが茂って花付きが悪い状態を「樹ボケ」といいます。
この樹ボケの状態になると、正常な状態に戻すのに時間がかかります。
樹ボケの症状としては、茎が太くなる意外にも、
葉が内側にくるっと巻いてくる、葉の色が濃すぎる、
花房の先に枝や葉がつくといったものがあります。
トマトは花を咲かせて実に色がつくまでに時間がかかります。
大玉トマトだと1か月は確実に費やすことになります。
正常な状態に戻せたとしても、
最初から正常な状態で育ったトマトに比べると、
各段に収量が落ちてしまいます。
同じ株が、うどん粉病にかかりました、やはり窒素過多です、
何故そうなったかというと、ニンニク(肥料食い)を、
栽培していた土を再生利用していたからだと思います
4.樹ボケの対策
窒素分が多く、茎が太くなって樹ボケの状態になったトマトは、
ほとんどのケースでは、樹ボケから戻すことができないまま、
シーズンが終わってしまいます。
水やりの量を多めにして窒素を洗い流すという方法もありますが、
トマトの味が落ち裂果しやすくなってしまいます。
やはり茎を太くしない、
樹ボケを起こさないようにすることが大切です。
窒素分が多い状態で育ったトマトは、樹ボケだけでなく、
害虫がつきやすく、病気にかかりやすくなります。
樹ボケを起こさないようにする最大のポイントは、
元肥や追肥は適量を与え、余分に与えないようにすることです。
また、与える肥料も窒素分の多いものは避けるようにします。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方