トマト 摘葉の方法 コツ

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トマト 摘葉の方法とコツ

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トマトは太陽の光を受け、葉で光合成を行って養分を作り出します

 

光合成することで作った養分は、株の生長に使われたり、
実を肥らせたりするために使われます。

 

そのため、栽培中は葉を大切に扱うようにしますが、
状況に合わせて摘葉することもあります。
トマトの摘葉の方法とコツをご紹介します。


 

[トマト 摘葉の方法とコツ]

 

 

■トマトの摘葉

 

トマトを育てている間に、葉を摘み取る作業を、
行っている人は、意外と少ないです。

 

けれど、健全な状態を保って育てるのであれば、
摘葉が必要となることも多いものです。

 

まずは摘葉をすることで、
どのような利点があるかを確認してみましょう。

 

・病気予防
トマトを育てる時、特に家庭菜園では、
マルチを利用せずに土のまま育てていることが多いです。

 

土が剥き出しの状態のままだと、水を与えた時や雨が降った時などに、
土に水滴が当たって跳ね返り、トマトの葉に付着して汚れることがあります。

 

ただ単に汚れてしまうだけなら良いのですが、
土の中にはトマトがかかりやすい病気の菌が住み着いていることがあります。

 

泥跳ねをして葉に土が付着することで、病気感染の確率が高くなるのです。
トマトがある程度育ってきたら、収穫した果房より下の葉は、摘み取るようにします。

 

こうすることで、株元の葉がなくなり、泥跳ねを受けて病気にかかる心配が減ります。
泥跳ね予防に関しては、摘葉の他に、敷きワラなどを使ったマルチも効果的です。

 

・通風、採光
トマトを育ててみると、意外と葉が大きいことに気が付きます。
葉が大きいのは元気に育っている証拠でもありますが、
この大きな葉が、時には風通しを悪くしたり、
日照不足を引き起こす原因となることがあります。

 

梅雨の間など、じめじめとして湿気が高い時期は、
風通しが悪くなることで病害虫が発生することもあります。

 

また、光がうまく当たらず、なかなか実が生長しないこともあります。
トマトの実を育てるためには、ある程度の光が必要となります。

 

摘葉することで、風通しや採光に邪魔になっていた葉を取り除くことができます。

 

・過繁茂防止
トマトは葉に光を受けて光合成をし、養分を作ります。
そのため、葉の数が多くなればなるほど、
たくさんの養分を作り出せるということになりそうです。

 

たくさんの養分を作ることができれば、
それだけ株が充実して良いだろうと感じますが、そうとも限りません。

 

養分をたくさん作り、それを株の生長に使い始めると、
どんどん株を大きくすることに養分を使うようになっていきます。

 

こうなると、肝心の実は大きくならず、樹ボケという状態になります。
適度に葉を摘み取ることで、光合成する力を調整し、過繁茂を防止する効果があります。

 

 

樹ボケしたフルティカ

 

 

■トマトの摘葉の方法とコツ

 

トマトの摘葉は、やれば良いというわけではありません。
葉が多すぎると光合成量が多くなり、過繁茂になることがあります。

 

だからといって、葉の数を減らしすぎると、
今度は光合成量が足りなくなり、株が弱ります。

 

摘葉するタイミングや加減は、慣れていない間は少し難しいかもしれませんが、
作業するうちに分かるようになっていきます。

 

 

葉を、もう少し整理すると実りが良くなります

 

 

◎トマトの摘葉の方法とコツをご紹介します

 

・葉数は13枚~15枚
トマトは、だいたい15枚くらいの葉があると、
光合成量としてはちょうど良いとされています。

 

たいていの品種は、1段につき3枚の葉がついていて、
正常に育っていれば5段くらいの花房がついているため、
全体の枚数が15枚ということになります。

 

・収穫後に摘葉
1段目の実を収穫し終わったら、最初の摘葉のタイミングとなります。
収獲した段のすぐ下についている葉を残し、それよりも下についている葉は摘葉します。

 

 

シシリアンルージュは、樹勢が強く放任栽培ができます、品種の性格を確認して手入れしていきます

 

 

・状況によって切る大きさを変える
全体的に少し繁茂気味の場合は、葉数を15枚と決めず、もう少し減らしても構いません。
目安は13枚くらいですが、ここでのポイントは、葉を全部取り除かないことです。

 

15枚の葉を残し、その中の数枚は、半分~1/3ほどの大きさに切るようにします。
葉の数を完全に減らしてしまうと、
急激に光合成量が落ちてしまい、株が弱ることがあります。

 

残した葉のうち、数枚を半分以下の大きさにすることで、
ある程度の光合成量を残しつつ、生殖生長を促すことができます。

 

・黄化した葉を取り除く
基本としては、1段目の実を収穫し終わってから摘葉を始めますが、

 

それよりも先に黄化したものに関しては、すぐに取り除いても構いません。
水切れさせたり、肥料焼けを起こしたり、なんらかのことが原因で葉が傷むことがあります。

 

この傷んで黄化した葉をそのまま放っておくと、風通しが悪くなるので良くありません。
黄化した葉は、すでに役目を終えた葉だと割り切って、取り除いておくようにしましょう。

 

 

全てを摘葉せずに、少しずつ必要に応じて摘葉します

 

 

■摘葉する時の注意点

 

摘葉は頻繁に行うわき芽かきとは異なる点が多いため、注意したい点がいくつかあります。

 

・晴れの日に行う
わき芽かきも晴れた日に行う方が良いですが、摘葉の場合も同じです。
摘葉の場合、小さなわき芽をかいた時よりも大きな傷ができるため、
余計に傷口が乾きにくくなります。
晴れた日の午前中に作業を行いましょう。

 

・清潔なハサミを使う
わき芽は手で取り除けますが、葉は手では取り除けない場合があります。
葉の半分だけを切る時なども、ハサミを使う必要があります。

 

できればハサミは使いたくないところですが、
手では摘葉できない場合もあるため、やむをえません。

 

摘葉に使うハサミは、必ず清潔なものを使うようにし、
病気に感染した株に使ったハサミは使わないようにしましょう。

 

・摘葉した葉の処理
摘葉した葉には、光合成をして溜めこんだ養分が多く含まれています。
そのため、特に病害虫におかされていないのであれば、
マルチとして利用することもできます。

 

株元に敷いておけば、乾燥予防になりますし、
自然に分解されていき、葉に残った養分が土に還元されます。

 

ただし、急激に黄化した葉や病斑が見えるもの、
害虫の食害の形跡があるものは、処分した方が無難です。


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