トマト 固定種とF1
育てやすく多収穫、甘くておいしいアイコ
トマトは、世界中で育てられている野菜の1つです。
日本でもたくさんの品種が生まれ、日本の気候に合った育てやすい品種や、
初心者でもおいしくてたくさん収穫できる品種などが登場しています。
トマトの品種は、固定種とF1種と呼ばれる2つに分けることができます。
トマトの固定種とF1種とは、どのようなものなのかご紹介しましょう。
[トマト 固定種とF1]
■トマト 固定種とF1
固定種とF1種は、トマトだけでなく様々な植物に存在します。
それぞれには、何か特徴はあるのでしょうか。
ポンテローザ
・固定種
固定種は、何代もかけてその品種ならではの性質を固定した品種です。
親からとった種をそのまま播いても、親と同じ性質の株が育ちます。
そのため、自家採種をくり返すことで、さらに強く固定していきます。
伝統野菜と呼ばれるような、古くから愛されてきた品種は、
たいてい固定種となっています。
ところが、F1種の出現と流通により、今はだんだんと数が減ってきています。
近年は伝統野菜を大切にする動きが強くなってきているため、
あえて固定種を栽培している農家もいるようです。
世界一トマト
トマトの場合は、ポンテローザ・世界一トマト・スーパーファーストなどがあります。
海外でも固定種は存在し、
エアルームトマトと呼ばれる品種群は、固定種にあたります。
品種は、日本で広く扱われている固定種のトマト品種よりもずっと多く、
それぞれの国ごとにたくさんのトマトの固定種があります。
固定種は、どれもその土地で長く育てられてきた品種であるため、
他の地域で栽培すると、うまく育てられないこともあるようです。
ホーム桃太郎
・F1
F1種は、簡単にいえば一代交配の品種です。
つまり、その一代だけが特定の性質を持って生長する品種です。
現在、日本で流通しているトマト品種の多くは、このF1品種です。
種袋や苗についているタグに「〇〇交配」や「一代交配」、
「F1」などという記載があるものは、F1品種です。
F1品種と固定種の最も大きな違いは、種の自家採種ができないことです。
固定種は、育てている株から種をとって育てても、子も親と同じように育ちます。
ところが、F1種の場合は、育てている株から種をとって育てても、
親と同じ性質にならないことが多いのです。
F1種の多くは、病害虫に強い性質や、多収穫な性質、
温度変化に強い性質などを持つように改良されています。
F1種から採取した種から育てたものは、ある意味での先祖返りを起こし、
欲しい性質を1つも持っていない状態となる可能性があるのです。
桃太郎ファイト
もちろん、F1種のトマトから種を採ってその種から育てたとしても、
親とほぼ同じように育てられることはあります。
けれど、それは単に運が良かっただけで、細かに調べていけば、
親とはやはり違った性質を持っている、
親にはあったけれど子にはない性質がある、という状態になっているのです。
日本では、現在F1種の方が多く流通しています。
そのため、人気のある品種の多くが、F1種となっています。
桃太郎をはじめ、アイコやフルティカ・千果・ピンキー・強力米寿などは、
すべてF1種です。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方