世界一トマト
世界一トマト
世界一トマトは、日本で栽培されるようになった、
トマトの中の元祖ともいうべき品種です。
今の日本で、主に栽培され流通しているトマトと比べると、
いろいろと違った特徴があります。
年配の方が、昔のトマトと今のトマトの味が違うと言われるのが分かるほど、
一度食べればその違いは歴然としています。
世界一トマトは、ポンテローザという品種のトマトから選抜・固定させた品種です。
なので、元のポンテローザと少し違う性質を持っているのも面白いところです。
見た目は丸っこく、ピンク色系の色をしていて、
1玉がだいたい250gくらいになる大玉種です。
水分が多いのが特徴で、水分の多さから長距離の輸送が難しかったため、
熟してから収穫して輸送するのに適した、最近の品種が主流になったと思われます。
いわゆる昔のトマトなので、酸味が強いのかと思いきや、
意外と酸味は少なく食べやすい味をしています。
トマトらしい青っぽさが少しあるので、
この点が、好き嫌いが分かれるところかもしれません。
火を通して食べる調理用というよりはやはり生食向きの品種です。
木につけた状態で完熟まで置いた世界一トマトをもぎ、
冷たい水で冷やしてかじれば、体にたまった熱も暑さによるバテも吹っ飛びそうです。
世界一トマトは固定種ではあるものの、育種・販売・栽培が開始された頃は、
まだ固定種の決まりがはっきりしていなかったこともあり、
栽培開始後にも交雑している可能性があるという説があります。
そのため、種の販売店や栽培した世界一トマトの実を売っている店によって、
特徴が少しずつ違う場合があります。
また、育てた環境によって、基準が250gの大玉ではあるものの、
100g~200gと少し小さめに育つ場合もあります。
ともあれ、非常に丈夫で育てやすい品種ではあるので、
トマト栽培初心者の方でも育てやすい品種かと思います。
ただし、多肥にすることは、避けましょう。
トマト全体にいえることですが、多肥にすると良いことはありません。
中でも世界一トマトは、少ない肥料でも育つ力があるため、
多肥にすると樹勢が異常に暴れたり、実付きが極端に悪くなることがあります。
過繁茂の状態になると、せっかく花が咲いても、
着果せずに落ちてしまう症状がよく出ることがあるので、肥料は適量を守ります。
肥料の量がよく分からない場合は、少なめに施肥するのがポイントです。
[世界一トマト]
■特徴
・日本のピンク系トマトの元祖です。
・果肉が柔らかく緻密で、水分が多いのが魅力。
・皮も柔らかめなので、収穫後は早めに消費するのが良いです。
・酸味はまろやかでさっぱりとした味わいです。
・栄養価が高く生食に向く品種。
・実は形の良い円形か少し扁平になります。
・基本の育て方を守れば、耐病性もあり多収穫になるので育てやす品種。
・トマト栽培初心者でも育てやすいです
■栽培のコツ
・基本は他の大玉トマトと同じ育て方でだいじょうぶです。
・多肥にならないよう、肥料は控えめに育てると良い実になります。
・あまり実を枝につけたままにしておくと、
実割れが多くなるので、熟した後は早めに収穫します。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方