トマト 葉が巻く
トマトの葉が内側に巻いているのは、窒素過多が原因になることが多いです
トマト栽培で、トマトが現在どのような生育状態なのかを判断する場合、
その材料となる項目はいくつかあり、中でも重要なのが、葉の状態です。
トマトの葉が巻くような症状が出ている時は、いったい何が起こっているのでしょうか。
葉が内側に巻いたり外側に巻いたり、さらに他の症状を伴った場合の原因を探ります。
[トマト 葉が巻く]
■トマト 葉が巻く
トマトの葉が巻くと一口に言っても、その状態や巻き方には違いがあります。
同じ「巻く」状態であっても、実際にはまったく違った巻き方をしていることもあります。
巻き方が変われば、原因も異なることが多いです。
トマトの葉が巻く症状の種類と、その原因をまとめました。
葉が内側に丸まり葉色が濃ければ、肥料過多です
・葉が丸まる、ねじれる
トマトの葉の縁が内側に丸まったり、全体がねじれて、
枝に巻き付くような状態になっているのであれば、肥料過多が原因です。
葉が巻いた状態になると同時に、葉がやたらと大きかったり、
色が濃かったりといった症状も出るので、見分けやすいです。
このタイプの葉が巻く症状は、トマト栽培では比較的出やすい症状です。
トマトは実を大きくして収穫するため、肥料がたくさん必要だろうと、
元肥や追肥を多量に与えることがありますが、これは間違いです。
肥料切れは避けますが、多肥の状態になると、
樹ボケを起こしたり芯止まりを起こすこともあるので、要注意です。
トマト栽培での追肥は、適量をこまめに与えるのがポイントです。
こまめに与えることで、肥効の波をなくすことができます。
*詳しい対策はこちらです。
葉が外側に丸まり、葉色が薄い場合は、肥料不足です
・葉が巻いて葉色がおかしい
ただ葉の縁が丸まって巻いた状態であれば、肥料過多の可能性が一番高いですが、
葉色が普通と違う場合は、何かの病気かもしれません。
葉色がやたらと濃く、特に病斑などが見当たらない場合は、
肥料過多の可能性が一番高いです。
↓ ↓ ↓
黄化えそウィルスに罹患したトマト
けれど、黄変していたり、モザイク柄になっている場合は、
病気にかかっている可能性の方が高いです。
黄変している場合は黄化葉巻病、モザイク柄になっている場合は、
モザイク病に感染しているかもしれません。
黄化葉巻病の場合は、生長点も委縮して生育が著しく悪くなり、
その後の生長が見込めなくなります。
モザイク病は、完治する術がないので、
病気が蔓延する前に、発病株を抜き取って処分します。
コナジラミが繁殖しているトマトの株
・葉が縮れる
葉が縮れていると感じても、実は特に問題がない場合があります。
特に生長点付近の、まだ完全に展開していない葉は、葉がまだ伸びきっていないため、
人によっては縮れているように見えることがあります。
葉が生長するにしたがって、自然と縮れていた部分が伸びていくので、
これは放っておいても構いません。
むしろ正常な状態です。
注意したい点は、葉の黄変やモザイク柄などの症状が出ていないかどうかです。
黄化葉巻病やモザイク病は、葉の縁が巻きこんだようになる症状が出ることもありますが、
委縮して縮れたような症状が出ることもあります。
どちらもアブラムシやコナジラミといった害虫から感染することが多いので、
防除しておくと良いでしょう。
また、すでに感染している株を触った手や、作業に使ったハサミなどの道具を、
健全なトマトに使うと、そのトマトにも感染することがあります。
手や道具は常に清潔な状態を保ち、異変が見られる株を触った後は、
必ず洗って消毒してから、別の株を触るようにします。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方