トマト 育て方

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ルネッサンス トマト

読了までの目安時間:約 7分

 

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ルネッサンス トマト

 

 

ルネッサンストマトは、サカタのタネが販売している品種で、
ちょうど大玉トマトと中玉トマトの境目くらいのサイズです。

 

ルネッサンストマトは1玉が150gほどなのですが、
大玉トマトは150g以上、中玉トマトは150gまでのトマトを指すことが多いため、
本当に境目という言葉がぴったりの大きさです。

 

育て方によっては、実が少し小さくなることもあるでしょうか、
そうなると中玉トマトとなりますし、
大きく育ったものは150gを越えることもあるでしょうから、
そうなると大玉トマトということになります。

 

ルネッサンストマトは、水分の量を調整して与えることで、
実の中の水分量をコントロールし、高糖度に仕上げることができる品種です。

 

スーパーなどで「フルーツトマト」という名前で売られているトマトが、
ルネッサンストマトである場合が、意外と多いようです。

 

けれど、フルーツトマトとして栽培されることの多いルネッサンストマトを、
あえて高糖度にせず、昔ながらのトマトの風味を強めて栽培している農家もあります。

 

ルネッサンストマトは、まん丸な形ではなく、少し腰高で先端がとがった形です。
ヘタの際までキレイに色づき、表面にはツヤが出るので、
見るからにおいしそうなトマトという姿をしています。

 

育った環境では、円形に近い腰高になったり、少し縦長の形になることもあります。
果肉は少し硬めで、ゼリー部分が少ないのが特徴です。

 

ゼリー部分が少ないため、味が濃厚になりやすく、
丸かじりした時に汁が飛び出ることが少ないです。

 

果肉は硬めですが、皮は薄く柔らかいので、
そのまま切って食べても、皮が口に残りません。

 

また、肉質が硬めなのに、口に入れるとほろりと崩れるような食感があります。
この口当たりは繊維質な部分が少ないためで、糖度が高いのも手伝って、
まるで本当にフルーツのような味わいと食感になります。

 

濃厚な味と崩れるような食感を生かし、生食だけでなく加熱調理しても楽しめます。

 

味が良いトマトは育てるのが難しそうですが、そうでもありません。
確かに高糖度に仕上げるには、水分調整などのコツが必要ですが、
普通に育てて収穫する分には、特に難しいことは何もありません。

 

モザイク病、萎凋病、根腐萎凋病、斑点病などに抵抗性があるのも魅力的です。
しかもルネッサンストマトには、単為結果性の性質があるため、
人工受粉やホルモン剤による処理が必要ありません。

 

農家の方の中には、マルハナバチを使って受粉させていることもありますが、
そういった受粉の手間が不要になります。

 

開花したものはそのまま着果するため、
着果率が非常に良いのも、ルネッサンストマトの特徴です。

 

トマトの中では草勢がおとなしい方なので、
最初はひょろひょろと伸びて心配になることもあります。

 

けれど草勢が強すぎるトマトは、樹ボケするともあり育てにくいです。
少し細くて心配になっても、多肥にせず、様子を見ながら追肥と灌水と行います。

 

一般的な品種の大玉トマトに比べると、葉が小さいため、
上から当たる光は、株のすみずみまで当たりやすくなります。

 

各段の花房にできる最初の実は、奇形果ができることが多いため、
各段で最初の実を摘果するのがお勧めです。

 

栽培前半は1段につく花数も安定していますが、
後半になると1段につく花数が多くなることがあります。

 

それぞれの実に十分な養分が回るように、
トマトの上段も、様子を見て摘果すると、大きさも安定します。

 

 

[ルネッサンス トマト]

 

 

■特徴

 

・1玉150gほどで、色づきの良い腰高の形をしています。

 

・甘みと酸味があり、トマトの香りが強い品種です。

 

・果肉は硬めですが、繊維質が少ないためほろりと崩れるような食感です。

 

・皮は薄いので口に残りにくいです。

 

・水分を抑えた栽培をすることで、高糖度トマトにすることができます。

 

・根腐萎凋病、萎凋病、モザイク病、斑点病に抵抗性があります。

 

・単為結果性があるので、ホルモン処理や人工受粉が不要です。

 

 

■栽培のコツ

 

・草勢が少し弱めで、特に栽培前半はおとなしいので、
草勢が弱まりすぎないように注意します。

 

・各段の最初に着果した実は摘果します。

 

・上段になると花房の花数が増えるため、摘果をして様子を見ます。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方

 

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トマト 品種

オレンジチャーム

読了までの目安時間:約 6分

 

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Orange charm

オレンジチャーム

 

 

オレンジチャームというミニトマト品種が人気です。
名前にオレンジと入っている通り、実の色は鮮やかなオレンジ色です。

 

トマトやミニトマトといえば赤色を思い浮かべますが、
オレンジ色のトマトというのも意外とあります。

 

最近ではスーパーに並んでいるミニトマトの中にも、オレンジ色のものがあるほどです。
家庭菜園で育てるのですから、オーソドックスな赤色のミニトマトも良いですが、
オレンジ色の少し珍しい品種を育ててみるのも面白いです。

 

オレンジチャームの実は、まん丸というより少し縦長で、
いわゆる腰高と呼ばれる形をしています。

 

育てている環境によっては、丸に近い形になることもあるようです。
大きさはだいたい1玉10g~15gくらいで、ミニトマトとしてちょうど良いサイズです。

 

一口で口に入れることができるので、洗って冷蔵庫に入れておけば、
おやつ代わりに気軽に口に入れて食べることもできます。

 

お弁当の彩りとして入れる場合も、良いポイントカラーになります。

 

最終的な色が赤くならないトマトは、収穫のタイミングが分かりにくいですが、
オレンジチャームなら、とてもわかりやすく収穫適期を逃しません。

 

緑色の実が、時間が経つとともにだんだんと黄色っぽい色になり、
その黄色が濃くなってきて、最終的にはオレンジ色になります。
このオレンジ色になったタイミングが収穫の適期です。

 

赤くないミニトマトは、赤いものに比べると味が落ちると思われがちですが、
オレンジチャームは赤いミニトマトよりも甘みが強いとされています。

 

特に夜に涼しくなる時期の実は甘みがとても強く、
まるでフルーツのような味わいと口当たりになります。
晴れた日の日中の気温が高く、夜間に涼しくなる気候が良いので、
秋トマトとしても威力を発揮します。

>>秋トマトの育て方

 

ミニトマトは一般的に種から育てる場合、
夏の収穫に間に合うように、種播きの時期がとても早くなります。

 

2月や3月と、発芽温度に達することが少ない時期に種播きをするため、
種播きから育苗するのは少し難しいところがあります。

 

オレンジチャームは、収穫を秋に合わせるため、4月頃から種播きを開始します。
4月に入れば、気温が徐々に上がってくる地域も多いため、
種播き~育苗の難易度は下がります。

 

種蒔きが遅いということは、定植のタイミングも他より遅くなるため、
春に収穫する前作との兼ね合いもつけやすいのが利点です。
一般的な品種も一緒に育てれば、夏~秋にかけて長期間の収穫が可能になります。

 

オレンジチャームは皮が薄く柔らかいので、裂果しやすいのがたまに傷です。
急激な水分の吸い上げによって裂果が増えるので、雨除けしたほうが良いです。

 

生育は比較的旺盛で、1段目と2段目は花房が1つしか出ませんが、
3段目以降は各段に花房が2つに分かれてダブルになることが多いです!

 

そのため、1段につく実が20個~30個と多く、たくさん味わうことができます。
葉色が濃く、オレンジ色の実とのコントラストがキレイなので、
実が木についた状態で目でも楽しむことができます。

 

 

tomato (2)
イエローアイコも育てやすく美味しいです

 

 

[オレンジチャーム]

 

 

■特徴

 

・1玉10g~15gでミニトマトとしてちょうどよい大きさをしています。

 

・皮はキレイなオレンジ色をしています。

 

・甘みが強く、糖度は8度~10度です。

 

・酸味が柔らかいので甘みを強く感じます。

 

・夜間に気温が下がる時期に特に甘みがのるので、秋トマト栽培もお勧めです。

 

・実の形は丸~やや縦長をしています。

 

・皮が薄く柔らかいので、一口で食べても皮が口に残りません。

 

 

■栽培のコツ

 

・秋収穫を目指した方が味が良いので、4月頃から種播きを開始します。

 

・育苗、定植後も一般的なミニトマトと同じ育て方で問題ありません。

 

・皮が柔らかいので裂果しやすいため、雨除けをしておくのがお勧めです。

 

・生育は旺盛で、3段目以降の花房が二股になることが多い品種です。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方

 

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トマト 品種

パルト

読了までの目安時間:約 8分

 

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PARUTO

パルト

 

 

パルトというここ最近発売されたばかりの大玉トマトの品種があります。

 

2012年6月に、生産者向けに種の販売を始めたのが最初で、
この頃はJAを通じてでないと購入できませんでした。

 

現在では、JA以外の種苗小売店からも購入できるようになったので、
一般の方でも手に入れることができます。

 

サカタのタネが交配して作ったパルトには、他のトマトにはない特徴があります。
それが単為結果性があるという性質です。

 

単為結果とは、簡単に言うと受粉せずに着果した実のことです。
一般的な果菜類(トマト、ナスなど実をつける野菜)は、
受粉することにより実をつけるようになります。

 

単為結果が可能な野菜は少ないですが、
夏野菜ならキュウリが単為結果する野菜として有名です。

 

今は改良が進み、ナスにも単為結果できる品種がありますが、まだ少ないです。
トマトも単為結果できる品種はかなり限られていて、
日本では、ラークナファーストとルネッサンスの2種類しかありませんでした。

 

本来虫や人工的な受粉が必要なトマトを、受粉なしで着果させるのですから、
上記2種の単為結果可能な品種も、実付きや実の大きさにばらつきがあったり、
日持ちしなかったりといった性質がありました。

 

なぜパルトのような単為結果性の品種にこだわるかというと、
受粉が不要という点が、農家さんにとっては大幅な省力化になるからです。

 

トマトが受粉するためには、風による揺れや虫による手伝いが必要となります。
育てている環境によっては、それが難しいことがあるのです。

 

育てる株数の少ない家庭菜園では、人工受粉をするにしても手間は限られています。
ところが、これを農家の方に置き換えると、その労力は計り知れません。

 

特にハウスなどで栽培している場合、風も吹かず虫の飛来もほとんどありません。
こうなると人工受粉を地道に行うか、人工的に揺れを発生させるか、
マルハナバチという昆虫を使って受粉させることが必要となります。

 

あるいは、ホルモン剤を利用して着果を促進させますが、
どれも手間がかかり、やり方を間違えると奇形果が増えてしまったりと、
なかなか良い着果ができませんでした。

 

こういった労力を減らすことができ、
ホルモン剤などで失敗のない単為結果は、農家にとって重要なことです。

 

パルトは以前からある単為結果の品種にあった、
実のばらつきと日持ちしない性質を克服することができました。

 

1玉はだいたい200gほどとなる立派な大玉種で、玉の揃いも良いです。
裂果が少なく、実がしっかりとしているので、
赤く熟してから収穫して出荷することができます。

 

パルトは樹上完熟が可能なので、食味も期待できます。
甘みがあって旨みの強いトマトなので、
単為結果であっても従来のトマトと変わらない味を楽しむことができます。

 

収穫してからの日持ちも良く、家庭菜園やプロにも向いている品種です。

 

単為結果のように、特殊な性質のある品種は、
病害虫に弱いこともありますが、パルトには耐病性・耐虫性があります。

 

特にモザイク病、萎凋病、半身萎凋病、斑点病、葉かび病に抵抗性があり、
センチュウ類にも抵抗があります。

 

パルトは、同じモザイク病でも、抵抗性があるのはToMVです。
アブラムシが媒介するモザイクウィルスである、CMVには抵抗性がありません。

 

他にもトマト黄化葉巻病や黄化えそ病にも抵抗がないため、
アブラムシ・アザミウマ・コナジラミなど、
病気を媒介する害虫に対しては防除が必須となります。

 

受粉作業が不要で耐病性もあるので、初心者の方にもお勧めですが、
摘果作業が必要となることが多いので気をつけて観察して摘果しましょう。

 

単為結果だからこそ、着果性が高く、開花すれば着果することが多いです。

 

大玉トマトの一般的な品種であったとしても、1段の花房に実をつけすぎると、
実が小さくなってしまうことがあるため、摘果が必要となります。

 

咲けば着果するパルトの場合、1房につく実の数が多くなりやすいです。
そのため、株の状態を見ながら摘果の作業が必要となってくるのです。

 

パルト自体はスタミナのある品種なので、
栽培後半になっても安定して着果し、実が大きくなります。

 

ただ、前半であまりにたくさんの実をつけさせると、
株が疲れてバテることがあるので注意します。

 

何度か大玉品種を育てたことがあり、
草勢を見ながらの摘果に慣れているのであれば、
パルトは育てやすい高品質のトマト品種です。

 

 

PARUTO2

家でもパルトを栽培しています、単位結果になるでしょうか?

 

 

[パルト]

 

 

■特徴

 

・1玉200gほどの大玉種で、丸みがあってヘタの際まで色づきます。

 

・果肉は硬く、裂果も少ないため、赤く熟してから収穫・出荷が可能です。

 

・熟してから収穫することで、甘みと旨みが強くなります。

 

・単為結果の性質を持っているため、
人工受粉・マルハナバチによる受粉・ホルモン剤による処理が必要ありません。

 

・モザイク病(ToMV)、萎凋病、半身萎凋病、葉かび病、斑点病に耐病性があり、
センチュウ類にも抵抗性があります。

 

 

■栽培のコツ

 

・草勢は中くらいですが、スタミナがあるので栽培後半までしっかり実をつけます。

 

・着果性に優れているため、あまり多く着果した場合は、
様子を見ながら摘果が必要となります。

 

・モザイク病(CMV)、黄化葉巻病、黄化えそ病には抵抗性がないため、
媒介するアブラムシ・アザミウマ・コナジラミの防除が必要になります。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方

 

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トマト 品種

大型福寿

読了までの目安時間:約 5分

 

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大型福寿

 

 

大型福寿トマトは、昔から日本の家庭菜園で活躍しているトマトです。
発売されたのは1952年と、今から60年以上も昔ですが、
いまでも、家庭菜園では人気のある品種です。

 

1玉が250gくらいにもなる立派な大玉種で、
今までミニトマトばかりで大玉トマトが初めての方にもお勧めです。

 

着果率が安定していて、栽培後半までちゃんと実がつくので、豊産性もあります。

 

福寿という名前らしい、ふくふくとした丸い形をしていて、
桃太郎に比べると、丸くて少し扁平な形も愛らしいです。

 

色はややピンクがかった赤色で、ヘタの際までキレイに色づきます。
ツヤツヤとしていて、まるでケチャップのパッケージの写真のように、
赤くて丸くてトマトのイメージそのままの形をしています。

 

味は旨みが強く、昔ながらのトマトの風味が強い味をしています。
もいだ時からトマトの香りが広がり、思わずかぶりつきたくなります。

 

最近、人気のある甘みだけが目立つトマトに比べると、
やや甘さは控えめで、酸味と甘さとのバランスが良いため、食味は抜群です。

 

生のまま切って冷やしトマトとして食べたり、
サラダの彩りに加えるのももちろんおいしいです。

 

他には、トマトを使った煮込み料理や厚めにカットしてステーキにしたりと、
火を通した料理でもおいしい品種です。

 

ピンクがかっていても鮮やかな色を生かして、
ケチャップやトマトペーストにするのもお勧めです。

 

大型福寿は、もともと露地栽培を目的として交配された品種です。
そのため、雨避けをしなくても収穫までたどりつけます。

 

初心者の方や、ハウスなどのない家庭菜園をしている方にはぴったりの品種です。
ただ、古くから品種のため、病気にはあまり強くありません。

 

連作を避けたり、どうしても連作してしまう場合は、
土壌の消毒やトマト栽培に合った環境作りをすれば、十分予防できるものです。

 

どうしても心配な場合や、毎年病気が頻発する場合は、
薬剤による防除も視野に入れると良いでしょう。

 

豊産性がある聞くと、樹勢が強い品種なのかと思いますが、
大型福寿はそれほど樹勢が強くありません。

 

肥料成分を吸い上げ過ぎず暴れることが少なく、落ち着いた草勢を保てます。
落ち着いた生育スピードが、後半のスタミナ切れを予防できる秘訣でしょう。

 

 

salad (2)

サラダにも加熱料理にもおいしいです!

 

 

[大型福寿トマト]

 

 

■特徴

 

・1玉250gの大玉種で、ピンクがかった赤い色をしています。

 

・上から見ると丸いですが、横から見ると少し扁平な形をしています。

 

・真っ赤な色と星形のヘタがかわいらしい品種です。

 

・甘みと酸味のバランスが良く、トマト特有の香りが強い昔ながらのトマトです。

 

・食味が素晴らしいので、生食も火を通した料理にも向きます。

 

・大玉トマトの中では豊産性で、栽培後半まで着果して収穫できます。

 

・草勢が強くなく、肥料の吸いあげも緩やかなので株が暴れにくいのが特徴です。

 

 

■栽培のコツ

 

・大玉トマトの基本的な育て方に準じます。

 

・病気に少し弱いところがあるので、防除に努めます。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方

 

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トマト 品種

ステラミニトマト

読了までの目安時間:約 6分

 

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ステラミニトマト

 

 

ステラミニトマトは、ミニトマトとしては珍しい固定種です。
ミニトマトに限らず、植物には固定種とF1種があります。

 

固定種を育てた実からとった種を播くと、また親と同じ性質の植物が育ちます。
F1種は、種をとって播いたとしても、親と同じ性質が出にくいです。

 

品種改良を重ねたものであるほどF1種であることが多く、
ミニトマトもF1種の方が多い植物の1つです。

 

固定種が原種かというと、それはまた別の話なんですね。
品種改良を行って作った品種でも、その後さらに研究を続けていくことで、
親と同じ性質のものが育つように固定させたものも固定種に含まれます。

 

ステラミニトマトは、まだほどんどのミニトマトがF1種であった時代に、
固定化することに成功した、とても貴重なトマトです。

 

ミニトマトの固定種には、ステラミニトマトの他に、
シュガーランプレジナ、レッドペアなどがあります。

 

ステラミニトマトは、キレイな丸い形をしていて、
1玉が15gくらいのミニトマトとしてちょうど良いサイズをしています。

 

色も真っ赤でツヤがあり、木に熟している姿を見るだけでも、食欲をそそります。
小ぶりではあるものの、果肉はとてもしっかりとしていて厚みがあるため、
木の上で熟させても裂果が少ないのが特徴です。

 

家庭菜園でミニトマトを育てる時は、しっかりと熟してから収穫し味わいたいですね。
ステラミニトマトなら、その樹上完熟が実現できます。

 

味は甘みが強く、糖度は8度ほどとフルーツトマトなみですが、
ほんのりと酸味もあるため、後味が甘ったるくならずにいくつでも食べられます。

 

育て方によっては、さらに糖度を上げて10度以上にすることも可能です。
こうなると野菜というよりは、やはりフルーツと言った方がしっくりきます。

 

樹勢は旺盛なので、ミニトマト栽培が初めての方でも育てやすいかと思います。
1段目からそれなりに着果して収穫できるので、
早いうちから収穫の喜びを得ることができます。

 

1段目~3段目までは、1段につき10個~12個の実がつくことが多いです。
4段目以降になると、株が充実するためさらに着果する実の数が増えます。

 

1段に20個以上も着果することがあり、中には花房が二股になることもあります。
それまで1本の軸に実がついていたのに、
突然軸が二股になってそれぞれに実がつくとびっくりしますが、
病気や異常ではないので安心してください。

 

栽培後半まで草勢が落ちにくいので、最後まで実を収穫することができます。
ただ、花房が立派な上、二股になることもあるため、支柱への誘引は必須です。

 

長く伸びてきたにも関わらず、支柱に誘引せずに放置していると、
たくさんの実がついて重くなった花房が風によってあおられ、
主軸からぼっきり折れてしまうことがあります。

 

また、折れるところまでいかなくても、ぐにゃりと曲がってしまうことがあります。
主軸が曲がって垂れ下がった後、
上へ伸びようと余計な力を使ってしまい、生育が落ちることがあります。

 

主軸が伸びて支柱から少し離れ気味になってきたなと思ったら、
紐などを使って支柱に誘引し、風にあおられたりしないようにしておきましょう。

 

固定種なので、収穫した実から種をとって保存しておけば、
翌年にまた種から育てることも可能です。

 

 

[ステラミニトマト]

 

 

■特徴

 

・1玉15gほどで、真ん丸な形をしています。

 

・表面は真っ赤に色づき、お弁当やサラダの彩りにもぴったりです。

 

・糖度が8度以上と高く、やや酸味もあるので後引くおいしさです。

 

・熟しても裂果が少ないので、樹上完熟させて収穫することができます。

 

・果肉が厚く旨みも濃いので小ぶりでも食べ応えがあります。

 

・水分調整をして育てることで、糖度を10度以上にすることも可能です。

 

・生育は旺盛なので育てやすい品種です。

 

・3段目までは1段に10個~12個着果し、4段目以降は1段に20個以上つくこともあります。

 

・4段目以降では、花房が二股に分かれることもありますが、異常や病気ではありません。

 

 

■栽培のコツ

 

・一般的なミニトマトの育て方に準じます。

 

・花房が重くなることがあるので、支柱は必ず立てます。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方

 

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トマト 品種

ミニキャロル

読了までの目安時間:約 6分

 

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MiniCarol

ミニキャロル

 

 

ミニキャロルは、ミニトマトの中でも特に育てやすく初心者の方にも安心です。
1玉は15g~20gと、ミニトマトとしてちょうど良いサイズです。

 

真ん丸な果実全体が真っ赤に色ツヤ良く、見るからに食欲をそそります。
サラダの彩りやお弁当のワンポイントにも美しく映え、

 

皮には張りがあり果肉がやや硬めなので、
口に入れて噛んだ時にはプチッと心地よい歯触りです。

 

・美味しい
ミニキャロルは、甘みとコクがあり、やや酸味が加わり、
味のバランスがたいへん良い品種です。

 

特に甘みが強く、普通に育てても、糖度は8度くらいにはなります。
水分を抑えた糖度を高くする方法で育てると、糖度が10度を超えるそうです。

 

ぷちっと弾けるみずみずしい食感に、甘酸っぱく食べ飽きない味で、
夏の間、存分に楽しめることができます。

 

・育てやすい
ミニキャロルは、初心者の方にも育てやすい品種であることも大きな特徴です。

 

モザイク病や斑点病、萎凋病などに強く、センチュウ類にも抵抗性があり、
トマト栽培に慣れている方も、育てやすさに驚かされるでしょう!

 

ミニキャロルは、基本的なミニトマトの育て方で大丈夫です。
花付きも実付きもとても良いので、
1段目の着果以降は特に何もしなくてもどんどん実がつきます。

 

だいたい1段に20個~30個の実がつきますが、
上段になると花房が二股に分かれてくることが多いため、
多ければ1段で100個以上の実がつくこともあります。

 

花房に多く実がつくため、実が重くなると、花房が垂れ下がります。
上段は問題ないですが、下段の場合は泥はねすることがあるので、
地面に近すぎる場合は、支柱などで少し持ち上げてあげましょう。

 

・草勢が強い

草勢は極めて強く、放任するとわき芽が伸び過ぎ、過繁茂になることがあります。
それでも着果はしますが、放任しすぎると玉の大きさが小さくなることがあります。

 

また、過繁茂が原因で風通しが悪くなり、害虫被害が出ることがあるので、
ある程度は、わき芽を摘み、栽培管理してあげることが必要になります。

 

ミニキャロルは草勢は強いですが、葉は小さめで節間もやや狭く、
伸びるのが早い極早生品種です。

 

葉に含まれるアントシアニンが多いため、葉色が濃いのが特徴です。
ミニキャロルの肥料は生育に合わせて与えますが、

 

葉色が濃いからといって肥料過多とは限らないので、

葉色ではなく、株の生育具合を見ながら追肥を調整するようにします。

 

実はよく締まっていて裂果に強い性質があるので、
しっかりと全体が色づいてから収穫するようにしましょう。
完熟させてから収穫すると、さらに甘みが強くなります。

 

 

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ピクルスも美味しい
>>青いトマトのピクルス
 

・加熱も美味
最盛期は収穫できる数が多くなるので、生食で食べきれないことがあります。
おすそ分けしても余るのであれば、火を通した料理もお勧めです。

 

もともとコクのある味が、火を通すことで水分が飛び、さらに旨みが凝縮します。
カットしてオムレツにすると、凝縮した旨みを逃すことなく食べられます。

 

また、ミニキャロルはもともと日持ち性の良い品種ですが、
ピクルスなどにすることで、さらに日持ちするようになるのでお勧めです。

 

 

[ミニキャロル]

 

 

■特徴

 

・1玉15g~20gで実の揃いが良く多収穫です。

 

・甘みとコクが強く、糖度は8度以上になりやすい品種です。

 

・皮と果肉がしっかりとしているので、裂果が少なく樹上完熟が可能です。

 

・モザイク病、萎凋病、斑点病、センチュウ類に強い性質があります。

 

・尻腐れ果、すじ腐れ果、奇形果、空洞果の発生がきわめて少ない性質があります。

 

・農家から家庭菜園初心者まで、幅広い方にお勧めできる品種です。

 

 

■栽培のコツ

 

・一般的なミニトマトの育て方で問題ありません。

 

・草勢が強いので、放任にせず1本~3本仕立てまでで育てます。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方

 

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トマト 品種

ソプラノトマト

読了までの目安時間:約 6分

 

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tomato

 

 

ソプラノトマトという品種は、家庭菜園ではあまり聞くことがない品種でしょう。
ホームセンターなどの苗売り場で見かけることはあまりありませんが、
高糖度のトマトとしてスーパーで見たことがあるかもしれません。

 

最近はフルーツトマトという糖度の高いトマトの人気が高まっていますが、
実はフルーツトマトという品種が限定されているわけではなく、
糖度8度以上のトマトをそう呼ぶのだそうです。

 

つまり、水分量を減らしたり、環境を整え栽培することによって、
トマトの糖度を高くしているのがフルーツトマトということになるので、
どのような品種あってもフルーツトマトになれる可能性があるのです。

 

その中でもソプラノトマトは、もともと糖度が高めで、
普通に育てても一般的なトマトに比べると糖度が高いのだとか。
そのため、糖度を高めるための栽培法で育てると、高糖度になるというわけです。

 

ソプラノトマトはサカタが交配した品種で、
サカタの説明によると、ソプラノトマトは豊円形とあります。

 

つまりふっくらとした丸みのある形ということになるのですが、
育て方によっては必ずしも丸くはならないようです。

 

子室がそのまま外に出っ張ったようになり、
表面がゴツゴツとしていていびつな形になることもあります。

 

桃太郎のような日本を代表するトマトのような丸い形ではなく、
いわゆるビーフステーキトマトと呼ばれるような、
日本ではあまり見かけない形のものが販売されていることもあります。

 

どちらが本物ということではなく、
どちらもソプラノトマトという品種を育てた結果ということになります。

 

形に差が出ても、実際に切って中を見てみると、意外と似ています。
どちらも子室の数が普通のトマトよりも多く、細かく分かれていることがわかります。

 

水分を制限して育てているかどうかで、中のゼリー質の量は加減されますが、
水分が少なめで果肉がしっかりと硬めなのがソプラノトマトの特徴です。

 

色は真っ赤になり、ヘタの際まできっちりと赤く染まります。
果肉がしっかりと締まっているため、果実全体が赤くなるまで熟させてから、
収穫・出荷・運搬しても形を保つことができます。

 

もともと高糖度の実がつくことに加え、
水分調整して高糖度トマト(フルーツトマト)として育てることも可能で、
しかも促成栽培に向いているということもあり、
家庭菜園より農家向けといった印象が強い品種です。

 

もちろん家庭菜園で育てることは不可能ではありません。
種の販売もあるので、購入して育てることはできます。

 

ただ促進栽培や半促進栽培に向く品種のため、
一般的な品種のように夏秋に露地栽培するのには不向きなところがあります。

 

トマトがかかると厄介な病気である、
萎凋病や半身萎凋病、根腐萎凋病、モザイク病などに抵抗性があり、
センチュウにも強いので、その点では安心して育てることができます。

 

葉が小さいので育てる時に必要なスペースも少なく、
栽培スペースが限られている場合でも育てやすい品種です。

 

簡易的でもハウスを設置して育ててみたい方や、
高糖度のトマトを育てて食べてみたい方は、ぜひチャレンジしてみてください。

 

 

[ソプラノトマト]

 

 

■特徴

 

・豊円か少しいびつな形をしていることもあります。

 

・表面は真っ赤で、ヘタの際まで色がつきます。

 

・子室の数が多く、ゼリー質の部分がやや少なめです。

 

・甘みが強く、高糖度になるように栽培するとさらに甘くなります。

 

・果肉が硬めなので、赤くなってから収穫して輸送しても傷みにくいです。

 

・高糖度栽培した時、えぐみは出にくい品種ですが多少のえぐみが出る場合があります。

 

・葉が小さめなので、やや密植気味に育てることができます。

 

・花数が安定しているため、高糖度栽培で育てても収穫量が上がります。

 

 

■栽培のコツ

 

・萎凋病、半身萎凋病、根腐萎凋病、モザイク病、斑点病に抵抗性があります。

 

・葉かび病に耐病性があり、センチュウに耐虫性があります。

 

・露地栽培より促成栽培や半促成栽培に向きます。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方

 

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トマト 品種

キャロルパッション

読了までの目安時間:約 6分

 

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ccarolpassion

キャロルパッション

 

 

キャロルパッションは、弾けるようなみずみずしさと、
大玉トマトなみのコクと旨みが凝縮されたミニトマトです。

 

サカタが交配して作った品種ですが、
もともとキャロルという品種は存在していました。

 

品種改良を重ね、メリハリのある味わいと鮮やかで情熱的な赤い色の、
ミニトマトという意味を込め、キャロルパッションと名づけられました。

 

キャロルパッションは、サカタの創業100周年に作られた品種のため、
100周年記念品種として売り出されました。

 

見た目は少し小ぶりで、1玉が10g~15gほどのミニトマトです。
大きすぎないので、お弁当などの彩りとして添えるのにも便利です。

 

実は小さくても、味が濃厚なのがキャロルパッションの最大の魅力です。
甘みは強いものの、ほどよう酸味もあるので、食べていて飽きません。 

 

たくさん収穫できたら、生のままたくさん食べても飽きませんし、
ピクルスなどにしてもおいしいです。

 

色が鮮やかな赤で、表面には光沢があるので、
料理の添え物としても力を発揮します。

 

粒が小さいミニトマトは、皮が厚く口に残ることがありますが、
キャロルパッションは皮が薄めで食べやすいのが特徴です。
皮は薄くても果肉が厚く、味が濃いので食べ応えもあります。

 

トマト栽培で皮が薄いと裂果が心配になりますが、
キャロルパッションは裂果にも強い特徴があります。

 

そのため、ハウスなどではなく露地栽培でもきちんと収穫できます。
また、様々な病気に対して耐病性があるのも魅力の1つです。

 

ミニトマトがかかりやすい、萎凋病、根腐萎凋病、葉かび病、
斑点病、モザイク病などに対抗性があるので、
できる限り無農薬で育てたいと考えている方にもお勧めできます。

 

葉が少し小さめなので、風通しが悪くなりにくく、
特に手を施さなくても病害虫にかかりにくい環境に育ちます。

 

またセンチュウ類にも抵抗があるのも、キャロルパッションの強みです。
病気や寄生されると枯死することもあるセンチュウ類にも抵抗があるので、 

初心者の方にも育てやすい品種となっています。

 

家庭菜園ではハウス栽培をすることが少なく、基本的には露地栽培になります。
露地で育てても、裂果が少なく耐病性・耐虫性のある、
キャロルパッションは、家庭菜園の強い味方です。

 

耐病性もあって育てやすい、実もおいしいとなると、
気になるのは収穫できる量ですね。

 

キャロルパッションは、1房につける実の量が多く、鈴なり状態となります。
しかも下段から花付きが安定しているため、わざわざ摘花する必要もありません。 

 

過繁茂の状態になると出やすい、
めがね茎や窓あき茎と呼ばれる異常茎になりにくいのも特徴です。

 

異常茎が発生すると、それ以降の花芽の発達が悪くなったり、
実付きが悪くなるなどの症状が出ることがあります。

 

異常茎が起きにくいということは、安定した収穫を期待できるということです。
上手に育てれば、1房で20個~30個の実を収穫することができます。

 

真っ赤に完熟しても裂果しにくいので、
鈴なり状態の房ごと収穫することも夢ではありません。

 

 

[キャロルパッション]

 

 

■特徴

 

・1玉10g~15gと小ぶりで丸い形をしています。

 

・皮は薄く、果肉が厚めでしっかりとしています。

 

・糖度は平均して7度~8度あり、ミニトマトとしては高めです。

 

・糖度が高い中に酸味もあり、コクと旨みが強いので食べ飽きません。

 

・実がよく締まって裂果が出にくいです。

 

・1房につく花数が安定していて、摘花は必要ありません。

 

・1房で20個~30個とたくさんの実を収穫できます。

 

・萎凋病、根腐萎凋病、モザイク病、斑点病、葉かび病に耐病性があります。

 

・センチュウ類に耐虫性があります。

 

・異常茎の発生が少ないです。

 

 

■栽培のコツ

 

・栽培初期は草勢が強めで、中~後半は少し抑え気味になるので、
草勢の具合を見ながら追肥を行い、草勢を保つようにします。

 

・節と節の間がやや広くなるので、斜めに誘引すると距離を稼げます。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方

 

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トマト 品種

ブランディーワイン

読了までの目安時間:約 8分

 

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brandyred

ブランディーワインレッド C)つる新 種苗店

 

 

ブランディーワインという品種のトマトは、
アメリカで古くから栽培され、いまでも人気の高いトマトです。

 

日本で流通している種や苗の表記には、
ブランディーワインやブランデーワイン、ブランディワインなどがあります。

 

このブランディーワインは、古くから栽培されていたこともあり、
交配の記録が定かではありません。

 

そのため、どれが正当な系統なのかがはっきりしていないそうです。
出所の不明な種もあり、育ててみるとまったく違った実がつくこともあるとか。

 

アメリカのトマト愛好家の方が譲り受けた品種を固定化したものが、
ブランディートマトのサダス系と呼ばれ、
こちらはきちんと親の性質を受け継いだブランディートマトが生るようです。

 

このアメリカで人気のブランディーワインは、
日本ではあまり馴染みのないビーフステーキトマトと呼ばれるものです。

 

本来、ビーフステーキトマトというのは、
生のステーキ肉のような鮮やかな赤色をしたトマトを指していたようですが、
今日では扁平で大きな形をしたトマトを指すことが多くなったとのことです。

 

ブランディーワインも、日本でよく見かけるトマトに比べると、
扁平で、表面がゴツゴツとしています。

 

見慣れないうちは形がやたら悪いように見えますが、これが本来の姿です。
大きさも相当なもので、1玉あたり300g~500gほどにもなります。

 

育てている環境や管理法によっては、さらに大きくなることもあり、
場合によっては1kg近い重量になることもあるとか。

 

かなりの巨大トマトですが、色は真っ赤で、
スライスして軽く表面を焼いたものをハンバーガーにすると格別のおいしさです。

 

日本では現在、糖度の高いトマトの人気が高まっていますが、
ブランディーワインはトマトらしい香りと旨みが詰まった品種です。

 

甘さも酸味もほどほどなので、
生食すると見た目のわりにパンチの少ない味と感じるかもしれません。

 

けれど両面をあぶってハンバーガーにしたり、
肉料理の付け合わせにして一緒に食べると、途端にその魅力が溢れます。

 

また、生のままでもサンドイッチなどにすることで楽しむこともできます。
ブランディーワインは、子室がかなり細かく分かれていて数が多いのですが、
その分ゼリー質が少ないのが特徴です。

 

そのため、サンドイッチにしても、
余分な水分がパンに染み込むことがないため、おいしくいただけます。

 

こんなに大きくなるトマトなら、育てるのが大変そうに見えますが、
育て方としては一般的な大玉トマトの育て方で問題ありません。

 

普通の大玉トマトに比べると、実が大きく重くなるので、
色づくまでに時間がかかります。

 

そのため、開花から収穫までに時間が必要になりますが、
だからといって育てにくいわけではありません。

 

むしろ古くから受け継いできた品種なので、
一度に収穫する数が少なくても、育てる手間は他と変わりません。

 

日本を代表する大玉トマトの品種である桃太郎トマトに比べると、
実によって大きさにかなりばらつきが出ます。

 

 

brandyblack

ブランディーワインブラック

 

 

超巨大なサイズから、中玉トマトくらいのサイズまで様々ですが、
それもブランディーワインの特徴でもあります。

 

一定のサイズにならないからこそ、
次はどんな形、どれくらいの大きさの実ができるのかという楽しみがあります。

 

実がとても大きくなるので、支柱にはしっかりと誘引しておく必要があります。
通常のように、1本仕立てで育てることもできますし、
わき芽を伸ばして2本仕立てで育てることもできます。

 

その場合も、必ず支柱を準備するのを忘れないようにしましょう。
実が大きい分、強風などであおられるとすぐに枝が折れてしまいます。

 

あるいは花房の付け根からぼっきり折れることもあるので、
台風の時には支柱を補強するなど対策しておく必要があります。

 

ブランディーワインは、一般的なトマトとは、
葉の形や大きさ、花の形が少し違います。

 

葉は大きく、まるでジャガイモやホオズキのような形をしています。
花もヘタとなる部分の数が多く、下から覗くと太陽のような形です。

 

見た目は不思議、でも食べると病みつきになる、
ブランディートマトを家庭菜園で育て、楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

 

[ブランディーワイン]

 

 

■特徴

 

・1玉が非常に大きく、300g~500gほどにもなります。

 

・育て方によっては500g以上になることもあります。

 

・形は扁平で、表面がかなりゴツゴツしています。

 

・色は鮮やかな赤が基本ですが、
系統によってワインレッドやピンクレッドもあります。

 

・カットすると子室の数が多く、ゼリー質が少ないので、
生のままサンドイッチに使えます。

 

・酸味と甘みが強くないが、旨みが強くトマト特有の香りも強いです。

 

・葉の形がジャガイモのような丸っこい形をしています。

 

・同じブランディーワインでも、種の系統により色に差が出る場合があります。

 

 

■栽培のコツ

 

・育て方は一般的な大玉トマトの育て方に準じます。

 

・実が重くなるので支柱は必須です。

 

・多肥にすると木が暴れ、花房の先に葉が伸びてくる症状が出るので注意します。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方

 

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トマト 品種

しゅほう

読了までの目安時間:約 6分

 

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しゅほう C)つる新 種苗店

 

 

しゅほうトマトという、加工加熱を目的としたトマトの品種があります。

 

加工加熱用のトマトで、ホームセンターなどに苗が並ぶことがほとんどありません。
育てたい場合は、ネットで苗を購入するか、種から育苗して育てます。

 

トマトといえば、主枝をどんどん伸ばして背が高くなる、
木立性のものを想像するかと思います。

 

ところがこのしゅほうトマトは、木立性ではなく地這いにして育てるトマトです。
しゅほうトマトは芯止まり性のある品種なのです。

 

一般的なトマトが、主枝を伸ばして花房をつけるのに対し、
芯止まりは2段目の花房がついた後、その上にはあまり枝が伸びません。

 

2段目より上にはわき芽も発生しないので、
最初の主枝につくのは2段目までということになります。

 

それでは極端に収量が落ちてしまいますが、芯止まりはここからが勝負です。
最初の主枝に2段目の花房がついたら、
1段目の花房のすぐ下から出るわき芽を育てます。

 

するとこのわき芽が、2代目の主枝となり、また花房をつけるようになります。
ところがこの2代目の主枝も、2段目までしか花房をつけません。

 

けれどまた1段目の花房のすぐ下から伸びるわき芽を伸ばすことで、
次は3代目の主枝として育てることができます。

 

このように2段目まで花房をつけて、
1段目の花房の下から伸びるわき芽を伸ばして花房をつけさせることを、
繰り返すことで、芯止まり性のトマトはどんどん実をつけるようになります。

 

花房が2段目までしかつかず、新しいわき芽を育てていくため、
背丈はあまり出ませんが、横に広がる状態になります。

 

そのため、上に伸ばして支柱に誘引するよりも、
地這いにして育てた方が育てやすいのです。

 

一般的なトマトと仕立て方が違うと、手入れが面倒なように思えますが、
そのようなことは、まったくありません。

 

芯止まり性の場合、最初の主枝の株元近くの不要なわき芽は摘みますが、
あとは放任にしておいても問題ありません。

 

不要だと思うところからはあまりわき芽が出ず、どんどん広がっていきます。
上に伸びない分、横に広がるためのスペースが必要になりますが、
支柱に誘引する必要もなく、台風が来た時などの強風にも耐えられます。

 

 

tomato (2)

自家製ケチャップは、美味しいです♪

 

 

しゅほうトマトは、半身萎凋病などにも耐性があり、
栽培初期から後半まで生育スピードが安定しているのも魅力的です。

 

病気には比較的強く、裂果も少ないのですが、
実が直接地面に接地した状態になると、実が割れやすくなることがあります。

 

できれば育てる範囲にはビニールマルチを張ったり、
ネットを敷くなどして、地面に直接触れないようにしておいた方が良いでしょう。
雨や水やりの時に泥跳ねが起こるのも予防することができます。

 

1玉がだいたい110gほどなので、サイズとしては中玉くらいになります。
形が真ん丸な球形に近い形で、色はヘタの際まで真っ赤に染まります。

 

真っ赤な色味でトマトピューレやケチャップにすると、とてもキレイな色が出ます。
生のままジュースに、トマトの水煮缶のように、煮込み料理に使うこともできます。

 

他の生食に向く品種に比べると、
加熱調理した方が旨みが凝縮され、色もより鮮やかになるのでお勧めです。

 

実が硬めで、裂果がたいへん少ないのも特徴の1つです。
たくさん収穫できたら、自家製のケチャップにして楽しむのも良いですね。

 

 

[しゅほう]

 

 

■特徴

 

・1玉110gくらいの中玉種です。

 

・加工用品種なので、ケチャップやピューレ、ソースに使えます。

 

・色はヘタの際まで真っ赤になり、とても鮮やかです。

 

・実は硬めで裂果しにくく、輸送に耐えることができます。

 

・半身萎凋病などに耐性があります。

 

・草勢は栽培期間を通して比較的安定しています。

 

■栽培のコツ

 

・芯止まり性の品種なので、一般的な品種とは仕立てが異なります。

 

・株元近くのわき芽のみ摘み取り、あとは放任でも問題ありません。

 

・多肥にならないよう調整すると、過繁茂になりにくくなり、扱いやすくなります。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方

 

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