トマト栽培 翌年

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トマト栽培 翌年

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翌年、美味しいトマトを育てるには?

 

 

トマトを地植えやプランターで栽培した時、気になるのは翌年の栽培計画です。
栽培スペースの限られている家庭菜園では、輪作をするにも限度があります。

 

トマトは連作を嫌う野菜としても有名です。
1度育てたら、その後は4年以上あけてから育てた方がよいとされています。

 

家庭菜園で4年間も同じ場所を使えないと、他の野菜との組み合わせも難しいです。
プランター栽培であっても、どんどん古土が溜まってしまう状態となります。

 

トマトを栽培した場所で、翌年も育てるためには、
どのような方法があるのかをご紹介していきます。

 

 

[トマト栽培 翌年]

 

 

■連作障害の危険性

 

トマトを毎年続けて育てると、なぜ連作障害になるのでしょうか。
まずは連作障害の原因を知りましょう。

 

・病原菌の増加
トマトを何年も続けて育てていると、土の中にいる菌の数が変わります。
トマトが育つ時に有益な菌が減り、
その代わりにトマトがかかりやすい病気の原因となる菌の数が増えていきます。

 

これはトマトに限ったことではなく、
トマトと同じナス科の野菜を育てることでも、同じ現象が起こります。

 

菌が増えれば、当然病気にかかる確率が高くなり、
感染すれば、植え付けて間もなく枯れ、実を収穫することができません。

 

 

これだけの実をつけるので、養分を使います

 

 

・栄養バランスの崩れ
植物を育てる時、植物の種類によって、好む養分が異なる場合があります。
トマトの場合は、葉や枝を育てて株を大きくしつつ、花を咲かせて実を育てます。

 

株を大きくして実を育てるためには、
土中の水分や養分をたくさん吸収する必要があり、根も立派に生長させます。

 

そのため、トマトを育てた後の畑は、養分がほとんどない状態になります。
それとは反対に、栽培中に肥料をたっぷり与えていたせいで、
土中に使わなかった肥料成分が多量に残る場合もあります。

 

いずれにせよ、土中の栄養バランスが悪くなるため、
次にトマトを植えた時にあまり育たなくなることがあります。

 

・生育阻害物質
植物には、同じ場所で何年も育っていると、同種の植物が育たないように、
生育を阻害する物質を出すものがあります。

 

トマトに関しては、生育阻害物質が原因で連作障害になることはほとんどありません。
生育阻害物質を出しやすい植物としては、ユリ科の植物やアヤメ科の植物が多いです。

 

 

■連作障害の対策

 

トマトを翌年も育てるために、連作障害が出ないように対策をしておきましょう。
簡単にできることもありますし、
時間が少々かかっても最終的に楽ができるものもあります。
できる範囲で試してみることが大切です。

 

 

真夏なら、容易に太陽消毒=用土の再生ができます

 

 

・消毒
連作障害の原因である、病原菌を減らすために、土の消毒を行います。
消毒方法は色々ありますが、家庭菜園で行うなら、
太陽光を利用した熱消毒や、冬期の寒さを利用した寒起こしなどがお勧めです。

 

薬剤での消毒ももちろんできますが、
散布方法が特殊だったり、ガス抜きや発芽確認の手間がかかります。

 

ふるいにかけて根などを取り除いた後、新しい培養土を足して使っても、
元の土に菌が残っていると、連作障害が起きやすくなっています。

 

地植えはもちろんですが、プランター栽培に使った土などは、
再利用するために必ず消毒を行っておきます。

 

どの消毒方法でも、消毒をすることで、
トマトに害をおよぼす菌を減少させることができますが、
同時に有益な菌も減らしてしまいます。

 

その場合は、消毒を行った後に微生物を増やす方法を行うことで、
良い微生物を補うことができます。

 

・微生物を増やす
土中の微生物の種類を増やすことで、
いわゆる「肥えた土」「豊かな土」を作るようにします。

 

微生物の種類や数が増えることで、病原菌の数が自然と減る仕組みです。
微生物の増やし方にも色々ありますが、手軽な方法は有機物の投入です。 

 

微生物が好む有機質のものを土に加えることで、微生物を活性化させる方法です。
もみ殻や米ぬかのような有機肥料を与えたり、
エポックのような微生物を活性化させる発酵肥料などを土に加えます。

 

土壌が豊かになるまでには、時間がかかります。
けれど、微生物が活性化して元気になった土で育ったトマトは、
株自体が強くなり、ちょっとしたことにも屈せずに育ちます。

 

・後作を考える
何年もトマトばかりを育てていると、
どうしても同じ栄養素が減ったり増えたりしてしまいます。

 

それを回避するためには、夏野菜であるトマトの後に、
秋冬野菜として別の野菜を育て、土の中の栄養バランスを整えてあげましょう。

 

トマトの後作に適しているのは、ブロッコリーやキャベツ、ネギなどです。
トマトの後作に適さないのは、同じナス科であるナスやジャガイモ、ピーマンなどです。

 

他にも、トウモロコシやハクサイなども後作に適しているとされているので、
輪作の計画を立てる時の参考にすると良いでしょう。

 

 

接ぎ木苗は、小規模の家庭菜園に向いています

 

 

・接ぎ木苗を活用
どうしても同じ場所でトマトを栽培したい時や、
上記の方法を試していても不安な場合は、接ぎ木苗のトマトを育てましょう。

>>接木苗 自根苗の違い

 

接ぎ木苗は、連作障害がでやすいトマトと、
連作障害に強い根をもつ植物を接いでできた苗です。

 

根は連作障害に強く、上部のトマト部分はおいしい実がなるという仕組みです。
一般的な苗に比べると、価格が少し高い場合が多いのですが、
連作障害の不安を減らし、おいしいトマトを収穫できるなら高くはないと思います。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方

・ミニトマト わき芽かき


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トマト栽培Q&A

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